成功報酬−弾薬費−修理費+(特別加算−特別減算)= 作:万年赤字一般傭兵
指マシンガンが想像の4倍は扱いづらかったので
初投稿です
前回のあらすじ
ACパイロット試験合格
→AC名、パイロットネームを決める
今回も独自設定・解釈多めです
修正:レストラン→食堂
「では、これでお願いします。
ド…シャーマンさん」
「よし、しかしパイロット名は分かるが…
AC名の由来は何なんだ?」
「あ〜…秘密です」
「まぁ、まだ俺のAC名も伝えてないからな。
だが、いつかは教えてくれよ」
「はい」
AC名にパイロットネームを決め、シャーマンさんに登録を願い出る
その後シャーマンさんはここでやる事があるらしく、先に私と親友が帰ることになった
とはいえ特別な事もなく、彼と短い別れの挨拶をしてから、それぞれ別の車両に乗り帰路につく
「ただいま」
「ジョシュア お帰りなさい…あらあら」
家に着き、母の優しげな言葉を聞いて思わず力が抜けてしまい、玄関に座り込む
「大丈夫?」
「ああ…ちょっと疲れてて」
(足が、腕が…動かない……)
どうやら想像以上に疲れていたらしい
「しょうがないわねぇ…
ほら、手伝ってあげるから立ちなさい。
休むなら、せめてリビングでね」
ありがたいことに母が肩を貸してくれた。
どうにか、リビングのソファに腰を落ち着ける。
「っ、はぁ〜〜」
「ふふ、本当に疲れたのね。
でも、その様子なら試験の結果は…」
「勿論、合格だったよ」
「やっぱりね。
私、ジョシュアなら絶対にできると思っていたから」
「相変わらずだね……」
意外なことに今回の試験に限らず、今までの資格試験や免許取得の試験などでも、母は様子を見にくる事がなかった
『だって、ジョシュアならできるでしょう?
知ってるわよ、貴方がとっても努力してきたこと』
『結果の分かりきってる物程、つまらない事はないわ。それよりは、家事の方が大切だし大変だもの』
とのことらしい
何とも、肝が据わっている人である
「それに、私からしたら辛いのは、ここからだもの…」
「…そう、だね」
ACは、機密情報を多く含む
父は開発者の一人であるが、その立場や家の立地条件も相まって警護付きで自由が保障された
しかし、パイロットは別だ
最初から高い地位にいる訳ではなく、適性のある人物がランダムに選ばれしまう事から個々に警護を付けるのは、悪目立ちする事も相まり非効率だ
そこで、シャーマンさんがそうであった様に偽名などを使って身分を偽り、住む場所も一カ所にまとめる事で、安全を確保しつつ将来の軍事転用の際に必要な緊急性にも対応した
長くなったが、要するに
「パイロットとして、専用住宅に…寂しくなるわね…」
私だけ、引っ越さなければないのである
「…一応、連絡はできるよ」
「お願いね…じゃないと寂しさでどうにかなりそうだわ」
家族と、そして友人と離れるのは…ACが待っているとはいえ、正直寂しい
専用の端末を使う事で連絡は出来るが…
時間は限られている
「…はい、やめやめ!
