ドラえもん のび太の魔法世界物語   作:雛月 加代

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「キャッ!」

 

ティファニアは何かに躓き、その場に倒れる。

 

「あーら、ごめんなさぁい!」

 

「『「『「クス・・・・・・クス・・・・・・・」』」』」

 

そんな彼女を見て、みんなはクスクスと笑う。

 

「くっ!」

 

歯を食いしばりながら、トイレに逃げ込む。

 

「な、なんで・・・・・・・」

 

なんでこんな目に会うんだ。自分が一体何をしたっていうんだ。

 

「ねえ〜〜〜、なんかこの机臭わない?」

 

すると見聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 

「におうにおう!」

 

「だよねぇ。」

 

いつも自分を虐めているクラスメイトたちだ。

 

ザバーーーーーーーーー!!!

 

そして頭上から大量の水が降ってきた。

 

「お掃除完了〜〜〜!」

 

「これでちょっとはマシになるんじゃないのぉ?」

 

「どうかなあ。」

 

「ゴミの臭いはしつこいからねぇ。元から絶たなきゃだめっしょ!!」

 

「『「『「ギャハハハハハハハハ!!!!!」』」』」

 

みんなは大笑いした。

 

「くっ!」

 

ティファニアが悔しそうにその場にうずくまる。

 

「そういえば、アイツどこにいったのかしら?」

 

苛めっ子の一人が思い出したかのようにのび太の事を話し始めた。

 

「ああ。一昨日アンリエッタ王女と出かけたらしいわよ。」

 

「え?それって逢い引き?とうとう一線超えちゃうの?」

 

「そういえば私、この間中庭で見たのよ。」

 

「見たって何を?」

 

「二人が裸で抱き合って、キスしてるところ。」

 

「『ええ〜!!』」

 

苛めっ子達の言葉にティファニアの顔色が悪くなる。のび太を信じていないわけではない。信じていないわけではないが、のび太は自分の彼女ではない、ましてや婚約者でもない。ただのルームメイトだ。

 

「・・・・・・・・・・・・。」

 

そんな彼女の内面は不安で一杯だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その夜、ティファニアは一人部屋の隅で体育座りをしていた。

 

「・・・・・・・・・。」

 

考えていたのは勿論昼間のやり取りだ。アンリエッタ・ド・トリステイン、17歳。トリステイン王国の王女で、のび太のファーストキスの相手。穏やかな性格と、王族としての威厳を併せ持つ美少女。

 

「のび太さん・・・・・。」

 

会いたい。想い人の事を考えながら、ティファニアが涙を流す。すると・・・・・

 

 

ドーーーーーーン!!!!

 

中庭で凄まじい爆発音がする。窓を開け、下を覗くとそこには白煙が充満していた。ティファニアは急いで中庭にやってきた。爆発音を聞いた他の生徒や教師も集まってくる。白煙が晴れるとそこには、見たこともないような異形がいた。人と比して、いや、世界中のいかなる生物と比べても、異様に大きい顔。歩行が可能なのか疑いたくなるほど極端に短い足。身長ほどはありそうな胴回り。そしてその重厚そうな体は、ほとんど全身、青い皮膚で覆われていた。

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