成功報酬−弾薬費−修理費+(特別加算−特別減算)=   作:万年赤字一般傭兵

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緑ライフルの強さに気づいたので初投稿です

前回のあらすじ

レイヴン(ACパイロット)試験合格

大した謎ではないですが
前回のネタバラシもあります


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「はーっ…!はーっ…!」

 

激しい心臓の音に混じり何処か懐かしいアナウンスが聞こえた瞬間、一気に体から力が抜けた

 

 

 

 

「やった…やったんだ…

私はやったんだぁーっ!

 

レバーに張り付いている手を引き剥がすようにして離し、全身で喜びを主張する

 

 

 

(これで、ようやく…)

 

(ACに乗れる…戦いが出来る…)

 

 

 

まだ試験を合格しただけだ。

今後、更なる難所があるかもしれない

 

けれど、今だけは

 

(目指してきて、9年…

あっという間に過ぎてったな……)

 

(無駄じゃ、なかった。

決して、無駄じゃなかったんだ……)

 

 

努力が実を結んだ事を喜びたい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

MTをガレージに戻し汗まみれのパイロットスーツを脱いだ後、試験官の案内によって筆記試験を受けた部屋に戻る

 

試験は終わり早速ACに乗れる、と思ったのだが

 

「これで試験は終了だ。

結果の審査や別の手続きがあるから。暫くの間待ってもらうことになるが…まぁ、分かるだろう?合格だ。私も脱帽したよ」

 

「あ、ありがとうございました」

 

流石に、今すぐにACに乗れる訳では無いらしい

 

僅かな落胆、しかし大きな喜びと共に、タブレットに表示された場へと向かう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暫く歩いた後、目的の部屋に着き

 

扉を開けると

 

 

 

急に、抱きしめられた

 

 

 

 

「………生きてる…

良かった、良かった…

心配、したんだよ、ジョシュア君…

 

体に巻き付く力はとても弱く

下を見ると綺麗なブロンドの髪があった

 

「よう、ジョシュア。

お前さん、本当によくやったよ」

 

突然の出来事に対しフリーズしてしまったが、落ち着いた渋い声が聞こえ我に帰る

 

「…ええと、これは、どういう?」

 

「うぅ……」

 

私に抱きついてきた親友

フロームート君は、何も答えてはくれない

 

「まぁ、許してやってくれ。

何せシュナイダー君は、試験中に爆発が起きてから…もう、パニック状態でな」

 

「落ち着かせようとはしたんだが…この通りだ」

 

「あ、はい…」

 

試験に合格する為とはいい、親友をかなり心配させてしまったみたいだ。それなら、私に非があろう

 

親友の背中に手を回し

 

ここにいることを示す様に

優しく、抱きしめた

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく続いた後、目の前の親友がぴくりと動いた

 

「……あっ!

あ、あ、あの、え、えっと…ご、ごめんね……」

 

「別に、大丈夫だ。

こっちこそ、心配かけてすまなかった」

 

お互いに謝りながら、ゆっくりと手を解き始める

 

 

あっ………そ、そういえば、何があったの!?

どうやって試験に合格したの!?」

 

僅かにできた静寂を破るように、親友から質問が飛び出してきた

 

「お 落ち着いて…」

 

「そうだシュナイダー君、一度落ち着きなさい。

ジョシュア君も少しは休みたいだろう?」

 

「あ、はい…すみません」

 

「…お互い座ってから、ゆっくり話そうか」

 

「うん…」

 

興奮が落ち着き、先ほどまでは感じなかった体の痛みが姿を表し始めた。無茶なことをした報い、だろうか

 

部屋内にある椅子に座り

あの時、起こったことを説明し始める

 

 

 

 

 

 

 

「…何があったか、だよな」

「まぁ、凄いことをした訳じゃ無い

ドンさんは、もう分かっているだろう」

 

あの時、私は

 

「遮蔽物がないから逃げ切るのは、無理だった。

とはいえ撃ち合いを考えても、装甲は薄く被弾に耐えられない。避けようにも、今の技量だとエネルギーは不足する…そもそも、上下の視点移動に追いつけないから相手を捉え続ける事さえ無理だった」

 

「そこで、同士討ちを狙った」

 

 

 

賭け、をした

 

 

 

「君が言っていただろう?

