成功報酬−弾薬費−修理費+(特別加算−特別減算)=   作:万年赤字一般傭兵

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2脚機体専用アリーナに挑むので初投稿です

前回のあらすじ

オレンジ先輩、副隊長がいつもの調子に戻り
色々と良い流れになって来た為
AC以外の趣味を探した



Rainy Day

 

 新しい趣味を見つけ、副隊長に物凄く喜ばれてから暫く経ち

 

 

 

 

 [……技研に対し、破壊行為を行なっていたテロリストのリーダー"ハットリ"がAC治安維持部隊のSherman(シャーマン)隊長、及び警備部隊一番隊により捕縛されました]

 

 [これにより、テロ組織は瓦解を始めるとの意見が……]

 

 

 今は訓練が終わった後の休憩中。

 食堂にて、ホーリー先輩とニュースを見ている。

 

 

 3日前

 

 遂に見つかったテロリストの本部。

 そこへ隊長と警備部隊が襲撃した

 

 見事に任務は完了。

 テロリストの活動はそれから起きていないのだが

 

 

「暇だな……」

 

 テロリストが何も起こさないと言う事。

 それすなわち、私達の仕事も無くなる事を意味する

 

 

「暇になったのはわかるが…いいじゃないか。

 そもそも、俺たちがテロリストと戦う事自体、異常な事態だったのだからな」

 

「それは、わかっていますが…」

 

 

 警備部隊との合同パトロールも、最早ただACを動かすだけで刺激が無い。

 良い事なのは分かるが、退屈で仕方がない

 

 

「それに、無人ACがもう配備され始めた。

 治安維持の仕事も、そろそろ終わりだろう。

 俺たちも前の寮に帰る時だな」

 

 

「無人AC…?もう、完成したのですか?」

 

 

 無人AC、名前だけは聞いていたが

 

 

「AIとACSを繋ぐ過程でかなり苦戦していたんだが。

 最近、ある教授が協力してくれてな」

 

 

「教授?」

 

 

「ああ、M・トーマス教授と言うんだが…

 知っているか?」

 

 

 M・トーマス どこかで聞いた名だった気がする

 

 

「……いや知らないです」

 

「まあお前はACにゾッコンだからな…

 知らないのも無理ないか」

 

「どんな人なんですか?」

 

「MT関連技術の権威だな。

 MTに搭載されるACSの関連技術発展に大きな貢献を果たしただけじゃない。無人MT開発の第一人者だ」

 

「有名な話はこんな感じだな。

 もちろんこれだけじゃないが…」

 

 

 とんでもない人物だった。

 ACがMTの発展と考えれば、影響力は前代未聞だ

 

 

「凄い人なんですね…

 今までAC開発に携わっていなかったのですか?」

 

「そうだな…何故かは知らんが関わってなかった。

 本当につい最近、協力してくれたんだ」

 

 

(何で…?)

 

 

「まぁ不思議だが、天才には変人が多いからな…」

 

 

 先輩がそう言いつつ、何かを含む目でこちらを見る

 

 

「な、何ですか…」

 

「いや、何でもないぞ。それよりもだな…」

 

 

 誤魔化すように話を変えた先輩が気になりつつも、雑談は続いていき隊長からの点呼により終わった

 

 その後、隊長から様々なことを伝えられた。

 1ヶ月後には前の寮に戻ること。

 ここでの任務も、次で最後だと言うこと…

 

 

 何処か物足りなさを感じる。

 だが、今は平和になったことを喜ぶ事にした

 

 

 

 [……それでは次のニュースです。

 恒星間入植船ザイレム建造が間も無く完成に…]

 

 

 

 

 

 

 

 

 今日が最後の治安維持パトロール。

 最後の最後にテロリストの襲撃が…なんて事もなく、平和なまま別れの挨拶が始まった

 

 [こちら11番隊隊長スコルピウス。

 今日で最後か…今までの協力ありがとな]

 

「こちらこそ、これまであなた方に沢山助けられて来ました。本当にありがとうございました」

 

 ["助けられた"か、部隊の連中にも伝えておこう。

 きっと喜ぶぜ、アイツら]

 

「しかし、ここを離れて本当に大丈夫でしょうか。

 傭兵へのAC普及が進んでいるなんて話も…」

 

 [アンタがいなくなるのは俺も心配だが…

 無人ACが付くことになっている、安心してくれ。

 アンタらが出張らなくてもいいように頑張るさ]

 

 

 こうして、最後の任務も何事もなく終わった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 [あいつらめ…今、仕掛けろと?

