成功報酬−弾薬費−修理費+(特別加算−特別減算)=   作:万年赤字一般傭兵

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タンク機体専用アリーナに挑むので初投稿です

前回のあらすじ

敵の不明機に大苦戦するも
何とか打開策を思いついた




Vengeance Day

 

 

 

 ACSが完全に回復しかけた時、私の思いついた打開策の説明が終わった

 

 

「……この策、どうでしょうか」

 

 [根拠は無いですが…一考の価値はありますね]

 

「どちらにせよ、このままではジリ貧です。

 …これに賭けてはいただけませんか]

 

「………いいでしょう、私が盾になります。

 武装の火力では"J"の方が上ですからね]

 

 

 この策は私一人ではできない。

 先輩の協力もあって初めて成り立つのだ

 

 

 [根拠もない推測ではありますが…

 私は、貴方を信用します。かつて力を示した貴方を]

 

「っ!! ありがとうございます!!」

 

 

 前提は揃った、後はこの賭けに勝つだけだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 私と先輩に残されたAPは約30%

 敵部隊、作戦エリア離脱まで残り600m

 

 何があろうと、これが最後の攻撃になるだろう。

 だが、恐れはない

 

 [行きますよ!!]

 

 先の突撃の様に側面からのABによる奇襲を開始。

 しかし、今度は先輩1人ではない

 

 私も先輩に続く様にABを起動。

 スピーカーから流れ始めた歌声と共に、背後に張り付いて突撃を開始する

 

 

 

 敵部隊中央まで残り400m

 

 

 

 ガトリングの着弾音が前から聞こえて来る。

 しかし気にしてはいられない、ただ前に進む

 

 [……っ!"J"!後はお願いしますよ!]

 

 

 

 残り260m

 限界が来たのだろう、先輩が離脱を開始 。

 

 遂に私が矢面に立った。

 ここからは、私の仕事だ

 

 

 

 

 

 

 操作端末を操作、0.5秒間隔でABの起動を設定

 

 嵐のように迫り来る敵弾を前に

 

 QB

 

 QB

 

 QB

 

 

(っ!!!っ!!……!)

 

 

 ABと合わせたQBを使用。

 人体と機体に悲鳴をあげさながらも、常軌を逸した動きによって無理矢理回避

 

 回避でエネルギーを消費するが、先輩からの教えにより局所においてブーストによるEN消費を最大まで節約して出来る限り残す

 

 

 

 残り100m

 

 こちらからの攻撃は放棄。

 四方から放たれる敵弾へと集中し始める

 

 絶対に止まらない様にACS負荷の上昇を抑えながら

 残ったエネルギーを絞り出して、IA-T01W01(プラズマキャノン)のチャージを開始、同時にブレードを起動し

 

(近づけた…!これで!)

 

 

 

 

 

 

 

 敵部隊中央のヘリに斬りかかった

 

(落ちろ!)

 

 

 地上からの高速接近に回避は間に合わない

 

 

 

 

 一撃

 装甲に保護されたヘリはまだ落ちない

 

(流石に硬いか…!!だが)

 

 

 二撃

 落とし切れないヤツは無視しロックを切り替えた。

 別のヘリに対し斬りかかる

 

 チャージ完了

 

 

 近接攻撃により接触する程近い距離ではあるが、自爆を恐れずに目の前で煙を上げる機体へ最大出力のプラズマを発射

 瞬間、視界が紫色に染まった。

 

 エネルギーはもはや無く、あまりにもの近さにAPが高速で減少し始め、ACS負荷は急上昇

 

 

 

 

 だが

 

(やった…!)

 

 晴れた視界。そこには、2機のヘリの墜落が映っていた。策は成功したのだ

 

 

 

 

 

 しかし

 

(っ!)

 

 策は成功したが、それは同時に敵不明機から囲まれる事も意味した。

 盾にできるヘリは先程落とした上にENが不足している今、回避のしようがない

 

 ただでさえ溜まっているACS負荷。

 そして、残り少ないAP

 

 敵不明機までの距離、200m。

 回避を許されない強衝撃の弾丸が迫る

 

 

 

 

 

Ricochet

 

 

 

 

 

 ACSは正常に稼働。

 装甲は小気味いい音を立てて、敵弾を受け流した

 

 

(…!!)

 

 目論見、的中

 

 

 

『…無理矢理近づき、ヘリを狙う?』

 

『はい』

 

『何故…?それに、ヘリを落とすということは…』

 

『…私達を悩ませている異常な衝撃力。

 恐らく、ガトリングだけが原因では無いです』

 

『私は、その原因がACSの異常だと考えています』

 

『衝撃力は異常ですが…所詮ただの実弾兵器です。

本来、実弾なら衝撃力とAPの減りは比例しますが……今回は、衝撃に対してAPの減りが少ない。

 強力なガトリングでは、こうはならないはずです』

 

『だとすれば…恐らくACSに干渉する装置があります』

 

『不明機にはガトリング以外何もありません。

 なら、ACSに異常を起こせるような装置、それを積んでいるのは輸送ヘリ以外にあり得ない。』

 

