「疲れた〜!」
のび太は中庭の茂みに腰をおろし、空を眺めていた。月明かりの下、草原の中を風が渡っている。風が吹いている所だけ草が頭を垂れ、月明かりをキラキラと反射する場所が移動していく。まるで波打つ海原のように、草原が煌めいていた。
「どこに行かれたと思ったら、ここにいたんですね。」
声をかけられ、振り向くとそこにはシエスタが立っていた。
「あ、シエスタ。」
「横、いいですか?」
「うん、いいよ。」
シエスタは、のび太の横に腰をおろした。彼女はドレスから着替えたのか、いつものメイド服姿だった。
「あの、本当に助けてくれてありがとうございました。」
「大したことないよ。」
シエスタも、空を見上げた。
「月がきれいですね・・・・・。」
「うん・・・・・月が二つあるなんて、今更だけど変な感じだな。」
「のび太さんの国は違うんですか?」
「うん、月は一つ。」
「そうなんですか。もしよかったら、のび太さんの国の事教えてください。」
「ん・・・と、僕の国の事、かぁ」
のび太は、当たり障りのない範囲で、日本の事を話した。シエスタは目を輝かせながら、彼の話を聞いていた。
「凄いです〜。そんな国から来たんですか。」
「いや、別に凄い国でもないよ。むしろ僕にはハルケギニアの方が凄いよ。特に魔法がホ
ントに。」
「でも、のび太さんって杖を使えたり、誘拐犯を一人でやっつけたり、王国の騎士様を上回る料理の腕前もあるし。なら、そんな人たちが沢山いるのび太さんの国の方がもっと凄いですよ。」
「あー、う~…」
のび太は、なんだか日本について誤った情報が一人歩きしそうで困ってしまった。
「それにしても。」
シエスタはのび太をじっとみつめた。
「のび太さんって、12歳だったんですね。」
「そうだよ。それがどうしたの?」
「へぇ・・・そうなんだ」
シエスタは、のび太の顔を覗き込んだ。彼女とのび太との間が、すすっと狭まる。
「驚きました、あたしより年下なんて。」
シエスタの瞳に、何かゆらめく焔の様なモノが見えた気がした。
「のび太さん・・・・」
「な、なに?」
「今、好きな人とか、います?」
「え?えと、それは・・・その・・・・」
しどろもどろで、目が泳ぐ。そんなのび太にシエスタが、ピッタリと身を寄せた。
「し、シエスタ?」
「助けてくれたお礼、まだしてませんでしたよね。」
「・・・・え?」
のび太の上に、シエスタが覆い被さった。細い指が少年の頬を捕らえ、しなやかな腕が彼の体に巻き付き、柔らかな胸が乱暴に押しつけられ、彼女の唇は、彼の唇と重ねられた。
二人の鼓動が、早鐘のように鳴り響く拍動が、互いに伝わる。
一瞬か、永劫か。どれくらいの時が過ぎたか、のび太には分からなかった。
ようやく唇を離したシエスタは、硬直するのび太を熱い目で見下ろしていた。
ゆっくりと、名残惜しそうに体を離す。
「風邪、ひきます。」
シエスタに手をひかれ、ぎこちなく立ち上がるのび太。これ以上ないほど赤面して、言
葉も出ない。うつむいて、シエスタの顔もまともに見れない。
「うふふ・・・アンリエッタ王女とミス・フォンティーヌともしてるから、まだ3度目かな?」
「う・・・」
のび太はモジモジして、答える事が出来ない。今起きた事が、シエスタの唇の感触が、
ふくよかな胸が、からみついてきた腕が、シエスタが頭の中を駆けめぐり、他に何も考え
られなかった。
「さ、戻りましょ。・・・キスとか、したい時は言ってくださいね。待ってます。」
そういってシエスタは、のび太の腕を取ってパーティ会場と戻っていった。
この小説の結末は・・・・・・・
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鬱エンド
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バウムクーヘンエンド
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デッドエンド
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メリーバッドエンド
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寝取られエンド