アルシェ激推しによるOVERLORD 作:ヤーナム産の明太子のなにか
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『....』
『ごめんなさい、あんなこと言っておいて私が抜けてしまうなんて,.』
『我ながらいい仲間であった。...ありがとう』
佐藤さんが抜けて、寂しくなったギルドを次に抜けたのはケチんぼさんだった。
彼女の脱退理由は「リアルの声優業」の激化だった。
ぶくぶく茶釜さんも同じ理由でギルドを抜けるらしい。
佐藤さんの時ほど悲しい別れでもなく、むしろ喜ぶべきことなのだが、恥ずかしいことに残って欲しいと心の底から思ってしまう。
それほど彼女たちと過ごした時間は僕にとって楽しかったのだ。
彼女は僕がこの世界で仲間にした人の中で1番ケチで、それで1番優しかった。
しょうもないダンジョンアタックですら絶対に暇なら着いてきてくれた。
素材集めは文句を言いつつ必ずついてきてくれた。
ギルドアタックする時は予定を空けてでも来てくれた。
うちのギルドで最も面倒見が良く、そして優しかったのは間違いなくケチんぼさんだ。
『お仕事、頑張ってくださいね!僕、作品楽しみにしてますから!』
前回みたいに泣かないように気をつけつつ、仲間の新たな門出を見送る。
あと半月もすればサ終だ。
だから彼女の新しい作品は見れそうにないが、楽しみにしておくことはできる。
どうか彼女と、その仲間達がリアルで幸せに暮らせることを祈って。
『本当にありがとう。またね。』
【ケチんぼがログアウトしました】
彼女の「またね」が実現するのはいつだろうか。
1年か5年か、もっともっとかかるかもしれない。
だけどその時には僕はいないし、佐藤さんもいないだろう。
ただひたすらにこのギルドを支え続けてきたヒーラーの最期を僕たちは静かに見守っていた。
『我は、少し外に出てくるとする。』
そう言うとメリオダスさんはギルドの外へまともな装備もつけず歩いていく。
少し前なら自殺行為だったそれは、もう人口が全盛期の1割をきったこのゲームにおいてそこまで問題ではなかった。
(メリオダスさん、僕は彼女が脱退を告げた時に、貴方が何も手につかなくなったのを知っていますよ。…かくいう僕も、彼女の最新作、どうせなら見てから行きたかったなぁ。)
ほんの少しの心残りを感じつつ、いつも通り素材集めに勤しむ。
近くを通ったプレイヤーから『またやってるよ』と言わんばかりの視線を受けるが気にしない。
僕はあくまで『アルシェ』を助けるためにこのゲームを始めたんだ。
特に気にするべきことじゃない。
ただ、妙に頭に反響する仲間達の声のせいか、今日はいつもより素材が集まらなかった。
プレイヤー紹介
プレイヤー名.メリオダス
種族.人間
概要.『混沌の坩堝』の守護神にしてギルドマスター。
地声が低く普段のロールも相まって歳をとっているように見られがちだが実はまだ16でありギルド最年少。
守りに執着を持っており、『渦』の堅牢構成はあまりにも有名。
らくらくPK術をみて感化された節がある。