デュエル・マスターズOverRevolution(オーバーレボリューション) 作:シグレサメ
「《ブルーム・プルーフ》を召喚!」
「《アシスター・サイネリア》を召喚!」
お互いにマナとクリーチャーを用意して、それぞれの戦法の準備を進めていく。
「緑ー!そのデッキ前と違うよね、オービーメイカーじゃないの?」
「オービーメイカーも入ってるよ、でもこれはね…ボクの思い出のデッキなんだ」
緑はクリーチャー世界の出身だ。その思い出なら、1枚1枚がかけがえがないのだろう。
「覚悟してねゆうや!よろしくね!」
「うん、お互いに全力で!俺のターン!ドロー、マナチャージ!《邪龍 ジャブラッド》を召喚!さらにブルーム=プルーフでシールドに攻撃!ジャブラッドの出た時と味方の攻撃時効果で、合計4枚墓地を増やす!」
緑 シールド4
「くぅ…。シールドトリガーなし!」
「オッケー!ターンエンド!」
「ボクのターン!《雲の超人(クラウド・ジャイアント)》をバトルゾーンに!山札の上から3枚を見て、その中のジャイアントを全てマナゾーンに、3枚ヒットだよ!」
御白たちの方からどよめきが聞こえる。
「えっと2→4→8…?とんでもないマナカーブですね…」
「光屋さん、僭越ですがマナカーブとは」
「軽減やマナ加速を使って、実質的に使えるマナを確認する言葉です。2マナでマナ加速をしたら2→4になります」
「なるほど、大きな数字になる程優秀なのですね」
「そうですね…緑くん、こんなデッキを持っていたなんて…」
「俺のターン!《アビスベル=ジャシン帝》を召喚!ブルーム=プルーフで更に攻撃!ジャブラッドで墓地を追加!」
緑 シールド3
「シールドトリガー!《ナチュラ・スコーピオン》!登場時にクリーチャー1体をマナゾーンに!ナチュラ・スコーピオンをマナゾーンに!処理終了だよ!」
「自分のクリーチャーをマナゾーンに?どういうこと?」
「見れば分かるよ、ボクのターン!サイネリアでコストを1減らして《チアスカーレット アカネ》を召喚!」
赤を基調としたチアリーダーの服を着た大きな妖精が、バトルゾーンに入場する。一体どんなカードなんだろう…。
「やっぱり、だよね…。ターンに1回、アカネはマナゾーンからクリーチャーを召喚できるんだ、クリーチャー/タマシード、《環嵐!ホールインワン・ヘラクレス》をバトルゾーンに、その後1マナ加速!更に、ホールインワンヘラクレスは出た時どちらかの墓地をシャッフルして山札に戻す!夕哉の墓地は0になるよ!」
「墓地対策カード…!こんなものが入ってるんだ…!」
「えへへ、マッハファイターのチアスカーレットアカネでブルームに攻撃!その時、味方のジャイアント1体、サイネリアをマナゾーンにおいて、ジャイアントメクレイド8を行う!来て!2体目のチアスカーレットアカネ!」
アカネの分身のようなものが生まれ、更なる攻撃体制へと入る。
(アカネをジャシンでブロックして相討ちにしてもいいけど、2体目が出たとなると話が別だ…。手札が切れて、2枚目にぶつかられてジャシンが場を離れる…。ジャブラッドの力も今は無理だし…。緑のアカネ2体と俺のジャシン…。こっちの方がマナが少ない分立て直しにも時間がかかる…!)
「ブロックしない!アカネとブルームでバトル!」
「じゃあブルームを破壊だよ!じゃあターンエンド!」
「俺のターン!マナをチャージして、ブルームをアビスラッシュ!登場時に山札一枚を墓地に!これで…何か繋がるアビスを墓地に!」
「墓地に落ちなきゃ、ボクの有利になる…!」
「さぁ、来い!」
落ちたカードは、《絶望と反魂と滅殺の決断(パーフェクト・ダークネス)》。アビスでない、呪文だ。
おおっ!とどよめきが起きる。いつの間にか彼らのデュエマは沢山の人に見られていたようだ。
「頑張れにいちゃん達!どっちも応援してるぞ!」
「ゴルフしに来たら面白そうなの始まってるじゃない!」
「知らないカード、最近のカードがいっぱい!お兄ちゃんたちお金持ちだね!」
色々な言葉に、夕哉たちは苦笑いする。でも、悪い気持ちはしていない。
人混みに紛れて、御白が責任者と話しているのが夕哉には聞こえた。
「どうですか、これがデュエマの持つ力ですよ!皆を熱中させる最高のゲームなんです!」
「でもここゴルフ場だから、マシン置くのやめといた方いいかもね」
「え、そんな…」
「冗談ですよ、付き添いで来る人たちへの需要もありそうですし、もうしばらく置いておきます…」
「本当ですか!?ありがとうございます!!」
「手札から《ベル=ゲルエール》をバトルゾーンに!墓地を2枚増やして、そのまま攻撃フェイズ!一発程度の除去耐性は復活している!このターンのうちに勝ち切るよ!ブルームでシールドに攻撃!」
緑 シールド2
「トリガーなし…!さぁ来て夕哉!」
「うん!行くよ緑!ジャブラッドでシールドをWブレイク!」
緑 シールド0
「Gストライク!《とこしえの超人(プライマル・ジャイアント)》!ジャシン帝の動きを止めるよ!」
「…!ブルームを戻してターンエンド…!」
「…ボクのターン行くよ!《とこしえの超人》、8マナで《配球の超人(ワーナー・ジャイアント)》をバトルゾーンに!ジャシン帝をマナゾーンに!」
「ジャブラッドの効果で耐えさせる!」
