「はぁ・・・・・・」
静かに目立たないように、今日という1日を乗り越え、なんとか放課後を迎えることができた。
「随分お疲れですね・・・・・」
「まぁね・・・・・」
正直、目立たないように過ごすのがこんなに大変とは思わなかった。
「やっぱり私もお手伝いします!」
シエスタが強い意志でのび太に詰め寄る。だが
「ダメ、シエスタ。」
諭すように微笑むカトレアは真っすぐにシエスタをみた。それだけのことなのにシエスタは直立してしまう。
「・・・・・はい。」
シエスタはしょんぼりとしていた様子でのび太に向き直る。
「お二人とも、無茶はしないでください。」
「うん。大丈夫。」
「のび太さん、もし何かあったら、フォンティーヌ先生のことを頼みます。」
少し違和感なある言い方でそんなことを言うシエスタ。本当に犯人に遭遇しても、カトレアならば返り討ちにしてくれるに違いない。何せ、彼女は魔法を使えるメイジなのだから。シエスタを見送り、クラスメイトたちも全員帰り。教室の電気が消えた。
教室にはのび太とカトレアだけが残された。会話はない。まったくない。お互いの呼吸が時折聞こえてくる程度。
「なんでみんな、テイファニアのことを嫌うのかな?」
「そうね・・・・・・・」
のび太が咄嗟に出した愚痴にカトレアは、同意する。
「ハーフエルフって、耳が尖っているだけでしょう?なのにどうして・・・・・」
途端、カトレアがくすっと笑った。暖かくてやわらかいさっきのと違う、なにか確信を得たとでも言いたげな、悪戯っ子のような笑みだ。
「・・・・・・・・・ねぇ、のび太くんはどこから来たの?」
「にほんです。」
のび太は、目を逸らす。どうせこの女も自分が言うことなんて1ミリも信じていないのだろう。のび太はそう思っていた。
「あなたのいた所では、エルフはいなかったの?」
「いませんよ。いませんけど、嫌な奴らはいました。」
そう言いながらのび太はどこか不機嫌そうな顔をする。
「よかったら、のび太くんのいた世界のこと、わたしに話してくれないかしら。わたし、別の世界の人とお話しするの初めてだから、いろんな話を聞きたいわ。」
「???」
カトレアのきらきら輝く鳶色の瞳は、好奇心で満たされていた。恐怖や戸惑いは一片たりとも映っていない、あくまでも純粋な興味を表したもの。のび太は戸惑ったが、自分自身のことを話すことにした。思い出話というものは、えてして照れくさいものがある。カトレアに語る話の折々に、のび太は昔を思い出した。
「カトレアさんは僕の話を信じるんですか?こんな見ず知らずの人の、話を・・・・」
「あら? うそだったの?」
「い、いや・・・・うそじゃないですけど・・・・」
カトレアさんは髪を掻き揚げると、温和な笑みを浮かべた。
「あなたの話はうそじゃないと思う。それに・・・・・ロマンチックじゃない。」
カトレアさんはそう言って、空を見上げる。なにも語らない華奢な背中が、なぜかとっても寂しそうだった。
「いままで、考えたこともなかった。あの空に浮かぶあの星たちにも、わたし達と同じようにいろんな人が生を営んでいるかもしれないなんて・・・・・・」
空に今なお輝く星々にすっと手を伸ばす。彼女はまるで、星をその手に掴むように、そっとやさしく拳を握った。
「ここから見れば、この小さな手にすっぽり収まりそうな大きさなのに・・・・届かない。決して届かない・・・・・。ううん、きっとわたしが生きているうちには。」
「・・・・・・・・。」
気圧された訳でもないのに、黙ってしまった。黙って見守るしか出来なかった。カトレアさんはそれほどに儚かった。その一瞬、どうしようもなく綺麗だった。
この小説の結末は・・・・・・・
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鬱エンド
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バウムクーヘンエンド
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デッドエンド
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メリーバッドエンド
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寝取られエンド