『中央のヘリに接近すれば敵に囲まれますが…』

 

『…成功すれば、当たれども敵弾は脅威にならない筈です』

 

 

 

 

 

 先輩が不明機に襲いかかる様子が見えた。

 こちらも負けてはいられない

 

 

 私から逃れようと高度を上げるヘリ。これに対し、RF-024TURNER(アサルトライフル)で追撃しながら上昇する。

 追い付いたところで冷却が終わったブレードを起動

 

 3機目、高周波振動の2連撃はヘリを叩き落とした

 

 

 

 続けて、4機

 

 

 

「っ!メインブースターがイカれただと!?」

 

 

 ブースターが起動しない。

 最後の一機は私を突き放すように距離を離していく

 

 

 

「離脱…!させるものか!!」

 

 だが、先輩も命を賭けているのだ。

 ここで終わるわけにはいかない

 

 

 

 操作端末を用いて、残りのエネルギーを全てプラズマに変換。コンデンサの過負荷が警告音を響かせた

 

 

 

 再度RF-024TURNER(アサルトライフル)を連射。

 離れていく機体間の距離が100mをオーバーするところで

 

 

 

 

 渾身のプラズマをぶっ放す。

 反動でプラズマ砲は発射後に、爆散

 

 

 

 

AP 残り10%

 

 

 過充電により不安定化したそれは、しかし、確かな紫の軌跡を残しながら

 

 着弾

 

 空で、鮮やかな紫と橙の入り混じる花火が弾けた

 

 

 

 

(やった、やったのか…!)

 

 

 これで、形勢は完全に逆転した。

 後は先輩が不明機を撃破しつくすだろう

 

 安堵と歓喜と共に離脱を図ろうとして機体を動かし

 

 

 

 

 

 

 それは、目の前にいた

 

(は…?)

 

 150m

 

 先輩が対処してない最後の一機。

 既にガトリングのスピンアップは始まっている。

 ブースターは使えない、逃げる事は叶わないだろう

 

 

 

「突撃!!!」

 

 

 

 

 

 先輩方に叩き込まれた教えが、瞬時の突撃開始を可能にした。即座に機体を前に傾けて前方に跳躍。

 アサルトライフルを連射しつつ、弾丸を全身に受けながら接

 

 

 

 

DANGER!!DANGER!!

 

 

 

 

「あ"あっ!?」

 

 先の背部の爆発のせいだろうか。

 左腕部が、敵弾に撃ち抜かれて吹き飛んだ

 

 

 コックピットに凄まじい揺れが生じ、頭を強打。

 途端、悍ましい数の警告と音が鳴り響く

 

 

 左腕部異常 AP低下 AP測定不可 ACS異常 EN供給不可 装甲値測定不可……

 もはや戦闘は不可

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まだだ!私は、私はまだ戦える!!」

 

「ここが! この戦場が、私の魂の場所だ!!」

 

 

 

 

 

 どうでもいい、目の前に、敵がいるのだ。

 他の何事も気にしてなど、いられない。

 敵機はここに来て引こうとするが、逃すものか

 

 リロードを開始。

 同時に近くにある街灯を蹴り付け、急加速

 

 右脚部破損

 

 

 

 残り50m

 光り輝く曳痕が視界を埋め始める。

 弾丸が装甲を貫く鈍い音がひっきりなしに響くが、そんな事は気にせずに端末を操作し、2秒後に右腕部を突き出すように設定

 

 

 

 残り20m

 カメラに異常、もはや目の前の機体しか見えない。

 リロード完了

 

 

 

 残り15m

 遂にカメラが機能を停止。

 もはや何も見えない

 

 

 

 瞬間途轍もない轟音が起こり、同時に右腕が衝突

 

 シートベルトに抑えつけられた体が暴れ始めるが、右レバーのトリガーボタンを握り締め絶対に離さない

 

 

「消えろ、消えろ、消えろ消えろ消えろ……!!」

 

 

 

 頭と顔に生暖かい熱を感じる、視界は真っ赤だ。

 加えて、連続する発射音で他の何も聞こえない。

 揺れが何によって生じているかもわからなくなり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 気づけば、止まっていた。

 あれだけ騒がしかった警告音も赤いランプも

 

 さっきまで赤に染まっていた視界は黒一色だ。

 コックピットの中であるはずなのに、背中に冷たい水が当たるような感触もする

 

 

[…"J"………!返…を……!!]

 

 

 

「……ぁ…ぁ……」

 

 おかしい機体を動かそうとしても体が動かない。

 足腕どころか指一本も動かせない通信機から何も聞こえない声も出せない

 

 

 誰にも、助けを呼べ ない

 

 

(だ れか………)

 

 ただでさえ暗かった機内がさらに暗くなっていき

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





ここまで読んで頂きありがとうございました


安いおまけ
4000UA…
ネット小説とは、よく出来た体制だ
まとめて読ませるには最適だ

4000UA超えててこれまたビックリしました
こんなにも読んでくださり誠に有難うございます

チャンピオンアリーナに挑む覚悟ができたら続き書きます
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