なんだかまたこれ投稿しちゃいました
あっち(人間賛美)の方どうしましょ………
もしかしたらこれを連続で投稿するかもしれません><
それでは今回も!!
暗闇、唯一光が差し込むのは開いた玄関から漏れる月夜の光ぐらいだった。だがそれも鈍い音を立て俺と彼女を暗闇に閉じ込める。
俺を逃がさんと言わんばかりに分厚い玄関ドアが完全に閉まる、暗闇の中に取り残された俺は壁に背をやりズルズルと地面にへたり込んだ。
暗闇…………月夜の光も絶たれ最早見えるのは公園で出会った彼女の輪郭のみ。
馬鹿な、家に入るまで人の気配はなかった、だったら俺を見下ろしている彼女は何なんだ?
人間ではない、幽霊? 化物? 「お前は誰だ」と聞きたいが恐怖で口を閉じたり開いたりすることしか出来ない。
「真っ暗ですね…………えーと………これでいいのかな?」
電気スイッチを押したのか土間の照明器具が冷たい外装床に身を震わせながら腰を降ろしている俺とついさっき公園で会った時と変わらない服装をした
ガタガタと身を震わせる俺を見て彼女が困った様に苦笑いを零す。
「えっと………何もそこまで怯えなくてもいいんじゃないですかね?」
「く、来るなぁ…………」
床に這いつくばりながら彼女から一ミリでも遠く離れようと努力する俺はかなり滑稽だ。だけどそんなものはどうだっていい、彼女から少しでも逃げなければ。
実際には土間の段差すら登りきれていない、白い壁に全く動かない手を掛けて立ち上がろうとするも足は全然動いてくれない。16帖程の大きさの玄関から逃げ出す事も出来ない。
そんな滑稽な状態の俺を見飽きたのか溜息を吐きながら俺の顔位置まで身を降ろすと悟らせる様な口調で彼女が口を開く。
「別に私は貴方を傷つける為に来たんじゃないから安心してください、そんな状態じゃ会話も出来やしませんよ…………」
震える俺の肩に優しく手を掛けながら「大丈夫ですから」と笑ってみせる彼女。
その暖かい笑みは凍りついた心を溶けさせ俺を安心させた。笑う彼女を見て二つの理由で顔が赤くなるのを感じる。
身の震えが溶けた俺を見てもう一度ニコリとした笑顔を浮かべながら両手を叩く。
「それじゃあ少し話がしたいんで居間でお話しましょう!!」
「あ、は…はい」
まるで自分の家の様に話を進める。随分積極的だなぁ………と思いながら彼女を居間へと案内する。
「妹を思い出すなぁ………」
レバーハンドル型の取っ手に手をやり扉を開けながら小さく言った俺の言葉は彼女の耳に届くこと無く虚空へと吸い込まれていったーーーーー。
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「おお~やっぱり広いですね~…………」
「そうでもないですよ」
大人が四人横に大の字で寝っ転がれる程のリビングを見回しながら彼女は驚いた様にして声を上げる。
先程よりは俺も彼女に警戒を緩め会話していた。キッチンへと行き食器棚からプラスチック製の派手な色をしたコップを二つ手に持ち冷蔵庫の中を確認する。
冷蔵庫の中にはパック型のオレンジジュースが一本、ペットボトル型のコカ・コーラが一本しまってあった。どちらにしようか、炭酸苦手かもしれないしここは無難にオレンジジュースを選択するかな。
緑色のコップにコカ・コーラを注ぎ、ピンク色のコップにオレンジジュースを注ぐ。
落とさない様に手にしっかり掴み青色のカーペットの上に座る彼女に手渡す。
「オレンジジュースで良かったですか?」
「あ、ありがとうございます~全然大丈夫ですよ」
そのままグビリと一口飲むと微妙な顔をしてミニテーブルの上にそっと置く、味が合わなかったのかな?
顎に手をやりう~んと考える仕草をして彼女がポツリと呟く。
「42点かな」
「……………? 42点とは?」
まさか俺に聞こえたとは思っていなかったらしく焦った様に「えっと」や「その」等と顔を逸らしはぐらかす。
オレンジジュースの採点とか? この人味とかにうるさそうだな…………。
思いっきり話題を逸らす様に「それはそうと!!」と愛想笑いを浮かべる彼女。その必死ぶりが面白くてつい頬が緩んでしまう。
「無駄話は置いとき、本題に入りたいんですが…………」
急に顔つきを変えキリッとした顔付きに変わる、そもそも何故この人は俺と話がしたいだのと言ったのだろうか。この人と俺は先程公園で会ったばかりの赤の他人、何者なのだろうか、此方としても色々と聞きたい事が沢山ありそうだ。
あの積極的な彼女が言いづらそうに口をモゴモゴさせる、それ程までに次の言葉は大事な物なのだろうと察せた。
一時の静寂………………………その静寂を打ち破る様にして彼女は重たい口を開いた。
「私違う世界から来たんです!!」
表面がガラスで出来た机に強く手の平を叩き部屋全体に乾いた音が響く。違う……………世界?