「行くよ!ホールインワンヘラクレスで攻撃!ジャシンをマナに送り、2マナ加速!」
「手札も墓地もない。マナに送られる」
「Tブレイク!」
夕哉 シールド2
「トリガーなし…。ねぇ緑!俺、緑と本気でぶつかれてる気がする!前にさ、対戦相手を見て、デュエマをすることを教えてもらったんだ。向き合って、礼儀を持って」
「うん、ボクもだよ、ようやくボクは本気で戦えてる気がする」
「俺さ、最近焦ってた!皆の心配をよそに突っ走って。ごめん!急には変われないんだから、今目の前のことを大切にする。自分の大切なことも、人の大切なことも、全部」
『俺様の大事なもの…?全部だな!ここの豊かな自然に、そこに住むクリーチャー達、アカネ達も大事だし、勿論緑、お前のこともすげぇ大事だ』
「…欲張りだね、夕哉は」
(ゴルファンタジスタみたい。カッコいいよ、夕哉)
「…そうかも。よし、続きをやろう!全力でデュエマを楽しむんだ!」
「うん!アカネでシールドに攻撃する時、ホールインワンヘラクレスをマナに戻して、ジャイアントメクレイド8!とこしえの超人2体目をバトルゾーンに!」
夕哉 シールド0
「シールドトリガー!《邪侵入》!墓地を4枚増やして、墓地から《ハンマ=ダンマ》をバトルゾーンに!」
「とこしえの効果発動!手札以外からカードがバトルゾーンに出る時、代わりにマナゾーンに送る!ハンマ=ダンマは登場時効果も使わず退場するんだ!」
「手詰まりか…!ありがとう、緑!」
「うん、こちらこそだよゆうや!チアスカーレットアカネで、ダイレクトアタック!」
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デュエマ部一行はその後ゴルフで遊び尽くし、全員クタクタで車の中に戻った。
「楽しかったですー!私も最後はようやく打てるようになってきました!」
「最後凄い良かったよ御白ちゃん!」
「ですよね!カーン!って!」
「お前らなんでそんな元気なんだ…?」
「たしかに、夕哉と緑シートベルトしたらもう寝ちゃった」
「緑は考え込んでたし、夕哉もリフレッシュして疲れがどっと来たんだろうな」
「皆さんシートベルトは締めましたか、出発しますよ」
「「「は(ー)い(!!)」」」
車に揺られながら彼らは帰路に着く。彼らの残していた言いたいこと、やりたかったことを発散して、全員晴れやかな気持ちになっていた。
「皆さん、本日はありがとうございました」
「どうしたんすか須谷さん?ゴルフを教えてもらったことなら後で緑に…」
「いえ、それもありますが…。あなた達は、好きなことも、性格も何もかもバラバラなのに、仲が良いんですねと思って」
「バラバラじゃないですよ!皆デュエマが大好きです!」
「そういうことじゃないと思うよ御白ちゃん…。それもありますけど、やっぱり相手を理解することなんじゃないかなって。お互いに」
「お互いに、理解するですか?」
「火奈、『する』じゃなくて『しようとする』じゃねぇかな。結局全部を分かることなんて無理があるしな」
「うーん…そっちの方が合ってるかもね」
「お互いに…理解しようとする、ですか…」
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「皆さん、もう少しで皇龍市に着きますよ」
「スゥ…スゥ…」
2列目の女子2人はそれぞれ窓にもたれかかって、3列目の男子3人はお互いを枕にして全員気持ちよさそうに眠っていた。
「皆さんお疲れですね。着くまで寝かしておきましょうか」
「理解…できたら…また、仲良くできるのでしょうか…」
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Side:夕哉
俺の努力は無駄じゃなかったと公輝さんが言ってくれた。
俺の行動の結果として、自然文明の地図作りは飛躍的に進み、ドローンを飛ばして探していた公輝さんが、扉らしい場所を発見したらしい。
今度は神谷さん達を待ち伏せする形になる。飛水も回田さんから情報を聞いたみたいで、3日後が決戦の日になることが分かった。分かったってことはあちらも対策しているということだけど。
戦いの日まで、あと3日、やることをやるだけ。
緑と!夕哉の!今日のカード紹介!
「今日のカードは…」
「「チアスカーレット アカネ!」」
「パワー7000のマッハファイターで、攻撃する時にジャイアントをマナに置けば、ジャイアントメクレイド8を行うことができるんだー」
「さらにターンに1度、マナゾーンからジャイアントを召喚して、その後1マナ増やす効果も。とにかく場を広げて、仲間を増やすことに長けたジャイアントなんだね」
「アカネさんがいるかどうかで一気に形勢が変わる、ボクの切り札のうちの一つだよ」
「というわけで次回、『あの門をぶち開けろ!・前』」
「「お楽しみに!」」
「あ、ちょっと待って!」
「どうしたの緑?これで終わりじゃないの?」
「番外編、『あの日、あのコースで』があるんだ。ボクとゴルファンタジスタの出会いのお話。見てくれると嬉しいな」
「そっか、緑とゴルファンタジスタの…俺にも教えてくれないかな?」
「いいよー、じゃあ今度こそ!次回も!」
「「お楽しみに!!」」