かたく冷たく、だんだん強く   作:ぞんぞりもす

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一三話

 旅館でああも啖呵を切ったセナだが、それは私以外に対してのポーズで、あくまで私に対しては一歩引くつもりらしかった。本心では明確に思っていることを、私に配慮して行動に移していないのは優しさからだった。

 

 彼女は強硬に及ぶ機会に恵まれている。実力もある。

 だが私の甘えを拒絶するようなまねはできないらしい。

 

 行き過ぎた甘えは攻撃になるから、私はセナを攻撃しているのかもしれなかった。私はそんな現状に甘え続け、もたれかかった。

 緩慢に死の淵を流れるような私たちの生活には、終末期看護を受ける人の病室のような空気が常に漂っていた。

 

 

 私は分かっている。自分に誠実でないものは、他人にも誠実になり得ない。

 

 

 いつもの通り私に半身を預けてうとうとするセナからは、甘い夢と儚い現実の間でもがくような悲哀がある。

 セナは頻繁に私の体にもたれかかるが、心は私のほうがもたれていて間違いがなかった。

 

 そんな夜、彼女は自らの意思をあらわして強硬に及んだ。我慢の限界がきたのかもしれない。

 

「旅立つことは構いませんが、私もついて行かせてください」

 

 風呂上がりのケアを済ませ、歯磨きなどの日常を終えて、各々の仕事に向き合って少ししたころ。

 セナはまるで業務の話でも振るように告げた。

 

「私は外科を専門としています。目の不自由なあなたに代わり、車を運転することもできます。争いに生きるあなたにはうってつけの存在ではありませんか?」

「ついてくると言い張るのなら、私はいますぐにでも出ていく。あんたはまだ卒業していない。キヴォトスにおいて、学校に所属していることは重要事項だ」

「しかしあなたは外に出ていこうとしているのではありませんか? 時間がないのです」

 

 私は言葉に詰まり、ラグの上に座り直した。

 セナは私の対面におり、それまで眺めていたスマホをローテーブルに伏せて置く。緊張した様子でコーヒーを唇の先に運んだ。

 

 私も彼女をまねてマグを口に持っていく。苦みはやけにはっきりと感じることができた。現実の味がした。

 

「学校を放り出しても、ザクロを放り出すようなまねはしません」

「頑固者だ。碌な男に惚れない。将来はきっと苦労するだろう」

「でしたら私が苦労しないように一緒にいてください」

「セナはときおり、私よりも頑固なことがあるな」

 

 セナがこうして言い出したのは当然のことだったが、その過程には数多くの思慮と腐心があったのは疑いようがない。

 

「追いすがってくるとは思っていなかった。あんたは以前言っていた。私に必要なのは、手を引く存在であって、手足を引っ張る亡霊ではないと」

「……ザクロには口が二つあるのですね。そして二つ目の口は、あなたの制御を離れて勝手に音を作り出すようです」

「私のような迂遠な言い方は避けているのではなかったかな。そのうち業務に支障が出るだろう」

「もう卒業しますから」

 

 私たちの鍔迫り合いは一進一退を極めているのかもしれない。だが、のらくらかわすことができる分だけ天秤は私に傾いている。

 確固たる結末を求めるセナは、どうなろうとも構わない捨て身の私よりも選択肢が少ない。

 

 

 マンション上階の夜は静かだ。エアコンの稼働する音だけが響き、私たちを取り囲む沈黙を濃密なものにする。

 睨み合う私たちの視線は、だが決して交わることがない。私にはセナが見えない。

 

「見えないからと言って、心すら見えないままにするのですか?」

「いきすぎた共感は妄想になる」

「どれだけ私があなたと一緒にいたのか、あなたは私よりも正確に分かっているはずです。しっかりと数えられるのですから」

「私はどれだけ一緒にいても、友人のことは最後まで分からなかった。一つの作戦で何度もぶつかったし、あいつならこう言うだろうと予測も立てられるようになったが、それでも、人生という混沌とした中では予測が立てられなかった」

「私たちに言葉があるのは、話し合うためです」

「話したことは必ずしも真実ではない。また現実になるとも限らない」

「同じ泉からそれぞれ拾った石を見せ合うことを虚構と断ずるのならば、すでに私たちの間には亀裂が入っていたはずです」

 

「見えない亀裂が入っていただけさ」と私が言う前に、セナは先んじて「私は亀裂など入っていないと考えていました」と言った。

 

「ヒナとどのような話をしているのかお話ししましょうか?」

「それは……やめてくれ」

 

 セナに気圧され、私はごまかすようにコーヒーを飲む。まずかった。冷めたコーヒーを飲むのは初めてだった。

 寒さによって磨かれた星空のきらめきのように、彼女の言葉は一つひとつが切実な光を放っている。その宝石には願望という名前がついていた。

 