本来なら有り得ない様な話だろう、だけど彼女は少し人間の域を超えている様な気がする。あの場から姿を消し、音も無く俺の背後に忍び寄る。
黄泉の国から来たとか? だが彼女は実体を持っていた、少なくとも俺の肩を叩いていたし………。もしかしたら、もしかしたらあるのではないのか? 異世界人、地底人更には宇宙人。
普通ならば常識人は「有り得ない」と一蹴するだろう、だけど俺は違う。
幽霊、悪霊更には妖怪と言った人外に興味を持っているオカルト好きな人間、公園での出来事や先程の出来事では怯えてしまったが何度こう言ったアニメ、小説のでしか体験できない出来事を夢見た事か。
インターネット越し、文章越しにしかわからない出来事、それを今実体験しているんだ。やはりあの場で公園に行ったのは吉に出たみたい…………。
「あの~………何か反応して貰わないと困るんですが」
待てど暮らせど返ってこないリアクションに困り果てた表情を浮かべる彼女。相手が違う世界から来た、この世界以外の住民だとしたら此方としても色々話したい事が出てくる。
俺は机に腕を立て両手を組みながら声色を変え口を開く。
「違う世界から………ですか、信じた訳では無いですがもしそうだと仮定で話を進めましょう、貴方は違う世界の何処から、何の為に来たのですか?」
相手に威圧感を与える様な口調で、仕草で事を進める。次の言葉を慎重に選ぶ彼女、ここで失敗したら今までの事の意味が無くなると言わんばかりの表情で。
一体どのような言葉が返ってくるのか、成り行きに固唾を呑んで見守っていると少しした静寂の後彼女が口を開く。
「一つ一つ答えていきますね、私は幻想郷。この世界とはまた違う世界の住民だったんです、ですが妖怪の山、私の住んでいた所でもあるのですがそこでネタを探しに散策していたらいつの間にかこの世界に来てしまったらしくて………」
彼女が口を開く度に増えていく疑問、そしてただの妄想にしては綿密に作られた出来事。益々好奇心が湧いてくるのを感じる。
「成る程成る程………その妖怪の山という場所で散策していたらいつの間にかこの世界に来てしまった…………と、ところでネタというのは?」
「ああ、私こう見えても新聞記者なんです」
そう言って見せる様に手帖とペンを取り出して見せる彼女、さっき公園で出てきた写真機は新聞記者だったからなのか。
ということは幻想郷には新聞記者、新聞が発行されているということ。それ程までに栄えているって事か。
「新聞記者ですか、成る程どうりで物腰が柔らかいと思いましたよ」
「い、いやぁそれほどでも」
頬を人差し指で掻きながら照れた様な仕草をする。首を傾けると柔らかい髪がしなやかに動く。
「まぁそれはさて置き、単刀直入に聞きますね、貴方は人間ですか? それとも人外ですか?」
俺の言葉を聞くとピタリと頬を掻く仕草をやめ「わかっちゃいました?」と軽く笑う彼女。これに彼女がどう答えるかで俺の反応も違ってくるぞ…………。
またも何処から取り出したのかわからない途端に手元に現れた紅葉の様な形をした扇子。まさか赤い下駄靴に葉団扇、まさかだとは思うが。
「私、鴉天狗と言う種族なんです」
葉団扇を胸元にまで上げ立てたまま左右にヒラヒラと振ってみせる彼女、振る度に微風が顔に当たる様な気がした。
鴉天狗…………天狗の様な山伏装束に身を纏鳥の様な嘴をして体中に黒い羽毛に覆われた伝説上の妖怪…………小天狗とも呼ばれている。まさか鴉天狗だとは…………はやる気持ちを抑えながら口を開く。
「鴉天狗ですか、これまた面妖な…………まぁ信じましょう」
「え、信じてくれるんですか!?」
こんな簡単に信じてくれるとは思ってなかったらしく驚いた声を上げる彼女、信じる、というより俺にとっては信じたい、って感じだな。
「はい、公園でいきなり姿を消したり俺の背後に音も無く忍び寄ったり………人間では難しい出来事ですから人外だ、と言われた方が真実味があるんですよ」
「そうなんですか…………まぁありがたいんですけど」
あっさり過ぎるのか逆に訝しげな目で見られる。確かに少しあっさり過ぎるもんな…………。
相変わらず葉団扇を横に小さくメトロノームの様に振り続ける彼女、何をしているのだろうか?
