穢れと祓除   作:おサトさん

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あまりストーリーを考えておらず、行き当たりばったりですが、頑張っていきます。


祓除師

九瀬市の天城町、至って普通の町に、周りは現代的な造りの建造物とは違う、異質な屋敷がある。そしてこの屋敷には、祓除師の家系が住んでいる。

 

「......眠っ」

 

スマホのアラート音で起きたのは、今日市立天城中学校に入学する少年。顔は整っており白髪である。

廊下から、ドタドタと走ってくる音がしている。音はどんどん大きくなってきている。

 

(かなで)えええぇぇぇぇ!!!起きろおおお!!朝だぞおおお!!!」

 

 

「るせえクソジジイ!!まだ4時だ老害!!」

 

言った瞬間、部屋の引き戸が開けられる。眩しい光と共に現れたのは白髪の老人。

 

「時間だクソ孫!!稽古だ!!」

 

 

「安眠させろジジイ!!」

 

 

祓除師(ふつじょし)に安眠なんてもんは無いわ!!」

 

 

「あるわボケ!認知症発症すんなら老人ホームに送るぞ!!」

 

 

「ワシはまだまだ元気だクソ孫!!」

 

朝4時から怒鳴り合いをしてうるさくなっている。結局老人は奏という少年を無理やり連れて行っていった。

 

 

♦︎♦︎♢♢♦︎♦︎

 

 

「くそっ、入学式ってのに無駄に疲れさせやがって」

 

奏は老人に文句を言いながら制服と鞄を持ち、走りながら通学している。

 

「しかし、ジジイが言っていた事は一体何なんだ?」

 

 

『奏、あの学校はやべえから気をつけろ』

 

 

「なんて言われたが、まあ入ってからだな」

 

と走っていると学校にたどり着いた。髪色が目立つので見られまくる。案内に沿って教室に辿り着くと、早速目立つので、いろんな生徒から話しかけられまくる。

 

「ねーねー、君って有名な祓除師の?」

 

 

「やっぱお金持ち?」

 

 

「強いの?」

 

主に(ほぼ全員)女子から話しかけられまくるせいで、若干男子から嫉妬の視線を感じる。入学式も学級の時間以外は、話しかけられた。

だが終始誰かから視線を感じるのは違和感を持った。

 

 

♦︎♦︎♢♢♦︎♦︎

 

 

帰り、奏は何となく鉄橋の手すりの上に乗って歩いていた。

 

「あの学校、自殺者でもいんのか?

 

奏が感じたのは、天城中学校から放たれている、一般人には感じられない気配だ。穢れは個人からだけでなく、墓地や自殺の名所、人が大量に死んだ場所、呪いのスポットなどに発生しやすい。

 

(だとしてもあれだけの気配、最低2年は溜まっている穢れは発生しないだろうが)

 

だとしても不安が残る。規模が果てしなくデカい。最低でも中占師クラスは必要だ。

 

「そこにいると危ないですよ?神楽奏くん」

 

 

「....なに?」

 

鉄橋の真ん中まで歩いていると、突然お団子ヘヤーの女子が後ろから話しかけてきた。奏は訝しげに振り返る。

 

「心配しなくても、俺は落ちたりしねえよ」

 

 

「慣れというものは怖いですよ?」

 

 

「.....マジで何?」

 

 

「分かりました?まずは自己紹介です」

 

そういうと彼女は自己紹介を始める。

 

「知っているかもしれませんが、私の名前は上杉帆夏です」

 

 

「ああ、市長の娘の....」

 

 

「ええ。よかった、知っていて。興味ないならどうしようかと」

 

 

「別に興味はないが...、それより、俺に何のよう?」

 

 

「はい、そうでしたね。私に貴方の力を教えてくれませんk」

 

 

「無理」

 

彼女がお願いを言い終わる前に奏はバッサリと断る。

 

「....少しは考える素振りを見せたっていいじゃないですか」

 

 

「いや、俺ら祓除師の術は受け継ぐかオリジナルの術を持つかの二択だ。他人に教えるのは不可能だぞ」

 

 

「....むう」

 

彼女は顔を膨らませ、不服そうな顔で奏に見つめてくる。

 

「ってことで、じゃあな」

 

彼女は追いかけて来ず、奏はさっさと屋敷に帰っていった。

 

 

♦︎♦︎♢♢♦︎♦︎

 

 

夜、奏は食事を遅れた後、自室で飴を食べながらゲームをしていた時だった。

 

ウウウ〜〜ウウウウン......ウウウ〜〜ウウウウン...

