アルシェ激推しによるOVERLORD   作:ヤーナム産の明太子のなにか

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赤バーに一瞬だけ舞い上がって、一瞬で落ちて凹んだ作者です。
今回から原作改変が始まりますのでご注意ください。
評価、感想等よろしければ〜


帝国ってすげぇよな。革命前だから汚職たっぷりだもん。

『さてさて、初めての国はどこかな?王国なら話は早いんだけど。』

 

街道をたどり、一日ほど経った今、荒れ道だった街道はきれいに整理され、遠くには馬車が見えるようにもなった。

つまりここはどこかの国の近く、初めての人との接触が近いということである。

 

ただ一つ大きな問題があった。

 

(俺、異形種なんだよなぁ。あくまで人形なだけで、身長とか、肌の色とか、何より気配が人間のそれじゃないし。どうしよ...あっ、そうだ。)

 

しかしそれは意外に簡単に解決した。

何を隠そう、半年ほど前に、佐藤さんとケチんぼさんが敵ギルドから取ってきたワールドアイテムの『解呪の指輪』が、これを解決してくれたのだ。

 

そもそも、もらった時点で組む予定のビルドは決めておいたし、人間種に一時的になることができるだけで現状では凄まじいメリットだ。

 

『そうと決まればつけよう。おっ!?』

 

そしてその効果はつけた瞬間から顕著に現れる。

まず明らかに骨格が変化していった。

人より明らかに高身長だった身長は180cmほどに縮み、肌の色は色白と言われる範囲内へ、どこか人間離れした雰囲気も随分温かみを帯びた。

 

『おぉ!思ったより好青年だ。これならアルシェの前に出ても恥ずかしくないね。まぁ、そもそもこの先にアルシェがいる確率は滅茶苦茶低いんだけど。』

 

体につけていた最上位の装備たちも脱ぎ、簡単なローブ(に見えるだけで実は遺物級装備)と課金ガチャのハズレアイテムである見た目だけは良い革装備(クソ脆耐久力)をつけて、馬車の列について行く。

 

列というだけあって、どこぞのお偉いさんがどれかに乗っている可能性はあるが、こちらからしか視認できない距離で並走しているため気づかれることはないだろう。

 

(いや〜明確に人がいる場所に行けるのは楽しみだなぁ。アルシェのことがもちろん最優先だけど、アルシェ探しの一貫で冒険者になってもいいかも!)

 

そんなことを考えつつ、浮ついた気持ちでしばらく進んだころ、馬車の列が唐突に止まったのを目撃した。

 

(なんだ..?あぁ、列の先頭が貴族に襲われて...貴族に襲われてる?!?!)

 

どうやら、この貨物には相当高価なものでもあるのか、はたまた乗っているであろうお偉いさんの命が目的なのか、明らかに盗賊とは思えない、騎士の姿をしたもの達と、その頭であろう、小太りの絢爛豪華な服に身を包んだ醜悪な男が馬車を襲っていた。

 

もちろん襲われた側も、後続の馬車から出てきた別の紋様をつけた騎士たちが応戦している。

 

しかし奇襲されたことの動揺もあってか、5名を除いて劣勢に立たされている様だ。

ただ、その5名の活躍は目まぐるしいものがあった。

 

1人目は老年の魔法使い、僕の記憶ではこの世界の魔法使いは第三位階まだ使えれば優秀と言われるレベルなはずだが、その魔法使いは第四位階の魔法を放ち、さらに余裕がある様に見える。

 

残りの4名はそれぞれが特徴的な衣装に身を包んだ騎士ら。

彼らは、多くの敵をものともせず、一騎当千と言った様子で薙ぎ払っている。

 

『へぇ、結構あの人たちやるじゃん。この世界基準でだけど。』

 

遠くからそれを眺め、まぁ放っておいても大丈夫だろうと傍観している時、暗殺職の騎士なのだろう、馬車の裏から周り、恐らく騎士たちの主人がいるであろう馬車に近寄る不届きものが目に入った。

 

(あの程度の隠密もこの世界なら十分だからなぁ、やはり取っておくべきだったかな...)

