百合天使VTuberとなった転生天使の配信記録   作:嘘しか言わん狐

18 / 22
大脱獄:裏切り者には恨み節

大脱獄、2日目で行方不明となったマユは1日経ってもまだ見つからない。アイツが出てくるまでアリス達囚人は連帯責任として『1日ごとに2日の減少』を強いられている。

 

戻ってきたら一回ブチ殺そうと思う。

 

3日目時点で今のアリス達は57日。

奏先輩が55で、しょこらが53日。

シェリーは昨日イヤホン付け忘れてDエロサイトで買ったとかいう人妻物のオホ声ASMRを大音量で流したから45日になってた。お前はアリス達のチャンネルまで潰す気か?

 

まぁまだ全然余裕あるし、3期生のバトスが上手いことやってるから順調に脱獄のためのキーが集まってると思う。

 

「あいつハナからこのアリスを囮に使う気だったな……?許せないマユ!シェリー手を貸せ、エロ同人にしてやる!」

 

「ガッテンだ、このドスケベの魔術師に任せんしゃい!」

 

・お、アリス先生の新作ですか

・なんでこの人これで週刊連載落とさずにいられるんだ

・アリスは1日80時間くらいあるからな

 

「はーい、朝の朝礼ですよー。点呼天使〜」

 

「1番、紅葉あおい」

 

「はい!私はここにいます!」

 

「2番……に関しては、残念なお知らせがある」

 

「残念なお知らせ?なんだろ、もう逃げ出した?」

 

・番号は危険度だったのでは……?2番に逃げられたの?

・どこが模範囚なんだ

・(脱獄ゲーム的には)模範囚だろ

 

「今朝……えーとどこだっけ?」

 

「犬舎だよ」

 

ありがとうございます歌先輩…残念な事に犬舎で2番の遺体が発見された」

 

「ふーん遺体ね……遺体!?」

「嘘だろ!そんな殺伐としたゲームだったのかコレ!?」

「看守さーん!しょこ現場検証行きたいでーす」

 

・これ人狼ゲームだったの?

・だれか!マユ先輩と複窓してた人いないのか!?

・言えぬ

 

嘘ぉ……そんな事あるの……?

もしかしてアリスが殺した?無意識の内に?

ブッ殺すと心の中で思っただけなのに、その時すでにブッ殺してた?アリス心で理解できないよ……

 

「これがその遺体だ……」

 

あの生首凄い見覚えある!!

 

あれ天使の監視カメラを欺く為に作ったやつじゃん!

マジ?あれって死亡偽装も出来んの!?

アリスも今度やろうかな……

 

「そして、2番が何者かに殺害された事もあり、突然だが新任の看守が入った。これからはより一層警戒を強めていくのでそのつもりで頼む。まぁ脱走ではなかったので、日数マイナス2倍は今日だけだ……」

 

「なんで今日は倍減らされるんだよ」

 

うっわシェリーと思ったこと被った。

しかしマユの奴、今どこにいるんだろ?

 

「はい、新しく看守として派遣されたよ。わたしの名前は……えーと。うん、曇らせ人造人間、クモラセル。わたしはたくさんの恋人達の片割れだけを生体エネルギー欲しさに殺しまくったのだ、よ。まさにクモラセルってね」

 

「アタシの生体エキスをぶち込まれてぇのか蜘蛛妖怪」

 

「ふふふ……看守にそんな口を利いていいのか、な?」

 

「はいはいはいはーい!!この看守怪しいです!100%2番でーす!アリスわかりまーした!」

 

「看守への侮辱は許さん!」

 

「ぎぇっ!!」

 

また殴られた!もうずっとスタミナ無いのに!

マユの奴マジで許さん!このアリスを利用するだけ利用しやがって、絶対絶対絶〜〜〜対暴いてやる……!

 

 


 

 

さて……まんまと陽動に釣られて帰ってきたら看守服着たマユさんがいました。変装天使。

ある程度手を抜いているとはいえ、まさか入れ違いに部屋に入られるとは思いませんでしたよ。驚愕天使。

 

「良いヘッドホンを買うべきでしたかね……思案天使」

 

おそらく、私の足音にぴったり合わせて入れ違ったのでしょう。看守塔の中でも監視エリアは自動ドア、それも看守服が無いと開けられないので私が部屋を出た一瞬でなければ侵入はありえないのです。考察天使。

 

「ではマ…クモラセルさん、無線機を渡しておきますね、連絡天使」

 

「うん、分かった……よ。無線機の使い方を教えてほしい」

 

「あぁ、そうでした。私の周波数は無線機を右クリックして140.96です。無線天使」

 

「あ、そういうのなんだ」

 

・それ番号いちいち入力してたんだ……

・無線連絡中に殴られたら対応できなさそう

 

一応無線機を奪われた時の暗号化対策です。

しょこらさんが暴れた時にガーベラさんが倒されましたが、あの時普通に無線機やハルバードをドロップしてるので、それを奪われていたら私の兵装では勝てなかったかもしれません。激闘天使。

 

「こちらは一人、現場に急行できない方がいるので……増員はとても助かります。感謝天使」

 

「あー、なるほど、ね。それはご苦労さま」

 

歌先輩は自分達で設計した監獄ですら迷う人ですからね。

歌収録もしょっちゅうで、一番事務所に来てるだろうに未だに迷ってましたし……困惑天使。

 

「あ、それと。指定の時間になったら、今日は囚人をお風呂に入れるイベントがあるので、一応大浴場の場所も教えておきますね。案内天使」

 

大浴場には貯水槽への道を隠してあります。

そこからなら中庭の運動場に行けて、木を育てられるようにしているんです。調整天使。

 

「了解した、よ」

 

……この人本当に看守側になってますね。

本来、囚人が看守に成りすまして囚人が有利になるように立ち回るためのものなんですが……前提天使。

おそらくマユさんは普通に終わるまでずっと看守側にいるつもりでしょうね……協力天使……?

