今日は虚無の曜日。つまり休日である。全寮制のこの学院の生徒達は、基本的に学院の外に出ない。だが、この虚無の曜日には馬で三時間ほどの距離にある、城下町まで買い物に出かける生徒が多かった。学院にも週に何度か商人が訪れ、いくらかの品を売っていくのだが、それだけでは補い切れないものもある。それが年ごろの女の子なら、なおさらである。
「の、のび太さん・・・!!ちょっといいですか・・・・!!」
いつものように厨房でお昼を食べていたのび太とテイファニア。すると突然テイファニアが声を上げた。
「何?テイファニア?」
「え、えっとですね・・・!!今から街へ買い物へ行こうと思うんですけど・・・!!その・・・!!・・・もしよかったらのび太さんもどうですか・・・・!?」
顔を赤らめながらそんなことを言うテイファニア。
「え?本当にいいの、テイファニア?」
「は、はい!!」
「やったあー!!」
のび太は飛び上がって喜んだ。そんなのび太の様子を何かを決心したような目で見ていた。
「そ、それとよかったらシエスタさんも是非来てください!!お金は全て私が払いますので!!」
のび太と二人っきりになるのが恥ずかしいので、テイファニアはシエスタも来ないかと誘ったのである。だがシエスタはテイファニアの考えていることが手に取るようにわかった為、
「いえ、私はいいです。テイファニアさんとのび太さんの・・・・・デートですから。私が行くわけには・・・・」
「え?デート?」
「ち、違います!!これは気分転換の一環で・・・・」
丁寧にお断りした。そして顔を真っ赤にしているテイファニアを見て、厨房のコックやメイドたちはクスクスと笑っていた。
ここはトリステイン城下町、ブルドンネ街。トリステインで一番の大通りは、虚無の曜日と言うこともあって、人でごった返していた。
「えいっ・・・・・!!」
「っ!?」
「えへへ〜!」
テイファニアがのび太の腕にしっかりと抱き付いてきた。
「ど、どうしたの!?」
「これなら逸れる心配はありません。行きましょっ?」
テイファニアの豊かな胸がのび太の腕にぴっちりぐにょりんと押し付けられている。横を向けば至近距離から女の子の柔らかい香りが漂ってくる。
(男の人とこんなに密着するなんて初めて・・・・・!!)
「あ、ここってーー」
のび太とテイファニアは武器屋へとやってきた。薄暗い店内に、剣や槍が所狭しと並べられている。
「お前たち、ここは子供の遊び場じゃないんだぜ!」
店主はパイプをふかしていた手を止めて、低い声でそう言った。
「えーと、剣? 見にきたんだけど・・・・・」
そう答えるのび太を、店主は胡散臭げに見つめる。マントをしていない。大方、どこかの使用人だろう。最近耳にする貴族の屋敷を狙う盗賊の噂のせいで、剣でも持とうと考えたか。
ふんだくるのは無理と判断した店主は、勝手に見ろとばかりに、視線を手元に戻した。無愛想な店主も気にせず、のび太は壁にかけられているものを中心に、商品を眺めていく。
「わ、コレすごい。」
そう言って手を伸ばしたのが、一番目立つ位置に飾られていた金ピカの大剣だった。鏡の様な刀身、ちりばめられた宝石。見るからに切れそうな、そして高そうな品だ。
「こら、クソガキ! 気安く触るんじゃねえ!」
接客もせずに座っていた店主が、急に怒鳴り声を上げた。
「いいか。そいつはかの高名なゲルマニアの錬金魔術師シュペー卿が鍛えた品で、魔法がかかってるから鉄だって一刀両断って代物だ。キズでも付けたらお前なんかが弁償できるもんじゃないんだよ!」
「鉄が斬れる剣に、そんな簡単に傷がつくの?」
「・・・ッ」
ドスの聞いた声にも全く怯まず、至極真っ当に返すのび太に、店主は言葉を詰まらせた。
「ん?」
のび太はふと店の隅の壁に立てかけてある物に目が行った。
「小僧、あれはやめとけ。唯の壊れた銃だ。」
「銃?」
よく見るとそれは、錆びの浮いたなんともみすぼらしい大型の銃だった。
「銃か・・・・・・・」
そう言って、のび太はまじまじと銃を見つめた。どこかで見たことのある銃だ。だが思い出せない。でもとても懐かしい気分になる、この銃は、何かを知っている様だ。気まぐれのつもりで入った店だったが、これは手元に置いておきたい。
「・・・・これにする!おいくらですか?」
わざわざ壊れた銃を買うと決めたのび太に、親父は、物好きな奴だな、と言って、
「そいつなら、百でいいぜ。こっちとしてもやっかい払いだ!」
のび太は財布を取り出すと、その中からきっちり百枚をカウンターに置いた。
「毎度!」
鎖にで巻かれた銃をのび太は受け取った。肩から提げるようにして身に着ける。
「さっ、行こう!」
テイファニアの手を取り、のび太は店を後にした。
ふと、テイファニアは目を覚ました。そこは帰りの馬車の中だった。
「起きた?」
隣に座っていたのび太が声を掛けてきた。
「あれ?私・・・・・どうして・・・・・」
いつの間にか寝むっていた。どうやら初めてのデートへの緊張で知らず知らずのうちに疲れが溜まっていたらしい。
「あ!そうだ!はい、テイファニア!」
のび太は持っていた紙袋をテイファニアに渡してきた。
「私にですか?」
「うん。今日のお礼。」
「そんなに気を使わなくても。でも、ありがとうございます。開けてもいいですか?」
「いいよ。」
紙袋を開けてみると、中には首にリボンを付けた2,30センチ程の白いウサギのぬいぐるみがあり、両手で何かを持っていた。
「うわぁ! かわいいです!! これって写真立てですか?でも、どうして?」
「買い物してる途中、雑貨屋さんの前を通ったでしょ?その時のティファニアの顔がかわいかったからそういうのが好きなのかなぁって。」
「!?」
「もし違ったらいけない思って、写真立てを持っているやつにしたんだけど・・・・テイファニア?」
「ひゃっ!? のび太さん!? いえ! すっごく嬉しいです! 大事にします!!」
「そ、そう・・・・。そんなに喜んでくれるならボクもうれしいよ。」
そして学院へと辿り着き、のび太とテイファニアは馬車を降りた。すると・・・
「あ、あの・・・・!!のび太さん・・・!!」
「何?テイファニア?」
「あ、あなたに・・・・!!言いたいことが・・・!!伝えたいことが・・・!!」
「僕に?」
「はい・・・・!!私、のび太さんのことが・・・・!!///その・・・!!///す、すい・・・・!!///すに・・・・!!」
テイファニアは一生懸言葉を出そうとするも、緊張で言葉が出ないでいた。すると・・・
「あら?のび太さん、お帰りなさい!」
「シエスタ!」
タイミングがいいのか悪いのか、シエスタが現れた。
「お二人とも、もうすぐ夕食のお時間なので、どうぞ厨房にお越しください!」
「夕食!?うん、わかった!」
のび太は大喜びし、シエスタの後を付いて行った。そして
「・・・・・・・・・。」
その場には呆然としたテイファニアだけが残された。
この小説の結末は・・・・・・・
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鬱エンド
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バウムクーヘンエンド
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デッドエンド
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メリーバッドエンド
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寝取られエンド