百合天使VTuberとなった転生天使の配信記録   作:嘘しか言わん狐

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大脱獄:2日目

激動の1日目が終わり、マイメイ内時間で2日目となりました。

それぞれの日数を減らしましょう。残機天使。

 

「みんな〜おはよう〜」

 

「おはようございます!」

「おはよう、歌」

「おはようございます歌先輩」

「歌先輩おはようございます」

 

・おはようございます

・1日目に起こったことが多すぎる

・1日目の死傷者、変態2回、ロボ看守1名、ピチピチボケ老人1名、悪くない人1名。

・死屍累々

 

「あおいちゃん、マユちゃん、バトスちゃん、アリスちゃん、シェリーちゃんの5人は残り59日。奏ちゃんは刑務所の壁と畑を燃やしたから-3で57日だよ」

 

「奏先輩なんで燃やしたん?」

 

「記憶にございません!ワタシはゴマ麦畑で捕まえただけさ」

 

「なんて?」

 

・よくわからないけど多分潔白である事をアピールしてる

・奏語録に意味なんて無いぞ

 

「しょこらちゃんは昨日大量殺人したから昨日一晩懲罰房にいれて、-5日で55日だよ」

 

「結構減ったなアイツ」

 

「5日はデカいよね、アリスを殺すからそうなるんだよ。帰ってきたら嫌味の一つも言ってやるもんね」

 

「それじゃあ、しょこらさん……檻に戻ってください。移送天使」

 

「ええ、この前はごめんなさいねアリス、シェリー♪しょこは今日から心を入れ替えて模範囚になるわ!女神サーガ様バンザイ!」

 

「えっ誰よこの偽ラータ先生」

 

・嘘つけ絶対まだなんか企んでるぞ

・ショコラータ先生が大人しくしてるわけがない

・悪魔は死んでも悪魔だぞ

・白々しい嘘を吐くな先生

 

「看守さぁん♡しょこがなんでもお手伝いしますわ〜ん♡」

 

「うわ気持ち悪ィ。媚びすぎっと逆にエロくねぇな」

 

「あ、はい……シエルこの人は誰だ」

 

「先輩を忘れましたかガーベラさん。しょこらさんですよ。契約天使」

 

「嘘だろう……?しょこら先輩のこんなところ初めて見たぞ」

 

・ショコラータ先生と言い張るには声しか合ってないぞ

・あの甘城しょこらがこんな甘ったれた声を出すものか、偽物だな?

・しょこ先……ミュートになってる間シエルに何されたん……?

・洗脳天使

 

しょこらさんはまさに牙の抜けた毒蛇です。

すでに心折れて、もはや悪事を働く気力も、考える気力さえも無い無害な存在です。問題行動の原因はメンヘラのヤケクソだったわけですね。捨鉢天使。

 

「さて、しょこらさん。今日は皆を助けてあげてくださいね。約束天使」

 

「はぁいっ!勿論よシエルちゃん!しょこに任せてぇ〜!」

 

・態度が変わりすぎてて怖い……

・これがあのショコラータ先生?マジで?

・過去一元気なんだけどどうしたの……?

 

私が持ちかけたのは簡単に言えば最初の悪魔ルシフェルの仮釈放です。勿論色々と条件はありますが。交渉天使。

 

今はサーガ様に掛け合っているところなのですが、おそらく大丈夫でしょう。ルシフェルは最初の悪魔、魔界でも信者が多いですからルシフェルは天魔冷戦のもっとも強力なカード、トランプで言うジョーカーです。計画天使。

 

そのルシフェルをこちら(天使側)で制御するのです。懐柔天使。

 

当時ルシフェルを捕らえた時に、モルテ様かサーガ様ならルシフェルを()()くらいわけ無いはずですがわざわざ生かしたということは、ただの敵として見ているわけでは無いはず。有情天使。

 

 


 

 

さて、今日も監視カメラを見るお仕事が始まりますね。監視天使。

 

『こちらガーベラ、衣類裁縫エリアに……えーと何番だっけ……アリス先輩とマユ先輩を送り届けたので、巡回に戻る』

 

「了解天使〜」

 

