デュエル・マスターズOverRevolution(オーバーレボリューション) 作:シグレサメ
Side:緑
「今ボクの手札は7枚、マナは5枚。ゴルファンタジスタの終極宣言は手札とマナの倍数を倍にする!」
祈雨 シールド5 マナ5
《極限龍神ヘヴィ、無法神類 G・イズモ、悪魔右機 フリル》、《極限究極神アク、機械神類 ヨミ、悪魔右機 フリル》(タップ状態)
緑 シールド1 マナ10
《超重竜 ゴルファンタジスタ》、《五番龍 レイクポーチャー ParZero》
ボクはゴルファンタジスタに拾ってもらって、ボクの人生は始まった。
「《アシステスト・シネラリア》を3マナで召喚。場にジャイアントがあるので1ドローして、このあとボクの使うジャイアントは全て1コスト軽減される」
ジャイアントのクリーチャー達にいろいろ教えてもらって、ボクは大きくなっていった。あの火事で全部を失って、ボクは一度空っぽになった。
「《同期の妖精》を1マナで召喚。このあときうがクリーチャーを選ぶとき可能ならこのクリーチャーを選ばないといけないよ」
まざわさんとの思い出も、まざわさんにボクの故郷を燃やされた悲しみも、ずっと、両方ボクの中にあり続けてる。でもきっと、これがなかったら、今のボクはいなかったんじゃないかな。そう思うボクも、確かにいる。
「アシステスト・シネラリアの2体目を2マナで召喚。1枚ドローして、永続で2軽減するよ」
ひすいと出会った。ボクの行いの間違いを指摘してくれて、ボクに大事なことを思い出させてくれた。その後も、ずっとボクを気にかけ続けてくれていた。
「《チアスペース アカネ》を3マナで召喚、山札の上から2枚をみて、《ナイター・ファイアフライ》をマナゾーンに」
ゆうやに、ひなに、みしろに、すたにさんに、こうきさんに出会った。皆優しくて、ボクがクリーチャー世界の出身でもそんな壁なかったみたいに接してくれた。ボクがわからないことはすぐ教えてくれた。そんな皆と一緒にいて、ボクは相棒と向き合う準備ができた。
「《とこしえの超人(プライマル・ジャイアント)》を1マナで召喚、手札以外からのカードが場に出るのを禁止する」
ゴルファンタジスタにまた会えた。ボクのことを認めてくれたゴルファンタジスタは、ボクと契約して、一緒に戦ってくれた。横に並べたことも嬉しかったけど、またあの時間を過ごせたことが嬉しかった。
「《キャディ・ビートル》を1マナで召喚、マナより大きいコストのクリーチャーを呼び出すのを相手ターン中禁止する」
「どれだけバトルゾーンを広げるつもりだ…」
「きう達と会ったことも、学校に行ったことも、文化祭も、クリーチャー世界の探検も!全部全部ボクの宝物、ボクを助けて、前に進ませてくれたこと!だから今度はボクが助けたい!」
「お前は、わかっていないんだ、緑……。人間世界に来たばかりで、この世界はそんな綺麗なものじゃないと気づけてないんだ」
「ボクは、全部綺麗じゃないことは知ってる。でも、沢山綺麗なものを見てきた!それはきうも同じじゃない!?助けたい大事なものがあるから、こんなことをしてるんじゃないの!?」
「……千弥佳、颯星……!」
「だから手を伸ばすんだよ、皆が!超重竜 ゴルファンタジスタでシールドに攻撃する時、革命チェンジ!超重竜 ゴルファンタジスタ!」
ボクの1番の相棒が、きうの元に向かっていく。
「ナイター・ファイアフライをゴルファンタジスタの効果でマナゾーンからバトルゾーンに!ヨミを手札に戻して、Gイズモを攻撃も防御もできなくする!」
「ヨミはGイズモの効果で場を離れない!」
「それでも攻撃は継続してる!」
「ボクの宝物達を、かいださん達の気持ちを、届ける!ひすいが、ボクにしてくれたみたいに!!行けー!ゴルファンタジスタ!」
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祈雨 シールド2