"今のAI技術だと、ACSの複雑さも相まって無人ACは中々作れない"と」

 

「それなら、試験用MTのAIなんて高が知れている。

武器の制御は殆どFCSに依存している筈だから

 

"ロックオンしたが

射線上に味方機がいるから撃たない"

 

みたいな、高度な判断はできない

そう、予測した」

 

「だから全力で敵機の動きを止めた後、張り付いて、もう一方の攻撃を近くの奴に押し付けた」

 

「あの爆発は敵機のものだ。

…まぁ、貫通してきた弾が当たったりはしたが」

 

勿論、確実に成功する保証はなかった。

AIが高度な可能性や、スタッガーを取れない可能性

第一射を躱し切れない可能性も存在した

 

「やり過ごしている間に旋回とリロードを終えて…

今に至る、そんな感じだ」

 

だが、私は賭けに勝った

 

 

 

 

 

 

「…そう、なんだ。 何だか、もうよく分からないよ…

…とにかく、合格おめでとう」

 

極度の心配と驚きに、すっかり疲れてしまったのか。

友は、そう言ったきり目を閉じて休み始めてしまった

 

 

 

 

 

 

暫くしてドンさんが話しかけて来た

 

「…本当に、よくやったな」

 

「まだまだ未熟です…

ドンさんなら、もっと上手くやれるでしょう?」

 

「11歳のお前さんと、俺を比べる事自体おかしいが…

まぁ、否定はしない」

 

「…後学の為に、教えてくれませんか?」

 

「いやまぁ…普通に撃ち合うだけだぞ。

ブースターの調節でエネルギーは足りるからな…」

 

 

やはりまだまだ足りない

習練も経験も、そして技量も

 

 

「あのな…お前さんがやった事も十分凄いぞ?

訓練だけで実戦経験がない上に、まだ子供だ。

あの操作技術も発想も、普通はありえないからな?」

 

「私が目指すのはACですので…

ここで、満足したくないんです」

 

「はぁ〜、お前さんは本当に…

ブレないと言うべきか、なんと言うべきか…」

 

「…それはそれとしてだ、俺からも話したい事がある。

もう少し付き合って貰ってもいいか?」

 

疲れはあるが、師の話を断ることなどありえない

 

「もちろんです、何ですか」

 

「クク…そいつはだな…」

 

ドンさんは急に悪戯っぽい笑みを浮かべて、ある物を取り出した

 

 

 

 

 

 

「これは…PC…?この入力画面は?」

 

「お前さんの"AC PILOT NAME"

そして、"AC NAME"を入れる所だ!」

 

「パイロットネーム…?ACネーム…???」

 

「これから、お前さんは俺と同じACの実験部隊に入る事になるが…そこで使う名前だ」

 

「えっ、えっ…それって、つまり…」

 

「そうだ、お前さんの乗るACは、もうあるぞ」

 

ドンさんの言葉に、思考が一瞬、止まる

 

「それと、俺の名前 "ドン・エルカーノ"は偽名だ

今まで騙して悪かったが…ACに関することは機密なんでな。」

 

「代わりといっては何だがな、俺のパイロットネームを教えよう」

 

「あっ…えぇ…?」

 

次々に入ってくる情報で頭がパンクしそうだ

 

「パイロットネーム"Sherman (シャーマン)"だ。

今後は、そう呼んでくれ」

 

「は、はい…」

 

「AC名については…

お前さんが正式に入隊したら話そう」

 

「…話が逸れたな。

ここの欄にそれぞれの名前を入れて欲しい。

登録は、こっちでやっておこう」

 

「りょ、了解、しました…」

 

 

 

 

 

 

情報を処理しながらも、PCの鍵盤に指を添える。

 

(パイロットネームに、AC名…)

 

この世界に産まれてから、2つ目の名前

 

誰かじゃない、自分で決める

 

(何にするべきか…)

 

中々、決められない

 

「まぁ、しっかり悩め。

これからの、大事な名前だ」

 

 

 

 

 

 

(私は、この世界でACに乗りたい、戦いたい。

そして…可能性を証明しなければならない)

 

(でも、まだ弱い。

ACがあってもいまだに、何も出来ていない)

 

 

 

 

(だが、それなら上を目指せばいい…)

 

(親から貰ったこの名前

今の弱さ

出身地でのAC…)

 

(そうだ、これだ…!)

 

悩むこと、9分

 

 

「……決まりました」

 

遂に、決まった

 

 

 

 

 

AC PILOT NAME

J

 

AC NAME

WHITE・GLINT

 

 

 

 

 

 

偶然だろうか、運命だろうか

 

あの人と同じ、自分の名前

 

 

故郷を守る為に戦い、戦友を裏切ろうとも守り抜いた

イレギュラーの一人

 

 

今は、彼ほどの力などなく

つまの先にも届かない

 

けれど、私には為したいことがある

その為には、その力が必要だ

 

 

故にこの名前は覚悟である

 

力を得て、"証明"を果たす覚悟だ

 

 

 

 

 





ここまで読んで頂きありがとうございます

特に初代系acでは、弾薬代と修理費を節約する為に
壁越しに待機して同士討ち狙うのは
レイヴンあるある、だと思う

初めて別のフォント使ったんですけど
ACっぽいフォントが分かりません…


アリーナを制覇したら続き書きます
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