成功報酬−弾薬費−修理費+(特別加算−特別減算)= 作:万年赤字一般傭兵
ラナ・ニールセンからの誘いを受けたので初投稿です
前回のあらすじ
隊長が帰還し
先輩の背景を知るための課題を提示
初AC戦→勝利
初AC戦の勝利を噛み締めた後
更に試合を重ねるが…
時に、張り付けずに削り切られたり
時には、ミサイルの回避を失敗して撃破されたり、と勝ちよりも負けが多かった。
それでも
「戦いはいい…!
私にはそれが必要なんだ…!!」
ABのタイミングや相手の動きを考えて、それに合わせた動きをする。
今までとは格段に違う戦いが、その中で徐々に習得したドリフトターンや、より正確になる上下サイティングといった成長が
とにかく、楽しくて楽しくて仕方ない
だが
20戦目に入ろうという所で
["J"…そろそろ、やめにしないか?]
「えっ…」
[明日には警備部隊との合同訓練もあるだろう。
この辺で、やめにしないか?]
先輩からのストップが、入ってしまった。
楽しい戦い、しかし先輩の協力ありきのものだ
(……仕方ない、か)
「了解、しました」
[また別の日に付き合ってやるから…
それまではお預け、だな]
口惜しいが、今日のシミュレータを終え、次の日に備えて自室で休むことになった
ここは、技研本部を有する第6区画の近く…ではなく
第5区画 警備部隊本部
そこにある訓練場だ
「パイロット名"J"と申します。
本日はよろしくお願いします」
[こちら警備部隊11番隊。
隊長のスコルピウスだ、こちらこそよろしく頼む]
[では!!これより、我ら警備部隊と!
AC部隊
先輩達と別れて協働する隊と合流したタイミングで、ACとMTの合同訓練の開始が宣告された。
[丁度、だな。
早速だが、打ち合わせ通りに行こう]
「了解しました、先行します」
本日の訓練は、いつも行う模擬市街地戦とは違う。
ACとMTの協働がメインだ
「スキャン開始…こちらの情報を送信しました。
問題ありませんか?」
[問題ない、そのまま続けてくれ]
市街地戦ではACの本来の強さを引き出せない。
クイックブーストなどを含めた機動が限られ、被弾を増やしかねないのだ
その為
「今、敵部隊の構成及び所在地を送りました…
路地から、指定の地点に追い込みます」
[了解した…
4脚MT1機に、2脚MT3機。
各員、十字砲火の準備だ。移動急げ!!]
スキャンによる索敵
それによって味方部隊が有利となる情報を与える。
更に上空からの攻撃により、撃破までに至らずとも敵部隊の誘導も行う事で挟撃などを可能とする
これがACの仕事になる
建物の屋上に機体を着地。
目下の無人機達に
人型兵器は真上への攻撃ができない為…
仰角を取るためには移動が必要だ。
死角にいることを意識しつつ敵部隊を徐々に誘導し
[総員、攻撃開始!]
開けた場に出た所で、味方部隊の総攻撃が始まった
味方の構成は
隊長機である狙撃特化型の重4脚MT1機
ガトリングを装備した重4脚MTが更に1機
グレネードランチャーを背負う2脚MTが3機
シールドとショットガンを持つ2脚MTが5機であり
総火力だけ見れば、AC1機を遥かに上回る
(暇だな…)
協働において、私の仕事はここで終わりだ。
流れ弾にだけ気をつけて周囲の索敵をするが…
敵は来ず、激しい動きなどは無い
やがて、発砲音が止み
["J"パイロット、良い流れだったな。
お陰でかなり楽になったぞ]
「それなら、よかったです」
[こちらの損害はほぼ無い。
このまま続けよう]
「了解、再び先導します」
その後、訓練は順調に進むものの
「…広域レーダーに反応なし」
[終わったか…素晴らしい仕事に感謝する]
「こちらこそ。本日の協働、ありがとうございました」
[…しかし、かなり声が若いな…
もしかして、例の最年少パイロットなのか?]