「シールドトリガー、なしだ」
「チアスペースはマッハファイターだからヘヴィがついているGイズモを攻撃しないといけないけどね。攻撃してターンエンドだよ」
「……我のターン。長考、させてもらう」
「いいよ」
(ゴッドリンクの仔細に気づいているかは知らないが、攻撃禁止などを食らったゴッドは、そのリンクを外してもそれぞれに攻撃不能が残る上、別のクリーチャーに付け直してもその攻撃不能が移るというものだ。だからこのターン、とこしえやキャディでケアされているのも相まってヘヴィをタップして強制攻撃させる手段は存在しない。レイクポーチャーでブロックさせる極限龍神ヘヴィ対策を、今度はこんな風にしてくるとはな…。新しいゴッドを呼び出して、攻撃不能のかかっていないヨミで攻撃したところで破壊効果は同期に吸われ、レイクポーチャーとシールド1枚で耐え切られる。私からのシールド送りまで計算に入れられた…)
「きう?大丈夫?」
様子を見るように語りかける緑に、祈雨はこう返す。
「守木緑、見違えるほど強くなったな」
「うん、皆のお陰だよ」
「私は、全く強くなれなかったな。ターン…」
そう言って祈雨はマナチャージもせずにターンエンドを宣言しようとする。全て諦めて、今までやったことを徒労と片付けて…。
「そんなことない!!」
緑が今まで聞いたことないような大声で叫び、祈雨は困惑する。
「ボク、Prayersのやったことが無駄だなんて思わないよ!」
「でも、私は…!」
「他の2人から聞いたよ、いっぱい大変なことあって、お客さんが減ったり、大変なものを請けて苦労したりしたって!でもさ!それで全部ダメだって言っちゃったら、きうが、Prayersがかわいそうだよ!」
「………!」
「ボクは前に戦った時よりきうが強くなったって言い切れるし、神社に来てくれた見ず知らずの人たちのために頑張れるなんて、本当に凄いと思う!ボクには、まだできないことだから!自分のできないに囚われすぎて、自分の持ってる大事なものを見失わないで!」
祈雨は驚きつつも、諦めたように言葉を続ける。
「緑。だけど、我は須谷風音の計画に加担したんだ。自分がもし許せたとしても、仲間に認めて、変えることができることはない。」
「…わかるよ。ボクもゴルファンタジスタがいないのに、そう決めつけて、やけになって…。だから、呼んだんだ」
「祈雨ちゃーん!帰ってきてー!」
「神谷さん!僕たちは大丈夫です!戻ってきてください!」
「な……!?」
祈雨の視線の先には、結界越しに自分の名前を呼ぶ仲間たちがいた。
「千弥佳!?颯星!?なんで!!」
「ほっとけるわけないじゃないですか!」
「祈雨ちゃん、家出は許すから、戻ってきてー!」
「デュエマが始まる前に電話したんだ。合図したら来て欲しいって」
「……なんで、なんで…?」
祈雨の絞り出すような言葉に、ゴルファンタジスタが答えを添える。
「ファー。分かるぜ、お前は慕われる首領(キャプテン)なんだ。リーダーが多少いなくなったりしたところで、仲間はリーダーから離れたりしねぇよ?」
「……緑、千弥佳、颯星……。ごめん、なさい…」
「続きをやろう、デュエマを終わらせるんだよ」
「ありがとう、緑。全力で向き合わせてくれて」
祈雨は一度大きく息を吸って、続きを始める。
「《真滅右神ラウドパーク》を3マナでヨミにGリンク!フリルはリンクが外れて単体のクリーチャーになる!アク・ヨミ・ラウドパークでシールドを攻撃!攻撃時能力で同期の妖精を破壊!」
「シネラリアのウルトラセイバーで身代わりになるよ!」
緑 シールド0
「トリガーはないよ」
「ターンエンド、次のターンで決める!」
「頑張れー神谷さん!あれ、これ緑くんを応援するべき…?」
「うぅん。どっちも応援するべきなの、こういう時は」
「ボクのターン!ナイター・ファイアフライを5マナで召喚!再びGイズモの動きを止める!アタックフェイズ!同期の妖精でシールドを攻撃!」
