デュエル・マスターズOverRevolution(オーバーレボリューション)   作:シグレサメ

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クリーチャーであるジャシンと出会った少年、黒井夕哉(くろい ゆうや)は皇龍市に開いたクリーチャー世界への扉を調査するために、同じくクリーチャーと契約している光屋御白(ひかるや みしろ)、赤坂火奈(あかさか ひな)と共に、クリーチャー世界の探索に向かう。怪しまれたクリーチャーとのデュエルに無事勝利した夕哉、しかし御白と火奈も真のデュエルに巻き込まれたという連絡が入ってきて…


神様に選ばれた子供

夕哉がベアフガンとデュエマを始める少し前…

 

Side:火奈

 

「誰だ!?我の崇高な目的を邪魔するのは!?」

岩壁の中から現れた小柄な女の子は、こちらを向いてこのように言ってきた。なんていうか…何?

 

「あの、あなたは誰なんですか?ここが何処か分からないなら、すぐに私達が元の世界に連れ戻します」

「そんなものは要らぬ!この世界はクリーチャーの世界、我は今必要なもののためにこの場所にいるのだから!」

なんていうか…すごい人だなぁ。ていうか、生きてるクリーチャーの存在知ってる!?

 

「クリーチャーの世界からスノーフェアリーの街の植物が必要なのだ!しかし根が深く、引っ張り出す為にこのようなことをしていた」

『お前、人間界にそれ持ち帰るつもりか?』

飛水が訪ねる。

「喋るドローン…?当たり前だ。それが信者の願いだからな」

『信者?ばっかやろう!別の地域から植物を持ち込んで、それで環境が壊れることなんていくらでもあるんだ、お前の独断で持ち帰ろうとすんじゃねぇ!』

「ドローンの癖に我に楯突くか…ならば来い、ヘヴィ!」

 

ヘヴィと呼ばれた片翼…いや、翼そのもののドラゴンのクリーチャーが現れて、飛水のドローンに向かってくる。

「カイザー!」「任せろ、火奈!」

カイザーが受け止める、とにかく今は皆の安全を…!

 

「御白ちゃん、飛水くん!エスメルちゃん達を避難させて!」

『了解!』「分かりましたけど、火奈ちゃんは?」

「あたしは…あの子と戦う!」

「火奈ちゃん!?どんな相手かも分からないのに、危険ですよ!」

「分かってるけど、あの子放っておける訳ないよ!色んな意味で!」

 

あたしは彼女の方に向き直り、声を張り上げる。

「デュエマで勝負だよ!その…名前知らないけど!」

「デュエマで勝負か…我に勝てるとでも?」

「あなたの腕前は知らないけど、これ以上戦ったら妖精の里にもっと被害が出ちゃう。だったらお互いにデュエマをした方が得でしょ?」

「なるほど…我の名前は神谷 祈雨(かみや きう)!余の遍く人々に救いをもたらすものだ!」

あ、名前教えてくれるんだ…

 

「「デュエマ、スタート!」」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「あたしのターン!《アシスター・コッピ》を召喚!」

頭より大きい大砲を乗せたファイアーバードが現れ、あたしの前に整列する。やっぱりここはクリーチャー界、元の世界よりクリーチャーの力が強いから、みんな自由意志を持ってるんだ…

 

「なるほど…我のターン!呪文、《勇愛の天秤》!カードを1枚捨てて、2枚ドローする!ターンエンド!」

 

(墓地を増やしてきた…夕哉と似たようなタイプの戦法なのかな…?)

「あたしのターン!コッピの効果でアーマードは1マナ小さく使える!呪文、《暴龍爵は不滅なり》!アーマードメクレイド5!山札の上から3枚を見て、アーマードの5コスト以下のカードを使うよ!《ボルシャック・フォース・ドラゴン》!ターンエンド!」

 

あたしは神谷さんに問い詰める。

「ねぇ、あなたのいう信者って何?なんていうか、あなたの話していることはなんか嫌な予感がするというか、やめた方がいいんじゃないかって思うの!あたしの勝手な考えだけど!」

「我の考えは絶対!そうなるのは自明なのだ、誰にも変えられはしない!」

「ちょっとくらい話聞いてくれたっていいじゃん!」

 

「我のターン!タマシード、デュザメの黒像を設置!効果で山札上4枚を墓地に送り、墓地から《暗黒破壊神デス・フェニックス》、《阿修羅ムカデ <デスシラズ.Star>》を手札に!ターンエンド!」

 

「あたしのターン!《轟炎の竜皇 ボルシャック・カイザー》を召喚!ターンエンド!」

(ほんっとうに話通じない…だったら今はデュエマで勝つだけ!手札の噛み合いが悪いけど、次のターン2体並べて無限攻撃を成立させる!あったのデッキは火と闇みたいだから、カイザーが破壊されても手札の2枚目を出せばいいし…!)

