デュエル・マスターズOverRevolution(オーバーレボリューション)   作:シグレサメ

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火奈達は打倒COMPLEXのため、火文明に太陽の力を授かりにいくが、そこはCOMPLEXによって悪意を増幅させられたことで文明は自滅、不毛の大地と化していた。それをどうにかするためにヴォルジャアクに戦いを申し込むが、ヴォルジャアクには隠した必殺技があり…


竜は神になれるのか・後

 

その頃飛水は、ボルシャック・モルナルクにデュエマで勝負を挑まれていた。

 

モルナルク 後攻4ターン目マナチャージ後

飛水 シールド5 マナ4

《イシカワ・ハンドシーカー》

モルナルク シールド5 マナ4

《アシスター・コッピ》×2、《ザーク・砲(カノン)・ピッチ》

 

「アシスター・コッピ2体、ザーク・砲・ピッチ。火のエレメント3つがあるので3軽減、コッピか2体いるので2軽減!4コストで《ボルシャック・ノブリス・ドラゴン》をバトルゾーンに、アーマード・W・メクレイド8を行い、《ボルシャック・モルナルク》、《ボルシャック・アークゼオス》をバトルゾーンに。どうだ、ニンゲンよ!」

「やべぇ…。流石偉いドラゴンの名前がついている奴らは違うな…!」

 

「だがまだだ!アークゼオスのアーマードメクレイド5で《クック・撃・ブルッチ》をバトルゾーンに!これでドラゴン全てにスピードアタッカーが与えられる!さらにファイアーバードが出たためアークゼオスの効果でイシカワ・ハンドシーカーとバトル!破壊!」

「ぐうっ!メガラストバースト!《♪聴くだけで 才能バレる このチューン》!2枚ドローして1枚捨てる!」

「ボルシャック・モルナルクでシールドをTブレイク!」

 

飛水 シールド2

「シールドトリガー!《氷柱と炎弧の決断(パーフェクト・コールドフレイム》!1枚捨てて2枚引く、相手1体を攻撃も防御も不能にする、コスト2以下のエレメントを手札から出すの3つから選ぶ!2つ目の選択肢を2回選び、アークゼオスとモルナルクの動きを止める!」

「まだだ!アシスター・コッピで攻撃!」

 

飛水 シールド1

「Gストライク!《芸魔隠狐 カラクリバーシ》!アシスターコッピの動きを止める!」

「成程、中々やるな。だが、こちらの盤面は圧倒的だ。どう返すつもりだ?」

「あぁ、全部無視してお前にとどめを刺すだけだ!」

 

「俺のターン!《Napo獅子-Vi無粋 》を5マナで召喚!2枚捨てて3枚ドローする!行くぞ、革命チェンジ!《芸魔王将 カクメイジン》!」

「さぁいきましょう飛水!私達の力の出番です!」

「さぁ行こう飛水!我の力を存分に使え!」

「メイさん、ジンさん!よろしく頼む!」

 

「これが水文明の契約者の力か!面白い!」

「いいや、これはカクメイジンと、力を貸してくれることを選んでくれた水文明のクリーチャー達と、あと少しの俺の力だ。少しは、自信持てるようになったのかもな」

「カクメイジンの攻撃がシールドに着弾する時、2枚呪文を唱える!まずは墓地から氷柱と炎弧の決断、1枚捨てて2枚ドロー、コスト2以下のエレメント出す効果を選んで、《アシスター・Mogi林檎》をバトルゾーンに!さらに墓地から呪文、《瞬閃と疾駆と双撃の決断》!カクメイジンを攻撃終了後アンタップさせる効果と、《灼熱の演奏(フレイミング・プレイング)テスタ・ロッサ》をバトルゾーンに!テスタの効果で、1枚捨てて2枚ドロー!」

 

モルナルク シールド3

「シールドトリガーなしだ!」

「もう一度カクメイジンで攻撃する時、カクメイジンに革命チェンジ!1枚目、《♪なぜ離れ どこへ行くのか 君は今》!2枚ドロー!墓地から2枚目の瞬閃と疾駆と双撃の決断!カクメイジンは別のカクメイジンにチェンジして、別のクリーチャーの最初の攻撃になっているから、もう一度アンタップする!《単騎連射 マグナム》をバトルゾーンに!」

 

モルナルク シールド1

「クリーチャートリガーを封殺か…」

「見る限り呪文なさそうだったし、これで十分だと思ったんで!」

「デッキへの理解力も高いな。俺の稽古も要らなかったか?」

「いいえ、助かってますよ!このデッキ、いくら練習しても足りないんで!カクメイジンで最後のシールドに攻撃!」

 

