正直、主はですね、はっぴーよりバットなエンドがお好みなんですけど。
今回はさすがにバットにすると全員が曇っちゃうとかいうクソ展開になるので、未来はハッピーになると思います。本編時系列はおおよそ設定は変わると思います。
それでもいいよって方はお気に入りとコメントお願いします!
オラリオ、と聞くと何を考えるだろうか?
『ゼウスとヘラ』?怪物の巣窟?それともバベル迷宮の方だろうか?まあ、そんなことは今となって
オラリオは迷宮都市で、英雄の都だ。
それは虚飾でも、虚勢でもない。ただの事実だったんだ。けれど、ゼウスとヘラを失い。
オラリオ勢力低下の事実は避けられなかった。
だからこそ、『最強』は失望し、『最恐』は呆れたのだろう。そんな
でなければ、世界から反感を持たれ、迷宮都市は崩壊する。ならば一番でなくてはならない。
────何が言いたいのかだって?
単なる独り言だ。
邪神の、ただの独り言だ。そう、これはかつての破邪と成す、悪事であり、『正義』の征戦。
ありどころを求める『正義』を貫き通す為の【偉大な冒険譚】と言ったところか。
嗚呼、話が長くなってしまったな。
これは、意地と意地の戦い。黒い泥にまみれた邪神の気まぐれ、醜い醜悪な『絶対悪』だ。
それを撃つのは『絶対の正義』なんだ。これは、古代から変わることの無い事実だ。
ならば、俺は手を抜く訳には行かない。
そうだろう?
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「ロキ、駄目だ!被害を食い止めきれない!
「走り回る生きた『爆弾』……!最悪や!手段を選ばんゆうても、限度があるやろうが!」
眷属の報告を聞いた
「(しっかし……これ以上ない馬鹿げた戦況やっちゅうのに、まだ『嫌な予感』がする。)」
けれど、されども
特に曲者揃いの神々の中でも屈指の切れ者、
「(こんな窮地さえ、『前座』に過ぎんような──)」
「ロキ!」
その時聞こえたのは、自身の眷属、【
「──!フィン、来たか!リヴェリアとガレスは?」
「部隊の半数を預けて、南の迎撃に向かわせた。避難民の誘導はどうなっている?」
「できる限り呼びかけて、この
第一級冒険者を有する現在最強【フレイヤ・ファミリア】。それは心強い味方である。
「助かる。広場の周囲に沿って防衛線を築く。ギルド本部とここが『砦』だ。指揮は僕が執る!」
「団長!各方面、敵の攻撃が激化する一方です!
「敵の『爆撃』に惑わされるな!戦力は
そう、戦力として、オラリオ側の方が優勢なはずなのに、ここまでのやられよう。後手に回る事がどれほど戦況を左右するのかが分かる。
「魔法、及び魔剣で攻撃すれば敵の『火炎石』に引火して自滅する!爆発に巻き込まれないよう、常に距離を置いて戦え!」
「りょ、了解!」
「狙撃手段のない冒険者は敵の足を狙え!武器でも瓦礫でも何でもいい、投げつけろ!──行け!」
圧倒的
「この
『おおおおおおおおおおおおおおおッッ!』
これが《
┈┈┈┈┈┈┈┈
「都市北部には
そういうフィンは誰であろうと使えるものは使う。それが
「援軍は送らない!もしもの時は【
「団長!その、あのっ、こちらの指揮を見越したかのように【
フィンが指揮をした時、突然そう報告された。
「『こちらに負担を全て押し付けるな厚顔無恥の
「そうか!僕も死ぬ気で頑張るから貴殿の健闘を祈ると激励を送ってくれ!」
「あ、俺、死んだかも……」
そう言いながら激励を伝えに行く団員。そして、この団員を見たものはこの先いないとか。
「都市南方の攻勢が激しい!