アリスさんとマユさんは衣類裁縫エリアですね。

覚えておきましょう。記憶天使。

 

あおいさんとバトスちゃんのお二人は金属加工でしたね。

あそこだけ入口に特定のものを持っていると作動するセンサーを付けているので、金属を持ち出せないようになっています。対策天使。

 

「この前あおいさんとオフで通話してたんですが、たこ焼きパーティーしたいなという話になりまして……雑談天使」

 

一応、小粋な雑談をかましながらお二人の動向を確認しておきます。並行天使。

 

『あおい……なんか本見つけたんだけど』

 

『え!凄いよバトスちゃん、中身は見たの?』

 

『一応ね……内容は……』

 

ある囚人の書き置き③

 

鉄ピッケルがあれば、だいたいの物は壊せるだろう。なんとか金属加工の刑務作業にしてもらい、ここで鉄ピッケルを作ったのだが入口に危険物センサーがつけられていた!

 

警報が鳴り響いてすぐに看守がやってきたが、奴らは直接の証拠が無いと動かない。せっかく作ったのに惜しいが、仕方なく鉄ピッケルを溶鉱炉に捨てた。これで日数を減らされずに済むかもしれない。この部屋の奥にあるピッケルで惚れる壁の中を先に見るべきだったと、少し後悔はしているが杉田ことは鹿しかない

 

囚人亜門

 

『最後の方誤字ひどくない?』

 

『1と2はどこなの!?』

 

『知らん。そのダクトのところにあった。金具で補強されてて進めなかったけど』

 

「あおいさんかわいいですねぇ。観察天使」

 

おお……目敏いですねバトスちゃん。慧眼天使。

というかバトスちゃんダクト好きすぎませんか?いつもダクトに入ってません?陰キャだからでしょうか?納得天使。

 

『でもこの刑務作業、肝心の鉄がないんだよね。銅で避雷針を作るか、金を使った防具類を作るだけ。だからまず木のピッケルを作って、石ピッケルを作って、それからダクト内にある鉄を取る。でもその鉄をここに持ってきて焼くにも警報があるから入れないワケよ』

 

『……そこ、そこの奥の方壊せる壁って書いてたよね?ヒビ割れたレンガは石でいけなかったっけ?』

 

『そうじゃん、隣の部屋はなんだっけ?』

 

『多分……空室。それか倉庫だと思う』

 

『ふーん、じゃあこのバトス様が後でちょっと調べてみるわ』

 

『凄いなぁ……バトスちゃんが一番脱獄に真剣だね?』

 

『当たり前よ、シエルのヤツに一泡吹かせてやりたいから』

 

真面目なのはいいことです。称賛天使。

バトスちゃんのお父さんの上司なんて今まで真面目にやってなさすぎて鈍ってましたからね、甘城しょこらってやつなんですけど。比較天使。

 

・またあおいちゃん見てる……

・好きになった子を24時間見てそう

・ヤンデレかな?

 

『こちら看守の歌でーす。アリスちゃんが看守区域にいたので捕まえました〜どうぞ〜』

 

「はい、お手柄ですね歌さん。とりあえず拘留しておいてください。対応天使」

 

まぁ、次に何かしらやらかすのはアリスさんだろうと思っていましたよ。確信天使。

2期生の皆さんは基本的に警戒するに越したことは無いですから。偏見天使。

 

『こちら看守のガーベラ、シェリー先輩が舞先輩の銅像に木のボタンで乳首をつけたので捕まえた。対応求む。』

 

「はい、猥褻物陳列と所長侮辱罪、それと木材の不正持ち出しで日数マイナス5しといてください。対応天使」

 

『了解、任せてくれシエル』

 

まぁ、シェリーさんはどうでもいい事で勝手に捕まるだろうとは思っていましたよ。確信天使。

真に怖いのはマユさんです。あの人は明確に気配を消して、ある程度自由に動くのが得意ですし、一応様子を見ておきましょうか……確認天使。

 

「おや……あーこれは、うーんよく見えませんね〜。規則天使」

 

・これは……ダミーか!?