カクメイジンが苦笑いしながらシールドへと突っ込む。

「シールドに着弾した時手札から氷柱と炎弧の決断!《歌舞乙女ヒメカット》!アシスター・Mogi林檎》をバトルゾーンに!」

「…楽しそうにデュエマをするな、ニンゲン」

「え?あ…!」

(正直ライブ終わってから余裕が出てきたと言われたらそこまでだが…。俺は今デュエマを、全身全霊で楽しんでる!夕哉と初めてデュエマした時からあるあの感覚が、今俺の中で走ってくれてる!この時間が続いてて欲しいって気持ちが!もっと俺を強くしてくれる気がする!)

 

モルナルク シールド0

「シールドトリガーなしだ、いや。封じられたというべきか」

「アシスター・Mogi林檎で!ダイレクトアタック!対戦、ありがとうございました!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

Side:火奈

 

あたしが運動会のかけっこで1位になった時、お父さんもお母さんもすごく褒めてくれた。それがなんとなく、ずっとあたしの中に残ってて、気づけば陸上の0.1を競う世界に飛び込んでいた。

 

百華(ももか)とかの友達に会えたことも嬉しいし、部活を通じて友達もできた。そこに後悔はしていないし、正直自分に陸上は向いてると思ってた。

 

デュエマを何となく始めた時、あたしは今思うと深く考えてなかった。ボルシャックっていう凄そうな肩書きに憧れて、契約して、デュエマっていう楽しいものが増えたっていうくらいに考えてた。また、家族に褒めてもらえるくらいに思ってた。

 

実在するクリーチャーのことは言っちゃいけない。当たり前のことだけど、なんで真沢の事件やPrayersのことを言えないのかなって思った。それでも自分の妹のために、誰に言われるまでもなく進み続ける夕哉に、自分には無いものを感じた。自分で自分を奮い立たせるというか?

 

本当に凄い人っていうのは、多分こういう時何も道標が無くても進むんだと思う。御白ちゃんも、緑も、そして、飛水も。皆、自分の大好きなものを守るために、全力で戦える人。あたしは、どうなの…?

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ヴォルジャアク、後攻4ターン目開始時

火奈 シールド5 マナ5

《覇炎龍 ボルシャック・ライダー》、《アシステスト・インコッピ》×2、《クック・撃(スクラン)・ブルッチ》、《飛ぶ革命 ヴァル・ボルシャック》×2、《ボルシャック・アークゼオス》

ヴォルジャアク シールド0 マナ4

《ボルシャック・ヴォルジャアク》

 

「終極宣言(ファイナル・エンド)!!!ゲーム中に1度しか使えない制約はあるが、私のシールドを全てブレイクして、次の私のターン開始時まで、私はゲームに敗北しなくなる!さらにブレイクしたシールドは問題なくシールドトリガーを使える。全て、シールドトリガーだ」

「来るぞ火奈、ヴォルジャアクの必殺技、暴発ブレイクだ!」

「……!」

「シールドトリガー、《ドラゴンズ・サイン》、2体目のヴォルジャアクをバトルゾーンに!SST(スーパーシールドトリガー)!《爆殺!覇悪怒楽苦(ハードラック)》!割られた最後のシールドのため追加効果込みで起動!アシステストインコッピ2体を破壊し、山札上5枚から1枚火のクリーチャーを呼び出す!さらにシールドトリガー!《ボルシャック・バリスタ・ドラゴン》!コスト4以下のスクランブルッチを破壊する!来い!《ボルシャック・ジャガルザー》!このクリーチャー達は全て、スピードアタッカーとなっている!」

「自身の効果でシールドを増やさないのか?ヴォルジャアクよ」

「カイザーよ、お前の効果はシールドブレイクに反応するのだろう?負けないというのに余計なリスクを増やしてどうする」

「抜け目ないな。ヴォルジャアクよ」

火奈は、必死に何かを手繰り寄せようとライダーのカードに手を置く。

「あたし、は…!」

 

「4マナで《「ボルシュゴス・スラッシャー!!」》を2回詠唱!ボルシャック・ヴォルジャアク、《ボルシャック・コーヤ・ドラゴン》を手札に加える!バリスタドラゴンでシールドを攻撃!」

 

火奈 シールド4

「シールドトリガー、なし…!」

「ボルシャック・ジャガルザーでシールドを攻撃!」

 