「
フィンとロキが団員達に指揮を送る。
「(こちらの被害は甚大、が、
そう、それほどに第一級冒険者とは強大な存在であり、軍で言うなら大将レベル。
「(ここは
どれだけ、追い込まれようと、結局オラリオに敵う訳がない、戦力的にも、戦術的にも。
「(指の疼きは強くなる一方……ここから何をしかけてくる!)」
そう考え込んでいると、
「だ、団長ぉ!南西でもちこたえてた【ファミリア】が
「……!ヴァレッタか!」
下っ端の裏方であるラウルがそう報告をすると、フィンは直ぐに【
「違います……」
けれど、フィンの予想と反した。
「大剣を持った戦士に、一瞬で……
「!!」
範囲内の
□□□□□□□□□
「ぎぁあああああああああああああ!!」
木霊する悲鳴、煙火の中に佇む戦士、振る大剣は二振り、三振り、そう振るわれ、冒険者を圧倒的なまでに凌駕する。
「あ、足が……俺の足がぁぁぁぁぁ!?──ぐげえっ!?」
それは正に破邪、そして、真なる最強。
「脆いな、柔すぎる。いつから冒険者は腐った果実とかした?」
低い声、振るう大剣、ガタイのいい身体。その全てが彼の者の強さを表している。
「
「……ッ!?」
「お前はいいぞ。風のように速い。が、微風のごとく軽過ぎる。」
近づいてきたアレンの攻撃を受け、切りつける。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっ!?」
受けた攻撃の重さに、アレンは理解ができなかった。自分より圧倒的に強い目の前の何かに。
「……ふざけるんじゃねえっ、何しやがった!」
「だから、撫でただけだ。いちいち驚くな。冒険者ならば、さっさと『未知』を『既知』に変えろ。」
アレンの怒りにも平然とし、返す。
「でなければ、その首はねて───俺が喰らいつくすぞ?」
「……!!」
目の前の者の発言に、アレンは動揺を隠せない。
その時────
「お前は……」
「ああ、
現れたのは、アレンとおなじ
「……………アレン、フレイヤ様のところへ行け。あの方をお守りしろ。」
「ああ!?何をほざいてやがる、オッタル!この鎧野郎は俺が轢き潰す!!てめぇこそ邪魔するんじゃ──」
「聞け!!」
「!!」
都市最強から言われた命令。『お前はあの方を守れ』、つまり”お前じゃ話にならない”にほかならない。アレンは
けれど、目の前の相手は相性なんてものじゃ計り知れない。アレンでは、確実に勝てない。将来は分からないが、今は絶対に勝てない。
「……俺を僅かでも団長と認めているなら、行ってくれ。俺のためじゃなく、女神のために……泥を飲んでくれ」
「………………ちッ!」
目の前でああいったオッタルを見たら、引くしか無かった。悪態も沢山つくが、それでも、少しは認めているのだろう。
「変わらんな、その女神至上主義。まだ乳離れできていないのか、糞ガキ。」
「……っ!」
知らないものから見たらおかしい発言。
「馬鹿な……何故、お前がここにいる!──ザルド!」
今となって、それは
「俺が何故ここにいるか、だと?」
オッタルの問いに、律儀にも答えるザルド
「
「……!
「亡霊に見えるか?足はついているぞ?それとも、悪夢に喰い散らかされるのが所望か?」
オッタルにそう言うザルドは、どこかおかしい
「なら、剣を構えろ。一口で頭を齧るのも味気ない。精々咀嚼して、俺の血肉にしてやる。」
「……わからん。」
「何がだ?」
ザルドの発言にオッタルはそう返した。それにザルドは疑問を抱く。というより意図が見えなかった。
「俺には学がない。しかし、それを差し引いても、分からない。」
何が分からない。なぜ迷う?さっさと、剣を構えろ。でないと──、そんな言葉ばかり浮かぶ。
「かつては隆盛を極め、都市を守ってきた
オッタルは自分の感じた疑問を
「その矛盾は……一体なんなんだ!!」
矛盾を、口にする。
「おいおい……俺はもう剣を構えているぞ?にもかかわらず、相対した敵の動機を知らなければ、戦えないか?」
失望した、というのをザルドは隠さない。というか呆れてすらいる。こんなことなら、アルフィア同様にベルといるべきだったか、なんて思ったりする。
「何たる惰弱、何たる脆弱」
そういうザルドはもう、後悔しても遅いか……なんて思いながら、剣を構え直す。
「派閥は違えど、お前の『泥臭さ』を俺は評価していたが……見込み違いだったか。」
「っ……!」
「まぁいい。ついでに語ってやろう。俺の矛盾とは、今のお前に抱いたように───全て『失望』の延長だ。」
「なん……だと?」
オッタルは同様を隠せない。
「何に失望しているというのだ、ザルド!」
「全てに対して、そしてその中にオラリオが含まれると言うだけの話だ。」
「何を言っている、それが、オラリオを壊す理由だと言うのか!