 

パトカーのサイレンが遠くから聞こえてきた。

 

「....?何か事件か?」

 

そう呟いた瞬間、突如気配を感じる。学校ではない別方向から。

 

「!穢れか」

 

即座に玄関に走り、靴を履き外に出る。穢れなら、祓除師として祓わなければいけない。

 

 

 

天城町の外れの廃工場、帆夏はマスクとサングラスをつけたいかにもな男に誘拐されてこんな所に連れて行かれた。

 

「ポリが、もう気づいたか。まあいい、このガキを楽しんでからトンズラするか」

 

誘拐犯の言葉に、椅子に座らせられ、紐で縛られている帆夏は恐怖感と嫌悪感で吐き気がしてくるが、何とか抑える。

 

「....随分と余裕そうですね」

 

あくまで冷静に誘拐犯と話す。

 

「まあな、ここをポリが来るまでには時間はあるさ」

 

 

「私の体では満足はしませんよ」

 

 

「どうかな、俺はガキでもいいさ」

 

誘拐犯は帆夏の頬に触れ、帆夏の顔に自分の顔を近づけていく。

 

「やっやめっ」

 

その時、鍵を掛けたはずの扉がバキバキと音をたて開かれる。月明かりの光が、2人を照らす。

 

「だっだれっグォ!?」

 

誘拐犯が断末魔をあげ失神する。帆夏は言葉を失うが、その見覚えのある姿に驚く。

 

「奏くん........?」

 

 

「ん?あぁ、大丈夫か?」

 

 

「えぇ....何でここが?」

 

紐を素手で破りながら帆夏と会話する。

 

「穢れの気配を感じたからここにきたんだよ」

 

 

「えっ?穢れ?」

 

帆夏が困惑するが、紐を解くと気絶しているはずの誘拐犯が声を上げる。

 

「ただのガキじゃないと思っていたが......祓除師とはな」

 

誘拐犯は不気味にも立つ動作をせず立ってきた。

 

「まーな、つーかこの町に祓除師の家系があるんだから警戒するだろ普通」

 

 

「今は神楽(はじめ)がいないからな、このガキを喰おうとしたが、お前も中々上物だな」

 

 

「どーも」

 

誘拐犯の体が突然声を上げず苦しむ動作をする。誘拐犯の周りは更に発生していた穢れを吸収していく。やがて姿は黄色の鬼の姿になった。

 

「ちっ、黄鬼か」

 

穢れには種類によって階級がある。元々戦闘能力の高い鬼の場合弱い順から、

赤鬼→青鬼→黄鬼→緑鬼→黒鬼

となる。

 

「さて、精々俺のために恐怖してくれよ」

 

 

「奏くん、逃げた方が」

 

 

「上杉、もう逃げれねえよ。ここにはジジイがいないからどの道俺がやる」

 

彼女を端っこに避難させ、奏は鬼と対峙する。

 

「人間、俺に勝てると思っているのか?」

 

 

「思っているから戦うんだろ」

 

 

「ちっ、まずはその余裕を消してやるよ!」

 

その手に持っている巨大な棍棒を奏に振りかざし、放たれる。だが奏は片手で受け止める。下の地面は衝撃で瓦礫と化した。

 

「なにっ!?」

 

 

「軽いな」

 

奏は棍棒から脱出、棍棒は勢いで地面に落ちていく。そして奏はジャンプで鬼の顔面を殴られまくり、3mはある巨体が吹っ飛んでいく。

 

「すごい.....」

 

帆夏は思わずその光景に見惚れてしまう。

 

「人間がっ!!舐めやがって!!」

 

立て直し奏にエネルギー弾を放つ。その巨体ゆえ威圧を感じるが、奏にとってはそよ風にもならない。

 

量界(りょうかい)(うず)』」

 

術を発動した瞬間、奏の前に出現した、ゴルフボール程度の大きさの黒い球体のようなものが、巨大なエネルギー弾をどこにも被害を出さず吸収する。

まるでブラックホールのように。

 

「馬鹿な!?ありえん!?」

 

 

「ありえてるからこうなってるんだよ」

 

 

「くそおぉぉぉ!」

 

打つ手無し、絶望の状態で渦を喰らい、黄鬼はこの世から消滅した。

 

 

♦︎♦︎♢♢♦︎♦︎

 

 

「ごめんなさい」

 

 

「?どうした急に」

 

戦闘が終わり、奏は帆夏に近づくと急に謝られた。

 

「私は、正直に言って実戦がここまで危険なものなんて思ってもいませんでした。命をかけて戦っている貴方に失礼でした」

 

 

「おっおう。まあテレビは祓除師の活躍を耳障りのいいように報道しているからな。仕方ない」

 

 

「ですが.....」

 

 

「いいんだよ。祓除師なんか、派手に活躍するもんじゃない。あのくらいが丁度いい」

 

 

「......そこまで言うなら納得はしますが」

 

 

「あぁ、それより何だかパトカーのサイレンが聞こえる。お前の親が心配している、早く安心させてやれ」

 

 

「はいっ!」

 

この後、無事に帆夏は引き取られ、奏も屋敷に帰って行った。こうして、この騒動は幕を閉じた。

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