 沈黙に閉ざされた熱い夜は、まだ始まったばかりだ。

 

「優等生は損な役回りが多い」

「私は問題のある生徒ではありませんが、優等生でもないと自認しています。優等生を探したいのであればあなたと近しい関わりがあるカップルがそうでしょう」

 

 星の輝きを荒野で眺めていたころ、もっと高い場所に上れば光にもっと近づけるだろうかと馬鹿話をしたことがある。そして丘に上っても、よく分からなかった。くだらないことで笑えるような時期は過ぎ去った。

 今はただ、この階から上を見てもなんの気力もわかない。どうしようとも思わない。

 

 ようするに私は老いたのだ。

 

「四○をすぎれば諦観と冷静さが芯を貫く」

「ですが冷静さは正しさとイコールではありません」

「正しくなければならないのなら、私はとうの昔に粛清されているだろう」

「あなたは……!」

 

 春がすぐとなりまで来ているというのに、その春は授業中のとなりの席の子みたいにどこかよそよそしい感じで冬に触れている。

 一般常識や読み書きはすでにインストールされていたが、それでも学校に憧れた自分があった。マッコイやロジャーたちはスラムの出身だった。

 

 眼の前の口論は衰えることなく、勢いを増して燃え広がった。

 

 机を半分にするほどの強さで、セナはテーブルを叩いた。マグカップが倒れて、「失礼しました」とすぐにセナは謝る。そしてティッシュを数枚むしった。

 私にはなんの被害もなかった。

 

「のらくらかわすあなたに、私はぶつけるべき言葉を持ちません」

 

 セナの声は平坦だった。平坦な中に、海よりも山よりも深い色をした感情がかよっていた。セナは感情をむりやり抑えつけるように、ことさらにゆっくり話した。

 

「武力を用いれば関係は壊れてしまいます。ですが追いすがって一緒にいても、私たちは同じままでいられません」

「それならどうしろと言うのだ」

「変質を恐れてはいけません」

「武力か」

「誰かを本気で大切にすると決めたのなら手を尽くすべきです」

「手を出すことを肯定してはいけないさ。何度も手にかけたものの意見だ。やめたほうがいい」

「あなたは黙っていてください!」

 

 はたしてセナは叫んだ。心で吠え立て、言葉で私に噛みついた。

 セナはテーブルを回り込んで私の胸ぐらを掴んだ。セナの両手はわなわなと震えていた。

 

 私はラグに叩きつけられる覚悟をしたし、それだけでは済まない覚悟もしていた。それから「頭を冷やせ」などとセナに忠告してこっそり抜け出そうと考えていた。

 

 セナは何を思ったのか、私をそっと放流した。

 

 セナは負傷者を物のように扱うというのに、私にはそういったことができないらしい。がっくりとうなだれて固まってしまった。

 

「ずっとその人のことを思って、その人の行動を否定しないことも、優しさや愛情の一部分です」

 

 歯ぎしりをして、歯の隙間からこぼすように「ですが」と続ける。

 

「深い霧の中へと一人でふらふら迷い込む人の手を取らないことも、違うと思います。私には判断がつきません。一緒に行って体温を分け与えることは愚かでしょうか。私は板挟みにあっています」

 

 大切に思うとは、どんなことだろう。

 私を大切に思ったとき、セナが取るべき行動はどんな行動だろう。

 私は運命すら途方に暮れさせたのだ、と思った。

 

「ザクロは私に対して、一度でも望みを話してくれたことがありますか?」

 

 望み。口の中にぶつけるように呟くと、自分の中で眠っていた単語が急に目を覚まして加速した。

 望みを持つことは、若さではないだろうか。

 

 私は若くなることを敬遠しているふしがあった。最新パーツを追いかけ続けても、年を経るにつれて核みたいな部分がガタついてくると思うのだ。そしてちぐはぐになった心と肉体が誤作動を起こすのだ。

 

 ダグマは、輝いていた。圧倒的な輝きを前にして、私は自分がどれだけの言い訳を口にしているのか思い知った。

 

 パーツを全部変えても心はきっと変わらなくて、自分はそれすらも怖くて試したことがないが、恐怖を勇気で上塗りしたとしても、また次に襲いかかってくる心を見失う恐怖がある。

 心とは、なんだろう。私の心はどこにあるのだろう。

 

「望みがないとして、それは心を見失っていることになるのだろうか」

「分かりません。北極星を見つめている人に心があるのかも、幻想を追っている人に心があるのかも、すべてを諦めて望みをなくした人に心があるのかも」

 

 セナは己を恥じるように、そっと続けた。理解が及ばない事柄について悔やんでいるのかもしれなかった。

 

「私の専門は……外科です」

 

 彼女流の冗談なのかもしれなかった。あるいは懺悔なのかもしれなかった。セナと同じように、私にだって判断がつかない。

 少しでも沈黙が続けば私の心を繋ぎ止められないとでも言うみたいに、セナは必死になって言葉を探す。

 