「
それは、まるで後悔しているように、悔やむように、ザルドはオッタルに言う。
「神時代はもう終わる。俺が終わらせてやる。」
──故に果てろ、冒険者。
それは、覚悟を宿した戦士そのもの。
「猛ろ、来い。──俺に喰われたくなければ。」
「────オオオオオオオオオオオオオオオ!」
開戦の合図であり、二人の戦士の戦い。
かつて
彼の大神は《強さ》の象徴であり。
彼の女神は《恐怖》の象徴でした。
彼らは
神時代の象徴と呼ばれ、はや千年。
──けれど、崩れ去るのは一瞬でした。
彼らは大いなる
《
彼らの思いも、彼らの名誉も、彼らの栄光も。
それはまさに
そして、敗残者となり約八年。
そして、『悪』の台頭。
それと同時に、『正義』の登場。
『巨悪』打倒を掲げ、平和を取り戻そうする。
けれど、されども、敵は脅かす。
ひっそりと、それでも、豪快に、影に忍び。
──時を待つ。
さあ、さあ、合図はなんだ?爆発の音?破邪の始動?『悪』の笑い?
いや、そんなのじゃない。
余興にすらならない。
────なら、『絶望』の音か?
答えは、
──────────
誰が言っただろうか?
誰が絶望しただろうか?
誰が目を疑っただろうか?
誰が、誰が、誰が。
──いや、誰もが。
「………………オッタル?」
女神は震えた、いや信じたくなかった。
視界が霞み、足が震え、剣を構えられず、敵は不愉快そうに見下すだけ。
「………、………、…………がぁっ。」
「……オッタル?」
「……おい、ふざけるな。なんのつもりだ。寝てるんじゃねぇっ。」
こうも呆気なく、やられてしまったのだから。
「───オッタル!!何してやがる!今すぐ立ち上がれぇぇぇえええええ!!」
誰もが、不安と絶望に駆られ、最強がやられた。その絶望に足が竦む中、アレンは叫んだ。
「ふふふっ、はははははは……!やったぞ!【
「「「うぉおおおおおおおおおおおおお!!」」」
高らかに宣言するオリヴァス。そして高揚と希望による絶叫する
「かつての
「「「ザルド!ザルド!ザルド!ザルド!」」」
「【
「馬鹿な……!しかも、【ゼウス・ファミリア】だと!?」
あのアルフィアと過ごしたアストレアの眷属たちにはわかってしまった。彼がどんな存在なのかを。
「【ウィン・フィルブルウェルト】!!」
「ヌォオオオオオオオオオオオオオオ!!」
けれど、それでも立ち上がるものたち。
「お前たちか……甘い。」
打たれた魔法を剣で
「ガハッ………、相変わらずだな、ザルド!」
「お前らは本当に変わらないな。」
ガレスの言葉に皮肉で返すザルド。けれど、それでも狼狽えず、リヴェリアとガレスはザルドを睨む。
「何故、お前が
「二度も説明させるな、面倒だ。」
けれど、それでも説明してくれるらしい。
「全ては『失望』。お前らへの呆れ。怠慢の限りを尽くすお前達への怒り。全てだ。」
ザルドの言葉に、リヴェリアとガレスだけでなく、この会話を聞いている全員が顔をしかめる。
「来い、オラリオ。喰らわれたくないのなら。」
そして、剣を構える。
「終わるなら、そこまでだ。」
そして、斬撃をお見舞いする。レベル故の足を目いっぱい使い、二人の間合いを抜け、切りつける。
「呆気ないな。」
リヴェリアとガレスという立ち向かうもの達はやられ、再びの絶望が襲う。
「!?」
「っ……!【
「───第一級冒険者が三人落ちた。都市最強が!こうもあっけなく!!」
ヴァレッタは汚く、笑った。
「くははははははっ!これで総力戦の前提は覆ったぞぉ、フィ〜ン!もうてめえ等はおしまいだ!」
「さぁ、
──ああ、『
┄┄┄┄┄┄
「この程度か……期待しすぎたな。」
最強は失望に失望を重ねる。
「立ち上がれないのなら、それまでだ。──終われ」
そう言って大剣を振りかざす。けれど──
「ちィッ───!!」
──アレンに邪魔され、剣を弾かれ、オッタルを回収していく。
「……逃げたか、まあ、いい。」
どうやら、リヴェリアとガレスの方も回収されているらしい。
「また屈辱の泥でも噛み締めてろ、糞ガキ」
そう吐き捨てる。
「構いはしない。どうせ逃げられない。あの神の『
それは運命である。
┄┄┄┄┄┄
「報告!都市南西方面の味方がっ、冒険者が全滅しました!!」
「───!全滅!?全ての冒険者が!?」
「は、はい!撤退した者もいるようですが……今、南西区画で立っている冒険者はいません!」