・衣類裁縫だからか

・オレンジの羊毛にアリスとマユの生首が乗ってる……

・ルール的にOKな脱獄行為で急に目が見えなくなるの草

 

オレンジの羊毛に、顔ブロックを置くことでその場にいないのにいる事に出来る……これは正式なルールで、看守側は都合よく騙されるようにバランス調整してます。看過天使。

 

「あー目にゴミがー。左眼にゴミを入れられたら、右眼にもゴミを入れるのがこの世界の神の教えでしたかね?異教天使」

 

・そんな教えはねぇ

 

というか、このゲーム圧倒的に看守が有利ですからね。

監視カメラは当然のように音声を傍受できますし、看守側は強力な武装もあるからこそ、こういう所では適度に見逃すのも大事です。配信天使。

しょこらさんにはその程度の優位性、大した意味も無いみたいでしたが……腐っても大悪魔ですね。超越天使。

 

 


 

妖怪山の八ツ目衆……なんて呼ばれていた時のことを思い出す。あんまり思い出したくもないけど。

VTuber白雲マユとなってから、こんな風に昔みたいに身を潜めるのは初めてだ。

 

人として生きる事は、幸せな事。

誰も彼もわたしを脅かす外敵にはなり得ない。

それでも、対等な相手がいないというのもつまらない。身体も精神も、すっかりなまってしまった、よ。

 

『なぁにマユ?私に失望した?』

 

しょこらもそうだった。

わたし達2期生は皆、帰る場所のない異邦人だ。

 

わたしは故郷を追われ、しょこらは最愛の人を失った。

アリスは家族を捨て、シェリーは家族に勘当された。

わたし達は、似ているのかもしれない。

……いややっぱり嘘、シェリーとは似てない、はず。

 

「はい、猥褻物陳列と所長侮辱罪、それと木材の不正持ち出しで日数マイナス5しといてください。対応天使」

 

シェリーが捕まったみたい。

でも、これはわたしの計画通り……

これで次に問題が起こったら、シエル直々に出ていく必要がある、というわけ。

 

アリスとシェリーに同時に問題を起こさせて、歌とガーベラを引き離す。

 

「え……また畑が燃えてます……困惑天使。ガーベラさん、畑が炎上しているので対処に向かいます。出動天使」

 

今頃気付いたの、ね。シエル。

でも正体を悟られていないのは運が良い。

 

「いえ、ガーベラさんはそのままシェリーさんを尋問していてください。捜査天使」

 

扉が開いた瞬間に、身体を滑り込ませる。

天使といえどもゲーム内のアバターを完璧に操れるわけもなく、気配を完全に察知はできない、はず。

 

声が完全に聞こえなくなるまではこちらも声を出すわけにはいかない。配信者としてどうなのかとは思うけど。

今のうちに用事を済ませてしまおう。

 

「……」

 

よし……あった。看守用制服。

衣類裁縫の刑務作業の部屋で見つけた『ある囚人の書き置き②』には、端的にこう書かれていた。

 

1・オレンジの羊毛と、顔ブロックで看守を欺ける

 

2・顔ブロックはそれぞれ、作った人と同じ顔が出来る

 

3・看守用制服を着用することで看守に成り済ませる

 

4・看守用制服は鍵の役割を持っており、センサーに禁制品を持ち込める

 

「これでよし……これでわたしは看守だ、ね!」

 

看守に成りすまして、囚人番号2番白雲マユは死んだことにしておく。最後までボロを出さなければ『わたしの勝ち』。

……ボロを出すというか、メタ的に言うなら誰が成りすましてるのかなんて簡単に分かるけど、これはゲームだよ。

 

ゲームなら結果が分かっていても証拠が必要になる。

 

ルールを作ったのは天使達なんだから、天使はルールに則ってわたしが看守に成りすましたという証拠が無いと裁けない。現実だったらこんな馬鹿げた計画は通らないけど、配信でありゲームなのだから乗らないわけがない。

 

わたしだけ一足先に1抜けさせてもらおう、かな。




これ以上サボってるとほんとに失踪しそうだったのでなんとか帰ってきました。帰還天使

リハビリしつつ書いていきたいです
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