 

「……面倒見が良いのに、仲間意識は無い。周りをよく見ているのに目を背ける。不思議ですね、矛盾天使」

 

「そうかな、他人のために生きるのって馬鹿らしいよ、ね。皆自由に生きるべきだよ。雲のように自由にね」

 

「自分の事だって自覚あるんですね。誰とは言ってませんが。推測天使」

 

「ふふ、知ってる。そういう天使はどうなの?会社に忠を?それとも雲の上?」

 

私が推測するにマユさんは、不自由だった期間があるのでしょう。報われると信じて妖怪山のコミュニティの為に尽くした時も不自由なままで、挙句裏切られた…と。考察天使。

 

「私は私に尽くします。四女神様達に仕えるのは恩のためですし。主従天使……私は私が善いと思った事をします。それではご不満ですか?自由天使」

 

「……いやいい。悪くない、よ。ますます好きになった」

 

「……マユさ「クモラセル、ね」……く、クモラセルさん。私思うんですよ、自由と無法は違います。自由に生きるのは良いのですが、人を見捨てていいわけじゃないですよ。責任天使」

 

「うん……そうだね、謝っておく。舞は……」

 

きっと、周りの和を保つために身体を壊してしまった舞さんはマユさんにとって他人事では無いはずです。同調天使。

マユさんはもともと仲間の為に頑張ってきた人、私には分かります。マユさんはむしろ舞さんに似ているのです。考察天使。

 

「舞は他人の為に頑張ってて馬鹿だと思ってた。正面から頭ごなしに正論言ったって2期生(わたし達)にウザがられるだけで考えるだけ無駄、元々そこまでリーダーシップがあるわけでもないのに個人が無駄に頑張ったって意味無いし消耗するだけ。運営は見てるだけだったし、ああいうバカ真面目な奴って反吐が出るなって思ってた。とても反省してる」

 

「言い過ぎでは。暴言天使」

 

思った以上にボロクソいいますね。

同族嫌悪でしょうか?過去天使。

 

「シエル、わたしが言いたいのはつまり、2期生はみんな帰る場所がないということ。シエルの事好きだから協力してあげる。アリスは多分、シェリーと手を組んで悪さすると思う、よ」

 

「ええ……そうですね。きっとそれが逆に、バトスちゃんとあおいさんの探索を阻めない要因です。陽動天使。今頃こちらの想定よりずっと早く脱獄のためのピースが集まってるはずです。確信天使」

 

とにかく騒ぎを起こす2期生と、探索を進める3期生。

あと目を離すと死ぬ奏さん。なるほど完璧な布陣ですね。戦略天使。

 

 


 

 

4日目。アリス、あおい、バトスが残り55日。

奏先輩が53日。しょこらが51でシェリーは43日。

 

このアリスとシェリーが陽動を行い、バトスとあおいが探索する事で短期決戦に持ち込むつもりだ。

奏先輩は放置してても勝手に陽動になるし、歌先輩は方向音痴で動きが遅いからこれでなんとかなるはずだった。

 

マユの奴が裏切らなければだけどね。

 

「あ、バトス」

 

「ひぅぇ……あ、アリス先輩」

 

「そっちはどう?」

 

「あー……その、スゥ……これ」

 

紙とペン……?読めってこと?

いくらコミュ障だからって……

 

会話はシエルに聞かれてる

 

鉄ピッケルは手に入れた。探索は順調。

下水道の先、壊れた潜水艦を見つけた

屋上にはヘリポート、入り口の船着場にも脱出できそうな船あり。おそらく脱出できるのは一つだけで後は偽物だと思う。鉄ピッケルによって、各独房を繋げた。普段は2番の房の下のボックスに隠してある。どの脱出経路もおそらく複数のキーが必要、引き続き揺動求む

 

監視カメラ……音も拾えるの?

つまり迂闊に話してたら警戒上げられて詰んでた?

なによバトス、しょこらよりもちゃんと悪魔してんじゃん。

 

「……っ」

 

「じゃあ……あたし、作業があるから」

 

「う、うん……頑張ってねバトス」

 

脱出経路のキーアイテムねぇ……

今のなんかちょっとこう、すごく気持ち悪いしょこらが手伝ってくれるかは分からないけど、まぁ……なんか、うん。

同じ悪魔キャラだし仲いいっぽいしバトスにでも預けとこう。

 

・バトスちゃん有能すぎん?

・一人だけクソ真面目に脱獄計画立ててるなぁ

・2期生は自分勝手なやつしかいないからな

・3期生は頼りになるな、2期生と違って

 

「……なんか今バカにされた気がする、コメント欄に」

 

ルールだからコメント欄見てないけど、今そんな雰囲気がした。人のこと音の鳴るおもちゃだと思ってんだろ。

 

まぁ、一番安全そうなのは潜水艦かな……

シェリーはヘリポートに行かせて、バトス達は船にでも行かせるかな。分断させとけば誰かは逃げれるかな。

 

まぁその前に、裏切り者には痛い目見せてやるけど。




ほぼ役立たずな1期生達、バラバラの2期生、有能な3期生、そして増える看守。増員天使
次回、まさか!あの人がなんかします。曖昧天使
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。