「"例の"は知りませんが、部隊内では最年少です」
[やっぱりか!
その若さですごいな…俺の隊に勧誘したいくらいだ]
[これからは訓練だけじゃ無い。
実際の任務でも協働することになるが…
改めて、よろしく頼む]
楽な仕事ではあるのだが、やはり退屈だ。
そう、思った
1週間後
時にシミュレータで先輩と戦い
時に合同訓練でも発展した内容を行なう中で
遂に、その時がやって来た
ACを駆り、第11区画へ向かう
[では、これよりBRF*1を始めます]
[目標は、第11区画に潜伏するテロリスト共です。
重4脚MT 5機に、2脚MT 16機、
そこそこの戦力ですが、分散しているため各個撃破が可能です]
[この区画は開発中期に放棄されており、もはや人は住んでいません]
[ですが、それ故にテロリストにとって格好の潜伏場所になっています]
[遠慮はいりません。
現地のMT部隊と協力して目標を撃破、テロを未然に防いでください]
[貴方の活躍を期待します]
BRFを聞きながら作戦エリアに突入
MT部隊との合流地点を目指す
「こちら、"J"作戦エリアに到達」
[こちら11番隊、あんたが増援か…期待するぞ]
初めての、訓練では無い協働任務だが…
緊張は、不思議と無い
「早速ですが広域レーダーに反応がありました。
訓練通り、先導を開始します」
[了解した]
第11区画は汚染された工場地帯だ。
無造作に建てられていったコンビナートは通路を複雑にしており、人工迷路といった所である
「スキャン開始…敵を発見」
隠れんぼには最適な場所だ。
しかし、ACには勝てない
「構成は…重4脚 1機に2脚 4機、追い込みます」
背の高い建物に着地。
早速
[何だ!?]
[あれは…ACだと!?
マズイ、死角を取られてる!]
[落ち着け、ACといえど速いMTにしか過ぎん。
攻撃さえ当たればどうにでもなる、各員後退!]
通信を傍受し敵の状況を確かめる
(味方部隊のことはバレてないか…)
誘導が可能と判断し、更に攻撃を続ける
時に死角に回り
時に建造物を盾にしつつも
徐々に徐々に移動させる
やがて
[クソッ…鬱陶しいやつめ…]
[あの距離では有効打にはならん。
その内詰めてくる、そこを……]
[どうやら来た様だ、総員戦闘開始!!]
[なっ…!?
ACは無視しろ!こっちが本命だ!]
MT部隊による総攻撃が始まった。
中に人間が入っているからだろうか、奇襲への反応は訓練の時の無人機よりも悪い
[何で…!]
味方部隊の攻撃は正確だった。
火力が高い機体から次々に撃破していき
[してやられるとは…!]
訓練の様に、いや訓練よりも容易に終わった
[ここまで上手く行くとはな…]
「はい、ですが敵も気付いた様です。
広域レーダーでの動きが見られます」
[了解した、合流される前に片付けよう]
流石に敵も、ただやられるわけでは無い
誘導に乗らない事もあったが…
そんな時には死角からプラズマキャノンを撃ち込めば、イヤでも移動させられる
そうして、味方部隊に殲滅されていった
残るは重4脚MT1機に2脚MT6機
誘導は完了、既に味方部隊の攻撃が始まっていた。何事もなく終わりそうな所で
「…!こちら"J"敵の増援らしき反応を確認した。
かなり速く接近している…!」
[何…?こっちはまだ手が離せない
時間稼ぎを頼めるか?]
「!了解した!!」
心臓の音と共に緊張が高まって行く
今日の仕事、楽には終わらなさそうだ
ここまで読んでくださり、ありがとうございます
ACとMT、協働するならこんな感じになると思いました
工場から帰ったら続き書きます