成功報酬−弾薬費−修理費+(特別加算−特別減算)= 作:万年赤字一般傭兵
第二工廠へと向かうので初投稿です
前回のあらすじ
奇襲をかけてきた傭兵に仕返し完了
ACを急がせる事5分ほど
「着いたぞ…そいつか」
コンビナートの、少し開けた所に出た。
そこにいたのは…3機の輸送ヘリに
両手を上げて膝をついた1人の男
[そうです…既に照合もついていますので間違い無いです。通信機をつけていますが、助けを求められる前にこちらで制限しました…そちらに繋ぎましょうか?]
先程とは違い、逃げられる事もないのだ。
このまま殺すのはもったい無い…
じっくりと、お話しをするとしよう
「仕事が早いな、ああそうしてくれ」
[了解致しました………]
[…まさか、こうなるとは。オペレーターにも才能にも恵まれている様だな]
切断音に少しのノイズの後聞こえてきたのは、あの渋い声。
こんな状況だと言うのに動揺は見えない
「褒めてくれるのは嬉しいが、そんな世辞を聞くために繋いだんじゃあない…一つ聞こう、まだ生きたいか?」
[死にたい傭兵がいる訳ないだろう、勿論生きたいさ…何だ、見逃すつもりか?]
「それは良かった、まぁアンタが生きるかどうかは…これからの返答次第だな。まずは一つ目、その身分は偽装したものだろう?傭兵としての素性を教えろ」
最初から雇い主を聞きはしない、まずは素性を抑える。こんな身分の詐称をしているのだ、ALLMINDに登録してあった身分すら本当か怪しい
[素性…?ああ、パイロット名は"Lucius"
AC名は"CORNELIUS"だ]
(当然、そうくるよな…)
「ある程度の調べは既に済んでいるんだ、そんな情報はとっくに分かっている」
「言うべき素性が、それではない事くらいわかるだろう?…次は無いぞ」
自分にも本命の素性は分からないが、聞き出しさえすればALLMIND外の事でもケイトが精査してくれるだろう。ブラフを張りながら、このままゆっくりと詰めていこうとして
[チッ…ああ分かったよ、言おうじゃないか]
[パイロット名 "
AC名 "
「…はあっ!!??」
初っ端から、こちらが驚かされる事になった
[ジャック、確かに スッラと呼ばれる傭兵は存在します。長い間ルビコン周辺星系において活動をしていた熟練の傭兵で、最近この辺りに来た様です。履歴を見ても同一人物で間違いないでしょう…一体何をそんなに驚いているのですか?]
「いや、スッラ…スッラって…」
スッラ
AC6本編に登場した独立傭兵
本編においては
(どうするかぁぁ……)
オールマインドもそうではあるが…こっちは事情が違いすぎる、何せ生殺与奪の権利を握っているのだ。対応に困るにも程がある
(……取り敢えず、質問を続けるか…)
悩んでいる間も時間は進む。
結局、未来の自分に投げる事にした
「………次の質問だ。わざわざルビコンからここまで、一体何をしに来た?」
次に聞くのはここまで来た理由。少しづつ、雇い主の情報に近づいていく
[勿論"狩り"の仕事をしに、だ]
「そうか…で、その対象が私と言うことか」
[いや、違うが…というより、私は依頼を受けてお前を殺しに来た訳では無い]
「…は?いやまて、なら何であの時殺しに来たんだ」
想定とは大きく異なる返答に戸惑う。
そうだとすれば、あの奇襲が意味不明だ
[…………まぁ、いいだろう。元々は何年か前にとある依頼を受けて、この星のAC乗りを殺しに来ただけだ…その依頼は結局失敗に終わったがな]
[その後も、損失を取り戻す為に他の依頼も受け続けて…最後の依頼対象が、このライセンスの持ち主"ドン・サヴァン"]
[仕事を終えてから元の星系に帰ろうとした所で、お前にかけられた高額の懸賞金を見かけた]
[帰りの渡航費にしようと思ったが…流石に怪し過ぎたからな。身分を偽って、協働任務で様子を見た後に殺しにかかった………という流れだ]
[勿論嘘ではない。大体、お前が傭兵として働き始めてから1週間も経っていないだろう?それよりも前から私はこの星にいるからな]
[ジャック、こちらも嘘はないと思われます。しかし懸賞金に関しては…調べがつきません、聞き出せませんか?]