「火奈…?」

カイザーが突然こちらを不思議そうに見つめてくる。

「どうしたの、カイザー?」

「…いや、気のせいだ」

 

「我のターン!4マナで、《暗黒破壊神デス・フェニックス》で墓地から2体の進化元を手にする、墓地進化Vとして召喚!さらにゴッドがいるため、手札から《神の裏技 ゴッド・ウォール》を0コストで唱える!神(ゴッド)は次のターン、いかなることがあろうとも場を離れることはない」

神谷さんの厨二病が加速していく。

「デス・フェニックスでシールドに攻撃!その時デスフェニックスの効果を発動!進化元を取り除き、墓地から極限龍神ヘヴィとG(ゴッド)リンク、合体させる!パワーも合算され、14000のTブレイカーに!」

「合体!?4マナから!?」「火奈、危ない!」

 

火奈 シールド2

「うわぁぁぁああ!」

床に飛ばされるけどここは妖精の里。ふんわりとした植物達がクッションになって怪我はなかった。カイザーが庇ってくれたのもあるけど…

「え…なんであんな破壊力…傷つけるつもりは…え、その…」

神谷さんの様子が明らかにおかしい。

「どうしたの神谷さん!まさか何か…」

「…!我の契約したクリーチャーは強すぎてお前を傷つけてしまったようだな!すまない、次はそうしない。デュエルを続行しようではないか」

どう見ても神谷さんは取り乱してた。どっちが素かは分かんないけど…

 

「あたしのターン!《ボルシャック・テイル・ドラゴン》、《アシスター・コッピ》をバトルゾーンに!シビルカウント3と5を達成!カイザー!無限攻撃行くよ!」

「おう!ボルシャック・ランサー!!」

カイザーの投げた槍は突如あらぬ方向に曲がり、デスフェニックスが受け止める。

 

「え、なんで!?カイザーの攻撃が止められた?」

「止めたのではない、もっと恐ろしいものだ…デスフェニックスの眷属、ヘヴィは攻撃が可能なクリーチャーを全て自分に攻撃させるという効果を持つ」

「パワー14000の壁…でもカイザーはバトル中パワー55000だよ!」

ランサーを受け止めたデスフェニックスを覆っていた黒煙が晴れる。しかしそこにいたのは、無傷のデスフェニックス。

「言っただろう、ゴッドウォールの効果でこいつは場を離れない。さらにこの誘導効果は…全てのお前のクリーチャーを対象とする、しかもこの効果は攻撃しない限り切れない」

コッピとフォースドラゴンがデスフェニックスに引き寄せられちゃう。2人は簡単に破壊されちゃった…。

「シビルカウント5が切れた!カイザーで攻撃!シビルカウント3はまだ生きてるから、バトルには勝って生き残る!…ターンエンド!」

(カイザーさんが生き残った…だけだ。全く状況は良くなってない…!それどころか、さっきの攻撃時能力をもう1回使われたり、ゴッドウォールの二発目を打たれたら…)

「…火奈、…火奈!大丈夫か!?」

「…うん、大丈夫…!」

 

「我のターン!」

「デュザメの黒像の上に《モロハ夜叉〈オルゼキ.鬼〉》をスター進化!更に友愛の天秤で1枚捨てて2枚ドローする!…2枚目のゴッドウォールだ」

「そんな…」

「ヘヴィ・デスフェニックスで攻撃!先ほどと同じ攻撃時効果で《極限龍神メタル》を蘇生!効果でマナゾーンのカードを1枚破壊!パワー合計が21000!残りのシールドを攻撃!」

 

火奈 シールド0

間違いなく攻撃は弱まっている、神谷さんが動きを弱めているのかな…

「シールドチェック…シールドトリガーも、Gストライクも…なしだよ」

カイザーがこちらを見てくる。

(火奈、GストライクのコッコルピアGSを使わず…不味い、心が折られているのか…)

 

「モロハ夜叉でダイレクトアタック、これで終わりだ」

あたしは…目を閉じて…ごめん、カイザー、お母さん、お父さん…

 

真のデュエルのフィールドが突然として…ズーン、ズーンと揺れ始める。

「ジャブ…ラァァアアア!!!」

大きな叫び声が聞こえて、彼の声が聞こえてくる。

「大丈夫!?…火奈!!」

「夕哉…!」

 

ジャブラッドに乗って現れた夕哉が神谷さんの前に立ちはだかる。

「とにかく御白が救援要請をしてくれたんだ!無理矢理デュエルフィールドの扉を開けるのも手伝ってくれた!よく分かってないけど君が…敵ってことで良いんだよね?」

「チィ…新手か…」

「こいつ、クリーチャーの使い方については素人だな、かなり展開されたフィールドが荒かった。余なら一撃だったろうな」

「そう思うなら手伝ってもらえませんか!?俺と御白で結構大変だったんだけど!?」

「夕哉くん!火奈ちゃん!」

御白と飛水と緑(2人分のドローン)が中に入って助けに来てくれる。

 

「くぅ…流石の我でもこの状況ではいささか不味いか…撤退しなければ!」

デスフェニックスに乗って、彼女の姿はぐんぐん遠のいていく。

「待って!神谷さん!」

 

あたしの声は、全くもって通じなかったし、届かなかった。

 




火奈と!飛水の!今日のカード紹介!
「今日のカードは…」
「「《暗黒破壊神デス・フェニックス》!」」
「4マナで墓地から進化元を2枚要求するパワー9000のパワードブレイカーだね」
「あぁ、攻撃時能力で眷属のヘヴィとメタルを呼び出せば、更に硬い布陣を敷くことができる」
「《神の裏技 ゴッド・ウォール》と合わせれば、攻撃できるクリーチャーをほとんど全滅させることもできちゃうね」
「火奈、大丈夫か?」
「うん、大丈夫だよ…」
「…というわけで次回、『あたしを探して、あなたを探して』」
「「お楽しみに」」
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