怒涛の展開に、
「ロ、ロキ!団長!り、リヴェリアさんとガレスさんが……敗北したと、報せが……」
「なんやと!?二人は無事なんか!?」
リヴェリアとガレスの敗北の知らせにロキは慌てふためく。
「【
「そんな……リヴェリアさんとガレスさんが、負けた……?」
リヴェリアとガレスは第一級冒険者、それは俗に言う大将のようなものであり、将を失えば兵は戸惑う。戦場は混乱し、悪化する。
「敵の情報は!!」
「顔に傷を負った大剣を持つ戦士です!」
「っ!(ザルド!【ゼウス・ファミリア】……!ザルド一人に何人やられた!?八年前から能力の変動がなかったとしても
ザルドは南区画、南西区画で多大な被害をもたらし、冒険者達を沢山やられた。
「戦況を掌握された……!これが『切り札』か、
「【
「だ、団長!せめて援軍を!リヴェリアさん達のもとへ……!」
「駄目だ!僕達は
わかっていることを繋げても、敵の狙いは確実にオラリオの迷宮、バベルである。
「防衛戦より以南は放棄!残存勢力は都市中央に集結させるよう号令を出せ!北の
南区画を手放すという判断は正しいとは言えないけれど、合理的だ。
「(最悪に違いない状況でなお──親指は疼き続けている。これですらまだ『前座』に過ぎない?)」
フィンは疑問というか、危機を感じていた。
……何が来る?
……何がある?
「(一体、
┄┄┄┄┄┄┄┄┄┄
「───誰だ。」
ヘルメスには分からなかった。
「この『
「
それだけがずっと、
「時機、塩梅、潮、あらゆるものが人智の範疇で収まらない。必ず裏で、全てを画策した神がいる。」
「ええ。そして
そう、それはアストレアも分からなかった。
「おぞましい邪悪の胎動……まだ何かが待っている!」
□□□□□□□□□
「……………………………………ぁ…ぁ。」
もう疲れた。もう戦いたくない。
なんかい、叫んだだろう。
なんかい、泣いただろう。
なんかい、絶望したんだ。
なんかい、なんかい、なんかい。
なんかいも、なんかいも、なんかいも。
目の前で人が簡単に死んでいく。
「…………おかあさん……」
沢山の人が、しんでいく。
沢山の物が、消えていく。
沢山の記憶が無へとなる。
こわい、こわい、こわい、こわい。
もう、何もしたくない。
「ずっと、好きだった物が、大切だった都市が壊れる……」
こわい、なにより悲しい。
つらい、どうして?何で?
僕が一体───
「何をしたって言うんだ。」
答えてよ、なんでなの?
この時
何回も剣を振って、切った悪は数知れず。
流した血は数え切れず。
市民は何人殺された?
何人、天に帰った?
なんで、壊そうとするの?
なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?
泣き叫ぶことすら出来ず、
守ることすら出来ず、
姉の言うことを破り、義母の言いつけを無視した僕への天罰?
そうに違いない。
そうじゃなきゃおかしい。
そうじゃないとおかしい。
心が壊れていく。
パキリ、パキリと、壊れていく。
はぐれた姉たちと会うことなどできず、
あるのは虚無だけ。
「こんな僕…………誰か殺して……」
僕の中に渦巻く感情が、そうつぶやく。
「僕が……こうじゃなかったら、ちがった……?」
お義母さんは僕の赤い目が嫌いだから死んだんだ。だから、何も言わずに死んだんだ。
「うぐっ……ぐぁあああ!!」
こんな目なんて、目なんて要らない。
目を短剣で刺す。なんかいも、なんかいも。
「ぐぁあああ!!……っ……。」
叔父さんは僕が嫌いだからあっちに着いたんだ。おじさんがあんなこと、するはずがない。
「ッ……ばいばい……?」
そんなことを呟いて、要らない命を取る。
───筈だった。
「っ!!?!?」
『生きろ。私は多分、お前がいる未来には居ない。だから、私の分まで生きろ。』
突然、頭に流れ込む義母との約束。
要らないのに、けど、お義母さんとの約束、これだけは守らなくちゃいけない?
こんなに、辛いのに?ずっと?
とっても、悲しいよ?僕、ずっと、辛いよ?
なんで、僕は生きなきゃ行けないの?
「お義母さん、
そんな言葉が、自然とあふれてでた。
「だれか、僕を殺して…………」
そして、少年に死ねない呪いがかけられた。
他ならない、義母の言葉によって。