「なければ見つけることもできます。自分に嵌まるような形の心を、よそからたくさん引っ張ってきて、繋ぎ合わせて」

 

 かんたんなことじゃない、なんて否定することはたやすい。

 だがそれを口にしたとしても、セナは引き下がらないような気がした。私があまりにもダサくなるような気がした。ダサいだなんて、そんな感性あったろうか。

 

 空に幾重にも雲がかかったら青さを閉ざしてしまうみたいに、セナの言葉は重なるにつれて覇気を失った。本心は閉じていった。

 

 

 私があなたを大切に思うのなら、離れるべきです。

 私が私を優先させるなら、離れずにいるべきです。

 

 ザクロが私を大切に思うのなら、離れずにいるべきです。

 ザクロが自分を優先させたいのなら……仕方ありません。

 

 

「板挟みの中で、私は動く能力を失いました。どちらも大切にする選択肢はないのでしょうか」

 

 ついにセナは立ち上がって業務に戻った。

 消えた火災は、焼け跡だけを残して静かに佇んだ。燃え残った関係からは、どんな戦場よりも濃い痛みのにおいがした。

 

 

 

 翌日、私は先生のもとを訪ねた。先生は来るのが分かっていたような感じがした。朝早くだったというのにヒナも一緒にいた。

 別室に通された私は、妙な心地で一人がけのソファに座る。

 

「今日はお酒もタバコもなし?」

「そういう気分じゃなかったんだ」

「ははは、声からぐったりしてる。眠れなかった?」

「星の明るさが瞼の裏まで刺さってきたんだ」

 

「そうなんだ」と先生はどこか嬉しそうに言った。

 

「先生。あんたは……あー、鳥が巣立つのを邪魔しているんだ。どうせ唆したのはあんただろう?」

 

 先駆者である先生の考えを聞きに来ただけなのに疑いから入ってしまう自分が惨めだった。

 自分の人生そのものが惨めであるような気がして、そのことに気づいたら、そんな気持ちは綺麗になくなって。友人たちとの日々を否定されたくはなかった。私はいま、一昔前も二昔前も自分の一部だと思っている。

 

 先生はふっと笑い、ソファーを立ってどこかに行った。戻ってきたと思ったら、ジッポライターの開く音がした。

 

「ずいぶん渋いものを使っているな」

「こういうの、ちょっと憧れがあるっていうか、ロマンがない?」

 

 先生は稚気を振りまくことをなんら恥じていなかった。

 私は俯いて答えを口にしなかった。帽子を目深に被って顔を隠すまねさえした。口もとに感情が浮かんだ気がしたからだった。

 

 ほうと紫煙をくゆらせた先生は「あとでちゃんと換気しなきゃ叱られるなぁ」と呟く。

 

「あぁそうだ……灰皿も持ってこないと」

「忘れたのか」

「普段は吸わないからさ。でもザクロが来たときのために準備だけしておこうと思って」

「肝心の私は持ってきていないがな」

「じゃあ私の分を吸えばいいよ」

「煙からして甘い」

「そっか……私これが好きなんだよね」

 

 屈託のない先生は、灰皿を持ってきてから話を戻した。

 

「私がセナから相談されたのは事実だけど、ほとんど何も言っていないよ。一言だけ。セナが私の生徒であることは変わらないけど、高校を卒業したら大人の仲間になるんだよって伝えたくらい」

 

 それから悪びれもせず「あとはザクロとした、いい大人の話をね」と続ける。

 

「ほら、身の程を弁えるとか、弁えないとかさ」

 

 彼女の一線を越えさせた原因は明らかだった。私はこの話を予期していた。そして怒りを覚えると思っていた。

 

 だが現実は想像よりも奇妙で、安堵を覚えた。磨かれた真珠が陽にさらされて優しく光ったような、満たされた感じだ。

 腹はもう決まっていた。私はため息をついて「一本いいかな」と言った。

 先生は喜んで差し出した。

 

「……あまい」

「ときにはこういう現実があってもいいよね」

「甘いことは、できんさ。甘い現実からはいつだって腐ったミカンの味がする」

「ん~食べれないことはないかな?」

「あんたな」

 

 ふと、セナに対していい教師になると思った記憶が蘇る。生真面目にとぼけるところが似ていたのだろうか。伝えたら先生は含み笑いをして「看護師だよ」と訂正した。

 横にそれた話はそれ以上広がらず、ゴールを見失って止まった。一つの灰皿を交互に使いながら、私たちは寿命と時間を縮める。

 

「あんたはヒナをどう思っているんだ。私ほどではないとはいえ、それなりに下だろう」

 