火奈 シールド2

「シールドトリガーなし…!やばい、負ける…!」

「お前はこの世界に来るべきではなかった。それだけのことだ。諦めてこの件から手を引け。ボルシャックカイザーはお前がなくても戦える」

「あたしは、あたしは…!」

「ボルシャック・ヴォルジャアクでシールドを攻撃!」

 

火奈 シールド0

「まだ、まだぁ…!シールドトリガー+!《ピース・盾・ルピア》!+効果で相手クリーチャーを全てタップ!」

「それで?どうする?命が1ターン繋がっただけだ。お前は次のターンゲームを終わらせることはできない。もう1ターン耐え切るのか?」

「ハァ…ハァ…!そうだよ、絶対に!耐え切る!」

 

「私のターン!《ボルシャック・アークゼオスNEX》をアーマードがいるので4マナで召喚!この子はブロッカー!ヴァル・ボルシャックでボルシャック・バリスタドラゴンに攻撃!革命チェンジ、《革命の炎 フレア・ハシッチ》をバトルゾーンに!登場時効果でシールドを1枚回復して、パワー5500でバリスタのパワー5000に勝利!」

「シールドを増やしながらこちらの盤面を潰すか。悪くない選択だな」

「続いてもう一体のヴァルボルシャックでプレイヤーを攻撃する時に革命チェンジでフレアハシッチに!シールドを回復して、アークゼオスのファイアーバードが出た時のバトル効果を起動!ヴォルジャアクとバトル!」

 

火奈 シールド2

「ヴォルジャアクは破壊された時にコスト7以下のボルシャックをバトルゾーンに出せる。先ほど手札に加えたボルシャック・ヴォルジャアクをバトルゾーンに、例によってシールド追加はなしだ」

「ハァ…ハァ…」

「シールドを2枚に回復して、場から離れたらシールドを追加するブロッカー、ボルシャック・アークゼオスNEXを1枚か。まぁ延命としては上出来だろうな」

「あたしは、負けない…!」

「フン、この期に及んで…」

「あたしは!ライダーと『両方が手を取って強くなる』ようにお願いしたの!だから、まだ…!」

 

火奈は大地を踏み締め大きく叫ぶ。

「あたしが!ライダーを神なんかにさせない!!」

「何を言っている?お前は神になるための力を手に入れにきたのではないのか?」

「分かってるよ、それが必要なことも、そのための代償があることも。でも、それでライダーがそのまま先代のボルシャックみたいになったら、きっと『ボルシャック・ライダー』っていうクリーチャーじゃなくて、ただの太陽の神様になっちゃう」

「火奈…!」

「あたしは、利己的だよ。でも人間だってクリーチャーだって、自分の意思があるんだから、それを無視して神様なんかになったら、きっとライダーは凄く苦しいよ!だから私は『友達として、相棒として、ライダーを守りたい。そして皆を守りたい。』利己的って言われるかもしれないけど。けどこれがあたしの本音。あたしの、絶対ブレない願い!」

「ほう?神にさせずに神の力を手にする、か」

 

ヴォルジャアクは少し考えた後、クスリと笑い始め、やがて大きな高笑いへと変わっていった。

「なるほど!ニンゲンにはこのようなものもいるのか!無謀すぎて笑えてくるほどだ!」

「ヴォルジャアクよ、俺も火奈の友として、一緒に戦いたい」

「当代のボルシャックは人間に魅せられたようだな…。面白いぞ、ここまで来るとな。ここから更に本気だ!全力で耐えてみろ!」

「……あたしも、本気だよ!」

 

「私のターン、まずはボルシャック・コーヤ・ドラゴンを4マナで召喚。こいつはシールドトリガーでスピードアタッカーだ。さらに《ボルシャック・ガラワルド》を8マナからお互いの場のクリーチャーの数だけ引いて1マナで召喚。ヴォルジャアクのクリーチャーが出た時の効果でシールドを2枚追加、ガラワルドの出た時効果でピース盾ルピアと強制バトル!」

「盾ルピアは破壊されるよ!」

 

ヴォルジャアク シールド2

「ガラワルドでシールドに攻撃、アークゼオスNEXとバトル!エスケープを使うか?」

「ううん、シールドが一度に最大で2枚しかブレイクできないならエスケープしてブロックしても今破壊されても受けられる打点は変わらない。破壊されてシールドを追加するよ」

「ハハハハ!お前の頭も冴えてきたな!こんなにも!こんなにも戦っていて滾ったのは久しぶりだ!」

 

火奈 シールド1

「シールドトリガー、無し…」

この時のカイザーが火奈を見ると、彼女の目は先ほどと違い闘志に満ち溢れていた。

(火奈、目が、顔が、生気に満ちているではないか…。初めて会った時、俺がライダーになった時、その時にお前が少しずつ見せていた輝きが…!朱野からの呪縛から、解き放たれたのだな…!)