今すぐに離れるんじゃ無いんだから!」
「お父さんが帰ってくるまでに、料理とかしないとね!」
何かを振り切る様にして母が家事を始めた
「手伝うよ、母さん」
「疲れているんでしょ。休んでなさい」
「いや、手伝うよ」
体の疲れが消えた訳ではない。
しかし、動けるくらいにはなった
それに
「…もう、仕方ないわねぇ。
じゃあ、コレお願いね」
「わかったよ、母さん」
これが、最後になるかもしれない
前世の母には、結局、何もしてあげられなかった
今世では、そんな後悔を残したくないのだ
忙しくも充実した時間は過ぎて行き
2週間後
「か、体、大事にするのよ
あんまり無理して壊しちゃダメよ
向こうでも、良い人間関係作るのよ
それから…」
「うん、うん、わかった……
………じゃあ、行ってくるね」
「行ってらっしゃい……」
涙を流している母の震える声を背中に受けつつ、着替えなどを詰め込んだスーツケースを引く。
重くなったように感じる足を無理矢理上げて、父から渡された、紙文書で指定された場所に向かい
そして
送迎の車が、そこにあった
「お待たせしてすみません」
「いえ、時間通りです。
貴方様を待たせる訳にはいけませんので」
外からも内からも見えない窓が気になりつつも、後部座席に乗り込み目的地へと向かう
3時間後
「ありがとうございました」
運転手に礼を言い、後ろを振り向く
"第9特殊MT部隊寮"
それらしい言葉であるが、違う
ここは今日から私が住まう
ACパイロット専用住居だ
「おはようさん!そして、久しぶりだな"J"!!」
「シャーマンさん、来てくれたんですか!?」
「当ったり前よ。
新入りを案内しない先輩がどこにいる?」
シャーマンさんが、豪快な挨拶と共に現れ
「さて、早速ここの案内を開始しよう」
寮の案内をし始めた
『ウチの部隊には元寮ぐらしのMT乗りが多くてな。
贅沢な一軒家は肌に合わねえって事で、寮なんだ』
『一階には食堂、雑貨屋、服屋、ランドリー…
まぁ、とある奴らのお陰で、生活に必要なモンは殆どここで完結されてるな』
「〜で、ここがお前の部屋だ…
じゃあ、自室にその荷物を置いてこい」
指示に従い、部屋に入る
(ひっろ………ん?)
例えるなら、
"高級マンションの一室"と言ったところである。
寮の一部屋としては、明らかに広いが
何かがおかしい
様々な本が、びっしり入っている本棚
トレーニング用の、追加重力付き懸垂バー*1
妙に種類が多い化粧品?らしき物
部屋の隅にある、最新の栄養剤*2が詰めこまれた箱…
などなど
(何というか、統一感がないな…)
様々な人の趣味を入れていった様な部屋なのだ
(まぁ、今は考える事じゃないか…)
疑問はあるが、シャーマンさんを待たせている。
とにかく、家からの荷物を部屋の隅に置いて外に出た
「おっ 出てきたか…部屋はどうだ?」
「何か、私物とか入ってませんか?」
「あ〜、それはだな…
後で話そうか、それよりも今から別の所行くぞ」
部屋の違和感について質問をしたが
何故か、はぐらかされる
「?何処にですか?」
「来てからのお楽しみだ…さぁ行くぞ」
シャーマンさんが、またしても悪戯っぽい笑みを浮かべて、どんどん先に進んでいく
「っ!ちょ、ちょっと待ってください!」
疑問はあるが、それどころでは無くなってしまった
寮を出て、しばらく付いていく事、約10分
今、私は暗い建物の中にいる。
目を凝らしても周りは見えず、前の師だけが頼りだ
「さて、着いたぞ…」
「一体全体、何なのですか?」
「色々はぐらかしてすまんな。
だが、お前さんだからこそ、これは大事にしたかったんだ……ちょっとそっち向け」
「ええ…?」
困惑しつつも指示に従い右を向く
(一体何が…)
「じゃあ、行くぞー!
"3"
"2"
"1"!!」
「えっ急に何!?」
急なカウントダウンに戸惑った後
0になった瞬間、ついたライトで目がチカチカする
「一体何……………は?」
眩しさが無くなった後、目の前に現れた"それ"は
戦闘用のためだろうか。
かつての様な曲線的なデザインは鳴りをひそめ、逆に装甲による直線や角が目立つ
腕部、脚部、コア、頭部…
いずれも追加装甲により、一回り大きくなっている。
しかし、その面影を残しており今にも飛び立ちそうだ
そう、これは
「エフェメラ、なの、か…?」
「そうだ!!!
最も、お前さんが昔見たのとは違うが…」
「戦闘の為に装甲が更に追加されててな。
少し骨太になってんだ」
「それに…………コレは、お前の物だ
お前が、見事に勝ち取った、ACだ」
お互いに、すっかり姿が変わってしまったが
コレは、確かに、エフェメラだ
「あ、あぁ……!!」
ゆっくりと機体に近づき
確かめる様に、そっと触れる
「これは、私のものだ、私のものだ!」
かつての様に、気絶はしなかった
ここまで読んで頂きありがとうございます
やっと、やっとですよ
やっと主人公のACが出ましたよ
ここまで、もはや妄想でしかない
話を読み続けて頂き本当にありがとうございました
これからも、こんな調子かもしれませんが
ここまで来た以上やり切りたいので、頑張ります
ファンタズマを完膚なきまでに壊したら続き書きます