呪術廻戦×ウルトラマン【連載(短編)版】   作:名無しのごんぎつね

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第九話「友人がお見舞いにやってきた! 前編」

 入院が始まってから一週間後、自分が前世で憧れていたウルトラマンの世界へと転生していたという衝撃の事実に気づいてから、しばらく後のことである。

 

 ガラッ

「よっす―」

「大きな声を出すな高羽。病院の人の迷惑になるだろう」

 雑に病室のドアが開けながら、二人の男が入ってくる。一人は、はきはきとしゃべる明るい男で髙羽史彦と言い、もう一人の疲れ切った雰囲気の不愛想な男は日車寛見と言う。史彦は小学校の時の元クラスメートで、中学校までは学校が一緒だった。寛見は高校の時の元クラスメートで、どちらも俺の誇れる友人だ。

「今回の入院は大したことじゃないし、申し訳ないから見舞いには来ないでいいよと言った気がするんだけどなぁ」

 そう言うと、寛見は

「そう言うな。友人の見舞いに来るのは当たり前のことだ。むしろ、少し遅かったと思ってるぐらいだ」

 と言うと、史彦が

「そうだぞ~。俺たちの仲じゃないか。水臭いぜ」

 などと続く。

「わかった。わかった。二人ともありがとよ」

 などと言うと、史彦は満足気な顔をして、寛見は少し顔を綻ばせた。

 それと同時に史彦が開けた時よりもさらに雑に扉が開く。

「よぉ、お前ら。金貸してくんね」

「「「帰れ」」」

 入ってきた上背のある筋骨隆々の大男の台詞に、俺たち三人の声が重なる。

 この、人と会った時の第一声があまりにも酷過ぎる男の名は禪院甚爾。

 一時期、実家との折り合いがつかなくなったとか何とかで、この男が家出をして、浮浪者生活を送っていた時に、ウチの居候だったことがあったのだが、それ以降、都合のいい金蔓の様な扱いをされている。甚爾は史彦や寛見たちと一緒に、たまに遊ぶことがあるので、俺たち四人はお互いに面識があるのだ。

「それにしても、お前ら三人が揃うなんて珍しいな。なんか事前に連絡を取り合ったのか」

 と俺が言うと、

「いや、俺と高羽はたまたまお見舞いに来た時間が一緒で、病院の前で出会ったから、一緒に来ただけだ。」

 と寛見が答える。

「そして、お前は、………………」

 俺は甚爾をじっと見つめながら、沈黙を続ける。

「あ、そうそう、俺は」

「いや、皆まで言うな。金を、……あまり言葉にしたくないが、借りに来たんだろう?」

 金を借りに来た、と臆面もなく再び言い出しそうな気配を察し、こいつの言おうとしている言葉を先回りして言う。こいつには先月あたりにも金を貸したのだが、いつの間にかパーにしてきたらしい。

「で、どうなんだ。結局、貸してくれるのか? それともだめなのか?」

 俺らのジトっとした視線を受け流し、甚爾はそのように言ってくる。

「いやに決まっているだろう。お前にもういくら貸したと思っている」

「そうだ。そうだ。俺たちだって、お金がそんなにあるわけじゃないんだぞ」

 と、寛見と史彦が言う。どうやら甚爾は俺にだけでなく、彼らにも金の無心をしていたらしい。

「まあ、そんなこと言うなって。なあ、早田」

 と言って、軽く俺の背中を手のひらで叩いてくる。

「いや、お前の自業自得だ。俺もお前に金は貸さん」

 冷淡に甚爾の提案を断る。




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