 

そう思いつつ、道案内を勝手にしてもらったお礼程度に、その暗殺者にグッと距離を詰める。

勿論足音など鳴らさないし、気づかれるつもりもない。

「隠密職」がない=隠密ができないわけではない。

 

それを証明するかのように、数秒間でほぼ真後ろまだ来てなお、暗殺者はこちらに気づかなかった。

 

そして、暗殺者が目的である馬車に着き、ほくそ笑んでいる時、僕は暗殺者の肩を叩く。

 

「何者だ!?」

 

『どうも〜通りすがりの旅人だよ。そして君の死神でもある。』

 

「チッ、バレたか。だが気づいているのはお前だけだ!お前を殺せば問題ない!」

 

『そうかなぁ、そうかも?』

 

暗殺者は低い姿勢で僕に突進してくる。

どうやら懐にある毒ナイフで臓物をえぐるつもりらしい。

だが、そんなこと許すわけがない。

 

『じゃ、さよなら。来世はいい人間にでもなれよ。』

 

突進に合わせるような、凄まじい威力の肘鉄を受け、『呪炎』の効果で絶叫をあげる間もなく塵になった暗殺者が最後に聞いた言葉は、そんな言葉だろう。

 

(さぁて、お礼もしたし、後ろに戻....れそうもないね?)

 

『お前、何物だ?』

 

『...ただの旅人ですよ。』

 

(ていうか遠くから見てただけだから気づかなかったけど、お前らジルクニフ御一行かい!)

 

馬車の近くで暗殺者が騒いだせいか、少し外を覗いた金髪痩せ型の美麗な男性。

この世界の忠史にて『帝国』を粛清し、ただした偉大な王の一人。

そして心労でハゲることで有名な皇帝『ジルクニフ』がそこにいた。

 

ーーーー

【ジルクニフサイド】

 

『爺も居なくなって暇だな…』

 

自身のいる馬車隊が襲われているのにひどく冷静な男は肘をつき、そう呟きながらも目は鋭い。

そんなことを言っているのも部下達への信頼あってのことだ。

金髪細身の男性の名はジルクニフ、次期皇帝となることがほぼ確実になった男である。

彼の手腕は素晴らしいものがあり、それゆえに国民からの支持も高い。

 

『自身の地位が脅かされたくないのか知らないが、阿保な貴族だ。』

 

次期皇帝を襲うなど馬鹿でも考えれば意味が分かりそうなものだが、自身の地位と名誉、金にしか興味がない現行の貴族達ではそれすら理解できないのだろう。

そう予測を立てつつ事態が収まるのを待っていた。

 

しばらくして、収まるのはまだかと思っていた時、外から、しかも真近で喋り声が聞こえた。

内容を聞くには暗殺者と、誰かが喋っているらしい。

暗殺者が動揺してか、大きな声を出しているおかげで容易に気づけた

 

(この声は聞いたことがない、うちの騎士ではないな?何者だ。)

 

密かに警戒心を強めつつも、その動向を伺う。

何者かは明らかに余裕な様子であり、只者ではないと声だけでも理解できた。

 

(‥暗殺者の気配が消えた。何があった?)

 

頭でも切り落とされたのかと思いつつ、何者か確かめるために馬車を開ける。

そこには、この世のものとは思えない気配の炎の残滓を纏った美麗な男がいた。




プレイヤー名.
ローリアン
 
種族.(解呪の指輪装着時)
人間
 
職業レベル.
ケンセイLV5
パラディンLV5
ソードマスターLV10
ホーリーナイトLV15
ガーディアンLV15
ファイターLV15
エクセキューショナーLV5
ホーリーロードLV10
ガイキ・マスターLV10
ナイキ・マスターLV10
合計レベル100

簡略に言うと呪われ人時はデバフ剣士タンク、解呪時はゴリゴリのバフ剣士
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