「分かった、やってみよう。ああそれと、この傭兵 スッラの処遇を決めた。まずは……」
[……成程。少し不安はありますが不可能でもありません、何よりも貴方が決めた事です]
[その辺り、私がやりましょう]
「すまないな、手間をかける」
彼の言う事が全て真実だとすれば、わざわざ殺す必要はないかもしれない…妙案が浮かんだ。少なくとも、この先50年以上生き続けるであろう傭兵ならばもっと良い使い道がありそうだ
「…随分と喋るな。もう少し渋ると思ったが」
[仕事は終わった、それに守秘義務に抵触する様な事は言ってないからな。もっと情報が欲しいなら…]
「生かす保証を寄越せ、か。良いだろう、予想とは遥かに違う事情だからな殺しはしないさ。勿論四肢を奪うとかそう言うのもなしだ…嘘をつかない限りはな」
[それは随分とありがたいな…さて、何が聞きたい?]
釘は刺した、嘘をつく理由も無くなっただろう
「まずは私にかけられた懸賞金からだな、いくらほど掛けられている?」
[ざっと…300,000COAMぐらいだな。
随分と恨まれている様じゃないか]
大き過ぎる金の量に冷や汗が出る。
一体、誰がそこまで…
「3っ…!そんなにか、そこまで恨まれる覚えも無いのだがな。よし次だ、どこで私の懸賞金を知った?」
[まさか知らないのか、あそこを?…傭兵に限らず何かしらで恨みを買う奴がこの界隈には良くいるが、そいつらへの懸賞金をかける仲介をする組織がある。そこでだな]
「聞いた事がないな、名前は何だ?……ケイト、調べてくれ」
[聞いた所で、加入しないと詳細は分からんぞ?まぁ、Vertexという組織だな]
[……見つかりました。確かに存在しますが、何故懸賞金が貴方に…]
「そうか…ならば最後の質問に移ろう。
私に懸賞金をかけた奴は何処の、どいつだ]
本命の質問。根本的な対処をしなければ、これからも襲われ続ける事になるだろう
[まぁ、当然それを聞くか…"ジャック"という名の、ここで活動している独立傭兵だ。わざわざ身分まで晒してお前への恨み辛みを言っていたな。散々コケにされただの、殺されただの…狂人の部類だった]
(誰だ…いや本当に誰…!?)
そもそも今だに恨みを買う様な真似はしていない。
加えて"ジャック"、私と似た様な名前。少なくとも一度聞いたら忘れられないだろうに…
[…例の貴方と似た名前の傭兵"ジャック"ですが、1ヶ月ほど前にALLMINDに登録していました。しかし…………]
ケイトから伝えられた謎の傭兵の情報、それは驚きというよりも何処か底冷えする様な恐怖を与えてきた
「何…?益々意味がわからんな」
[どうだ?私を生かす気にはなったか…それとも、逆か?]
こちらが殺す気が無い事を分かっているのか、冗談まで言える程の余裕が出てきている。
これなら、上手くいきそうだ
「……よし、良いだろう。スッラ、殺しはしないさ」
「だが、ACも輸送ヘリも壊してしまったな…詫びとして私のヘリに乗るがいい」
[いや2機目があるから……]
「遠慮する必要はない…勿論、乗ってくれるよな?」
気づけば、どんよりとした雲の隙間から光が漏れ出していた。
これからの誠意を見せる為に親切心でACの腕部を頭上に翳して、光が当たらない様に影を作ってやる
[……分かった、分かったからどかせ。
「どういたしまして」
私の
彼が入ったのを見送った後、ACを格納して降りる
さて、更に欲張るとしよう
ここまで読んで頂きありがとうございます
殺しも傷付けもしないが拘束しないとは言っていない。
スッラの喋り方分からないです、これでいいのか
コーラル反応にたどり着いたら続き書きます