 "爆弾"も、元から作っていた物もまだ未完成なのに…]

 

 […恐らく例の船のせいでしょう。

 向こうにもどこか焦りが見えました。

 猶予は後1ヶ月、後処理はするとの約束ですが]

 

 [クソが…失敗すれば全て水の泡だぞ。

 まだ余裕はあるというのに]

 

 [裏切りを警戒してる可能性もあります。

 どちらにせよ、従わなければならないかと]

 

 [……まあいい、混乱を引き起こす準備自体はある。

 例のブツも…使えない事はないだろう。

 アレを落とすには十分ではあるからな]

 

 

 [あのゴミ虫どもに例の作戦の開始を伝えろ]

 

 [了解しました]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 3週間後

 

 今日は、あいにくの雨。

 元の寮に戻る日だというのに…天気は良くない

 

 

「…こちら"J"。

 これよりACの輸送を開始します」

 

 

 戦いは無くなったが念には念を、という事だろう。

 私達が万全の状態のACを操縦することになった

 

 

 […確認した、そのままどうぞ]

 

 

 既に先輩方は出発しており私が最後だ。

 ガレージから出ようとした、そんな時に

 

 

 [何…?待て"J"隊員]

 

「どうした?」

 

 [応援要請だ、輸送任務は中止。

 急遽指定するポイントへ向かえ]

 

 突然の応援要請、明らかな異常事態だ

 

 

「要請…一体何が?」

 

 [詳細は送られて来ず、不明だ。

 間違いかもしれないが…念の為に行け]

 

「了解した」

 

 

 最早、脅威は消え去ったはずだ。

 それなのに

 

 

(何なんだ…一体)

 

 

 どこか嫌な予感がした

 

 

MAIN SYSTEM


COMBAT MODE ACTIVE

 

 

 戦闘モードへ移行し急行

 

 

 

 

 

 応援要請の発信場所は、再開発予定の第五区画にあるビル街。人は住んでおらず、警備部隊も普通は来ないはずだが

 

 

「…今の所異常はない。

 発信元はわかったか?」

 

 [まだだ、本部に問い合わせているが…調査中らしい。明らかな異常事態だ、慎重に行け]

 

「…了解」

 

 

 テロリストの残党に苦戦している部隊の要請。

 そう考えても、爆発音どころか発砲音一つすらない。静かすぎる

 

 

 やがて到達した目的地には

 

(MTの…残骸)

 

 

 機能を停止したMTがあった。

 激しく燃えており、つい先程壊れた事がわかる

 

 

「こちら"J"目標地点に到達。

 破壊された…MTがあった」

 

 [……?……かしい…"J"……]

 

 

 報告しようとするも、通信の様子がおかしい

 

「?どうした?」

 

 […………]

 

(通信が切れた…!?)

 

 

 遂には切れてしまった。加えて、深い霧が出ている

 

 

(…霧?)

 

 朝から変わらずに雨が降っている。

 しかし、こんなにも急に濃霧が出るのは異常だろう

 

 

「…スキャン開始」

 

 

 レーダーには何も反応していない。

 だが、勘に従いスキャンを起動する

 

 

 そして

 

 

 

 

 

 

 

 

 4つの赤点が画面に見えた

 

 

「!!」

 

 自身が囲まれている事を理解。

 すぐにABを起動して離脱を図り

 

 

 それと同時に四方からグレネードが飛んできた

 

 

 

 

(何なんだ!?)

 

 

 何とか回避し、速度を上げて包囲網を突破。

 途絶した通信にレーダーの異常、更に深い霧だ。

 まともに戦う事は考えずに撤退を開始

 

 

 ビルへの衝突を避ける為に上空へと避難。

 濃霧で前方は見えないが、ただ一定の方角を進む。

 時折、機体に当たる敵弾の音だけが響き、不安と恐怖を増幅させていく

 

 

 やがて発砲音と着弾音が止んだところで

 

 

 

 [……"J""J"!!聞こえるか!

 返事をしろ!!]

 

「!こちら"J"!聞こえている!

 何が起こったんだ!」

 

 

 通信が回復、耳に飛び込む音声で冷静さを取り戻す

 

 

 [お前が目標地点に着いてから…急に反応をロストしたんだ。そちらこそ一体、何があった!?]

 

「通信が急に途絶して…その後に奇襲を受けた。

 幸いにも損耗はほとんどないがな。

 今は、何とか逃げ切ったところだ」

 

 [奇襲…!?……"J"

 悪い知らせが二つある。よく聞け]

 

 

 

 [一つ目は先の応援要請が偽報だと言う事。

 お前だけじゃない、他の隊員、警備部隊も偽報を貰っていたようだ]

 

 [AC部隊員は通信が回復して無事が確認できた。

 今だに通信が戻らない部隊もあるが…

 それよりもまずい事が起きている]

 

 

 

 

 [そいつが二つ目。

 各区画でテロリストが一斉に蜂起した]

 

 

 [説明は追ってする…

 今は第六区画、技研本部前へ向かえ]

 

 

 指示に従い機体を急がせる

 

 

(テロリスト…!?壊滅したはずでは…!)

 

(一体、何が起きているんだ…)

 

 

 膨れ上がる不安は、機体に打ちつけられる雨粒の音のように最高潮へと達していた

 

 

 





ここまで読んで頂きありがとうございました

長くなりそうなのでここで切ります

2脚機体専用アリーナを突破したら続き書きます
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