「コーヤドラゴンでシールドを攻撃!」

 

火奈 シールド0

「シールドトリガー!《光鎧龍 ホーリーグレイス》!相手クリーチャー全てをタップ!このターンあたしのシールドが2枚以上ブレイクされているから、このクリーチャーは破壊されない!」

「タップトリガーの2種類目か…!増やし続けたシールドから引くとはな」

「陸上も、デュエマも!何度もやって、何度もトライして強くなるものでしょ!!」

「成る程な。だが、俺の防御を打ち抜けるのか?」

 

「勿論!あたしのターン!ドロー!」

「風はお前に吹いているぞ!火奈!」

「うん!ドローも上向いてる!呪文、《「どうだ、明るくなったろう?」》!ヴォルジャアクのマナの数6に対して、それよりも大きいコストのクリーチャーを全て山札の下に送る!ボルシャック・ヴォルジャアク2体を山札の下に!」

「何、俺のシールド追加を阻害したか…!」

「ライダーでシールドを攻撃!いくよ!ヴァル・ボルシャック!クック・撃・ブルッチ!ライダーをアンタップ!」

 

ヴォルジャアク シールド0

「ほぉ…トリガー、なしか…!」

「ボルシャック・ライダーで!ダイレクトアタック!!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ヴォルジャアクは膝をつき、それにライダーが手を差し伸べる。

「火文明を放ったのには変わらない。これまで守ってくれて、感謝するぞ、ヴォルジャアク」

「…お前に言われたからというわけではない。しかし、ようやくこの仕事も終わりか。まさかひ弱な人間が手に入れるとはな」

「ひ弱かもしれないが、俺は対等な仲間であると思う。俺たちはそうやってここまでやってきた」

「そうか、ならもう言うことはないな」

 

そう言ってヴォルジャアクはライダーと火奈に太陽の冠を渡す。

「なんか、あったかい。優しい光」

「そうだな、これが…うっ」

ライダーは少し苦しむような素振りを見せ、火奈が心配する。

「大丈夫!?ライダー!」

 

ライダーに代わりヴォルジャアクが答える。

「大丈夫だ、人間とクリーチャーがそれを受け継いだパターンは初めてだが、力を実際に行使するのがクリーチャーである以上、クリーチャーに負担が行くのは自明だ」

「でもあたし、ライダーの負担を…」

「お前の気持ちが、心が。俺を助けてくれている。おそらく一人で受け継いでいたら、ここで燃え尽きていただろうな」

「あぁ、今までの継承したクリーチャーの中で一番安定している。あのボルシャックカイザーがな」

「ボルシャックライダーは強いよ…」

 

火奈の不満に対して、ヴォルジャアクがこう答える。

「結局のところクリーチャーも人間も変わらない。そいつがどのような行動をして、どのように出会い、どのように生きていくかでそのありようは変わってくる」

「……それって…」

 

火奈はジャシンのことを思い出す。あのように口は悪いが、夕哉の影響を少しずつ受けているように見受けられたからだ。

「ズルをするような人間のクリーチャーはズルをするだろうし、真っ当に生きている人間のクリーチャーは多少邪悪であろうと良い影響を受けるだろう。お互いにお互いを守ろうとする意思は、お前がいなかったらライダーには芽生えなかっただろうな、ヒナ」

「……ありがとうございます!」

「改めてありがとう、ヴォルジャアク。少し落ち着いてきた。これなら、COMPLEXにも、朱野にも、届くかもしれないな」

「うん、止めよう。士穂先輩達を」

 




火奈と!飛水の!今日のカード紹介!
「今日のカードは…」
「「ボルシャック・ヴォルジャアク!」」
「コスト5以上から革命チェンジできる中型のドラゴンだな、各ターンクリーチャーが出るたびにシールドを追加する防御能力、破壊された時コスト7以下のボルシャックを呼び出す擬似耐性能力と強い能力が目白押しだ」
「ターン開始時一回だけ使える終極宣言は、自分のシールドを全てブレイクして次の自分のターンまでゲームに負けなくなる最強の能力!トリガーも使えるから展開もできるし手札も増える!あたしの頼もしい味方になるね!」
「というわけで次回、『富轟王、ここに蘇る』」
「「お楽しみに!」」
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