Vol.6 男子高校編   作:わさびの酢漬け

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前日譚、或いは始まりの朝

目が覚める。今日という一日を自覚すると、また始まったのかと思ってしまう。見慣れた寮の一人部屋のベットから抜け出し、洗面台で自分と顔を合わせる。

それはまるで死人のようだった。

青白く覇気のない顔。目の下にはクマ。口元には生気がない。

 

「……こりゃダメだな」

 

そう思い、勢いよく頬を叩いた。

 

「あー、あーぁー。お、は、よ、う、おはよーっと、よし。」

 

……うん、大丈夫。たぶん。

何がいいのかさっぱりわからないが、気持ちは整えたし、顔も直した。

…ぅっし。今日も今日とて元気にいきますか。

 

_________________________

 

 

朝ご飯を食べようと食堂へ向かうと先客がいた。…いや俺が一番最後だから全員俺より先なのだがまだここに人がいるという意味で。先輩はどうやらご飯を食うわけではなくただ暇を潰しているようだ。

 

 

 

「はよざーっす」

 

「もうこんちゃー、だぜ。サイト」

 

「ははっ、そーゆー割にはルリ先輩も今帰還すか。まだ午前の十一時なんで夜行の交代時間まだっすよ?」

 

「まぁなー、今日は俺サボるって決めてたしぃ」

 

 

 

今もスマホ片手に気だるげに話すのはルリ先輩だ。

この人は自由奔放というか何考えているのかよくわからない先輩で、馬鹿みたいに他校の生徒に喧嘩売ったりナヅキ先輩とよく口喧嘩しているのに、ふと見たら物憂げな目でたそがれていたりする。

今はどうやら落ち着いている側らしい。

そんな風に思考を回していると、先輩が朝食の準備をしているこちらをチラチラ見ていた。微妙に気になる視線を適当に流していると対面に座って「なぁ、知ってるか?」と口を開いた。

 

 

 

「最近、シャーレっていうキヴォトスの外から来た大人が一人で動かしてる組織があんだってよ。」

 

「へー。そうなんすね」

 

「…何だあんまり興味なかったか?」

 

「いや、興味はあるし何ならご高名は聞き及んでますよ。

なんでも超法規的組織だったりアビドスとかミレニアムで先生、って人が事件を解決したってネット記事(クロノス)で見ましたよ」

 

 

 

シャーレについて話しだしたルリ先輩はスマホをみつつ適当に話し始めた。それに対してこちらはご飯をつまみながら返答する。

あ、そういえば。この前、アバネの護衛でブラックマーケット行ったときに連邦生徒会の制服を着た大人の人と数人の覆面の人たちが銀行強盗してたような、気が、するが……まぁ流石に気の所為か。世間で有名になり始めているシャーレの実態が犯罪組織なわけが…無いと思いたいなぁ…と考えていると。

ルリ先輩は俺の言葉の中の学校について思うことがあるのか一瞬顔を曇らせて「アビドス、ね…」と目を細めると何処かを遠くに見ているように顔を上げたあとに「ま、んなことより」と気を取り直すと身を乗り出して話し出す。

 

 

 

 

「俺が言いたかったのはその先生についてだよ」

 

「先生について…ですか?」

 

「実はその先生が今日の午後イシノ学園(うち)に来るらしいんだよね」

 

「…はい!?」

 

 

 

つい掴んでいた卵焼きを箸で切り落としてしまった。いや、先生が来るだって!?なんでそんな面倒…いや、だる…いや、形容し難い対応をしなきゃいけないんだ!?……いやもう午後の担当俺だから絶対鉢合わすじゃんもぉ〜だっる。

そんな動揺が口と手元に出てしまう。それをルリ先輩がニヤニヤしながら観察している。こぉんのクソ上司「いや上司では無いけどね?」…あの、表情で思考読まないでくれます?「だが、断る!」マジでよ!…いや、そんなことより確認しなきゃならんことがある。

 

 

 

「聞いときますけど、それは先生に依頼かなんかしたから来るってわかるんですか?」

 

「……わかってるだろ?俺はわからず屋を納得させるのは好きだがな、わかってるやつにわかっていることを言うのは嫌いだ。」

 

「…!じゃあやっぱり【予…!いや、そうですね。なら、どこまでが俺の仕事なんです?」

 

「んー……そうだな…「今回の件が収まるまでは同行し、必要とあらば手助けしろ」ってのが命令内容だ。そっから先は好きにしろよ。」

 

「何処か行くんですか?」

 

「まぁなー」

 

 

 

そう話すと席を立って玄関口へ歩いていってしまった。途中動揺していたところもあったが最後はどこか満足げに笑っていた。あの先輩の意図までは読めないが、命令はおそらく本物なのだろうと思う。

(つーかさり際に「サボり完了♪」と言っていたがありゃ間違いなく会長に依頼されてたな?)と先輩がここで堂々とサボれていた理由にあたりをつけつつ頭の中で命令内容を反芻しようとしていると頭の中で何かが引っかかった。

なにか引っかかるような…?と目線を外しながらおかずが変な形をしたのに気が付かないまま箸で掴んで口に運ぶ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つい箸を緩めた瞬間、卵焼きがふわっと床へダイブした。

「…あっ!卵焼き落とした!」

 

 

 

どうやら災難と言うのは続くものらしい…

 




はい、書いてみました。
初投稿な上に稚拙な文章で失礼しました。
完全に見切り発車なブルアカ二次創作。というかそれ以前に小説を書くのが初めてです。
ハーメルンでブルアカの二次創作読んでいく中で自分も書いてみたいな〜…などと思い書き始めた次第です(ちなみにブルアカ自体のストーリーは一応全部読んでいますがにわかです…だってまだレベル80付近だし…)。
てな訳でどうか温かい目で見てくださると幸いです。
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