「今どきそんなに珍しいとは思わないけど」と前置きをして、先生は二本目に火をつける。前よりもなかなか様になっている気がした。動作に淀みがない。

 じっと先生を見つめると、先生は肩を揺らす。

 

「ご想像の通り」

 

 それから流れるように「恋ではないかな」と続けた。

 

「ずっと見ていたいって気持ちもあるし、支えたいって気持ちもある。大切という気持ちがすべて恋とか愛とかになるわけじゃないよ。もちろん私は先生だ。だからいきすぎた贔屓はよくないけど、ほら、高校を卒業したら大人の一員だろう?」

「言い訳は自分ので聞き飽きたさ」

「はは。素直なところはセナに似たね。まぁなんだろう。おじいちゃんが孫の成長を見守るようにすればいいんじゃないかな」

「だがそれはセナの気持ちを無視し続けることになるだろう。それは大切にしていると言えるのか」

「どうして無視し続けているって言い切れるの? たくさん話して割り切ってもらうことは、無視することではないでしょ?」

 

 私は言葉に詰まった。先生のように努力をしていなかった。

 先生は人さし指と中指でフィルターを挟んだまま、ぼうっと窓の外を見やる。朝日が昇ったばかりの世界は、きっと私の想像よりもきらきらしているのだろう。

 

 芽を出したばかりのふきのとうや梅の花が朝露に濡れ光ったり、コピペしたように連なるビルの窓ガラスが陽光を反射したり、世界のどこまでもを結ぶ海が反照を私たちに向けたり。

 

「お互いの望みが違うのは、道理じゃないかな。だって私たちは何もかも違うんだから。でもその中で、分かってもらえるように最大限の努めを果たす。それだけだよ。大切な人との関係だけじゃなくて人間関係ぜんぶ。人と人との繋がりって、みんながそれとなく気を遣う努力をすることで成立するから」

 

 古く住み慣れた郷里を離れるためには覚悟がいる。その覚悟が決まるほどの働きかけを私は受けている。

 

 途方に暮れた運命を引っ張るくらいの気概を持ちたかった。

 

 そろそろ骨を埋める場所を本気で考えたかった。戦い以外の場所で命を隠した奴らにはそういう場所があった。

 成り行きで骨が埋まることと、この場所と決めた場所に骨を埋めることは、まったく違う。後者のほうがよっぽど尊い。私は選びたかった。

 

 ゴールはきっとまだまだ先だが、もうここで立ち止まって死んでもいい。そんな場所がセナのとなりだった。何をするにも覚悟が決まった。

 

 

 

 その日の晩、私はセナに意思を翻したことを伝えた。

 セナの反応は淡白なものだったが、その裏にどれだけのものが渦巻いていたのか、私は知っているつもりでいる。

 

 しかし実際のところ、彼女の心には私の想像以上を超えた衝撃が加わっていたのだろう。ベッドで横になった私のもとに潜り込んだ彼女からは、普段は聞くことのない鼻をすするような音がときおり漏れ聞こえた。私は眠ったふりを続けた。私にはそれが、次善の選択のように思われた。

 

 最善の選択は抱きしめて安心させるような言葉を囁くことだろうが、先生の意見を聞いたいま、私の手で彼女の白に染みを作るのはひどくためらわれたのである。

 私は冷たい体を横たえ続けるだけだった。

 

 私たちを包む闇は、しっとりを私たちを見守った。彼女は私よりも強いから、自らの道を拓いていくだろう。

 視線の先には、遠い過去のような、かび臭くピントがずれていてしかも褪せている写真のような、不思議な感触の闇が広がっている。

 

 私は初めて過去に背を向けた。甘えすぎた私の背中に手のひらを添えてくれるのは、前を歩くセナじゃなきゃ駄目そうだ。









 ヒナが大学を卒業した年の春。シャーレ前の桜が開花したちょうどその日、手紙は郵便受けに挟まっていた。その下にはザクロの愛煙していた銘柄の箱と、スミス&ウェッソン Schofieldが並べられていた。

『多くがいなくなった。託されてばかりだったが、せっかくなら私も託してからいなくなろうと思う。
 こいつには何度も命を助けてもらった。私の記憶が始まったほとんど最初のころから腰にぶら下げていた代物だ。煙草はついでのようなものだな。

 誰かに託す気持ちは、分かるようでいていまだに分かっていない。

 少しだけ若さを取り戻した私は、護衛としてキヴォトスを離れる。戦場は私を離さないが、戦いの形は少しだけ変わった。
 あっち(・・・)で会うことがあれば酒の一杯でもどうだろうか。どちらがどちらを迎えるのだろうな。

 追伸:私が運転する場合、ほとんどいつも酒気帯び運転になってしまう。酒を飲んで叱られる経験は新鮮なものだが、体に悪いよおじいちゃんと宥められていると思うと案外悪くない気分だ』


《完》

 最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。またどこかで。
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