「ま、信じてくれるのはありがたいんですけどね…………さっきまで質問に答えてあげたんですから今度はこっちのお願い聞いて貰いましょうかね~」
「は…………はい、いいですけど………」
ニンマリと悪意の篭った様な笑みをする
その嫌な予感は的中どころか大当たりする。嫌らしい口調でまさに悪意が具現化した様な言葉を口にした。
「お願いと言うのはですね~…………私が
「……………………はい?」
思わず間抜けな声が漏れてしまった。匿う? 鴉天狗を?
別に女性と言う点ではいいんだ、可愛いしそこは別にいい、だけどこの人は少女と書き鴉天狗と読む。同居した所で何をされるかわかった物じゃない。
俺はただ人外と会話がしたかっただけだ、流石に自らの命を賭けてまで天狗と共に住む度胸などは無い。住んだ所で最悪命を奪われてしまうかもしれない。
「ダメですか?」
左手の人差し指を頬に突き刺しながら色気アピールをする彼女、一見可愛らしく見えるが中身は化物。天狗と言ったら山の神とも言われているのだから。
惑わされてはいけない、目の前の女の子は可愛らしい女性の皮を被った鴉天狗なのだから。ダメだ、許可してしまったら何かが大きく変わってしまう、多分悪い方向に。ここは流石に拒否しなければ。
「………………申し訳ないですかそれは流石にーーーーーースパァン…………え?」
頭上にいきなり吹いた強風、窓は閉めてあるし外からの風は有り得ない。ヒラヒラと幾つかの髪の毛が俺の目の前をゆっくりと重力に従い落ちていく。
恐る恐る後ろを向くとーーーーー50インチの薄型テレビが斜めに一線綺麗にずり落ちていく瞬間だった。
斜めに切れたテレビが大きな音を立て茶色のフローリングに落ちる。その現状に頭の中の整理が追いつかない。
ゆっくりと彼女がいるだろう机の向こう側を向くが誰もいない、あるのは空になったピンク色のコップ。一気に恐怖がこみ上げてくる、彼女はどこだと辺りを見回そうとすると後ろから声がした。
「貴方もこんな風にはなりたくないでしょう……………? 大人しく許可しちゃいなさいな」
物腰の柔らかくもない敬語でもない覇気のある口調。青くなった顔で後ろを向くと……………………真っ二つに切れた薄型テレビの表面を優しく撫で片手に葉団扇を持つ
ニッコリと恐ろしい笑みを浮かべる彼女に俺は………………。
「……………ね? 許可」
「…………………………はい」
大人しく言うことを聞くしかなかった。
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「それじゃあこの部屋使ってください、何かわからない事があれば俺に聞いてもいいんで」
「ありがとうございます~いやほんっと助かりますよ!!!」
脅したくせに何を言う。だがそんな事は言えず乾いた笑い声を上げるしか出来なかった。
テレビが犠牲になった後二人でスーパーで買ったお惣菜を食べていた。まぁ先程の出来事が恐ろし過ぎて俺は殆ど喉を通らなかったけど彼女は彼女で渋い顔をしながらしょうがないと言った感じに冷たくなった秋刀魚をつまんでいた。
さっきの彼女がトラウマ過ぎて顔を見れない、食事中に彼女は色々と話していたが生返事しか返せず何とも言えない雰囲気が流れるだけだった。
「それじゃあお休みなさい~」
「はい………お休みなさい」
そう言って俺が紹介した部屋の扉を優しく閉める彼女。風呂は明日の朝でいっか………なんだか色々と疲れたよ今日は。
くたびれた様に自分の部屋の電気を点け白色のベットに倒れる込む。辺りは勉強机に置かれたノートパソコン、白色の本棚には様々な小説や漫画が置かれている。そして外の世界から俺を隔離するかの様に外の景色を漏らさない赤茶白の三色カーテン。
何時もは開けないカーテンだったが今日は何となくと言った感じにカーテンを開ける。
特別綺麗な景色が眺める訳でもなく目の前にはウチと同じ二階建ての家がぞろりと建っていた。今日俺の人生は大きく変わったと言うのに辺りは何も変わっちゃいない。
相も変わらず様々な形をした一軒家が建っていて、俺の部屋も何も変わっちゃいない。
隣の家に住んでる住民は今日一日何も起こらなかっただろうか? 少なくとも俺の周りは……………………大きく変わりました。
唯一大潮から中潮へと形を変えた月を眺めながら俺はーーーーーー意識を手放した。どうかこれが夢でありますように……………。
まだ主人公の名前すら出てないという
( 'ω')ゴメンチョットナニイッテルカワカンナイ
ペースは多分こんな感じです
そして依存系は文の方を目指したいと思います
依存系ヤンデレいいですよね(´゜∀。`)
主人公のヤンデレとか誰得ですかそれ
それでは次回まで!!ドゥワッチ
(夜ご飯食べずに書いてるんで毎回お腹減ってます(涙)