祈雨 シールド1
「Gストライク!《神化設計図(アカシア・プロジェクト)》!」
「同期の妖精に効果が吸い寄せられるよ!さらにシネラリアでシールドを攻撃!」
祈雨 シールド0
「シールドトリガー、《ゴッドゲート》!山札から5枚見て、コスト9以下のゴッド、極限龍神ヘヴィをバトルゾーンに!」
「とこしえの超人の効果で代わりにマナに!」
「そのゴッドにリンクできるカードが山札から踏み倒されなかったことで、手札から呼び出す効果も不発になる」
「超重龍 ゴルファンタジスタで、ダイレクトアタック!!」
「ファー!強かったぜ!神様見習い!」
「…ありがとう、人間世界の見習いに、こんなに教えられるなんてね」
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祈雨が目を覚ますと、緑はもう居らず、自分は警察に保護されていた。
「祈雨ちゃん、起きた?」
「うん。今回はそんなに長くは、眠らなかったみたい…?」
「はい、緑はまだ戦っています」
そんな会話をする3人の元に、公輝が声をかけにくる。
「目覚めたみたいでよかった、緑くんたちは大丈夫だ。信じて欲しい」
「2回も緑に救われたんだ……。私」
「彼は気にしてないと思うよ、むしろカッコいいとまで言っていた。君のその生き方が、緑くんを動かしたんだと思うよ」
「……ありがとう、ございます」
放心気味の祈雨に変わって、颯星が質問を投げかける。
「すいません、神谷さんは、どうなるんですか?」
「重要参考人にはなるだろうね。でも君は才能を取ったり与えたりはしなかったのだろう?」
「はい、それは、絶対に」
「祈雨ちゃんが、それするわけないものね」
「ならおそらく大丈夫だ。君はどちらかというと被害者の側面が強い。何かあったとしても、そう大事にはならないはずだよ」
そう言ったあと、公輝はこう付け足した。
「でも、加害者になってしまう可能性だって十分にあったことを忘れちゃいけない。だからこそお互いに、今度こそ助け合って欲しいんだ」
「「「わかりました」」」
そう言って3人を見届けた公輝は学校越しに反対の飛水のいる場所を見つめる。何人か部下を置いてきたものの、心配の種が彼から尽きることはなかったのだ。
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「なぁ垣外。いや、礼児。どういうことだよ、それ」
「オウミ、ヒスイ…!」
そう言って彼は自分より1回りほど大きい力自慢の警官を投げ飛ばしてしまった。
「なんだ、運で勝てなかったから今度は格闘技の選手あたりからパクってきたのか?代償として知能が下がるって、テンプレすぎるだろ…」
飛水がそう言い終わる前に礼児は飛水に掴みかかる。ポケットからカクメイジンが飛び出して、メイ(赤の龍)が近くの電柱に噛みつき、ジン(青の龍)が礼児を咥えて引っ剥がそうとするが、それでも中々離さない。
「な、馬鹿力なんてレベルじゃ…!?」
「『秋の空 瞬き落ちる 葉と日なり』」
Dracheがハイクの魔力を通じてパワーを下げさせて礼児を弱らせようとするが、まるで効かない。Dracheが急いでカクメイジンを持ち、全力で引っ張り出すことで、ようやく礼児は飛水から離れる。
「ハァ、ハァ…!おいこれ…メイさん!これは…!」
「えぇ、才能なんて使ってない、ただの操り人形よ!」
「あいつ、そんなことまで…!」
「オウミ、ヒスイ…!」
「不味いぞ飛水、このままあの力を使わせたら、無理矢理出力している人間側の限界が来て、体が壊れる!」
「な…!?どうすればいいんだ、ジンさん!」
「あの力を使わせないしかない!それには…!」
「あぁ分かってる!Drache!」
「『♪今一度 決めよう決闘(デュエル)の 天王山』」
そうハイクを放ってDracheが礼児を抑えつけたところで、飛水が大声で宣言する。
「デュエマ、スタート!」
「デュエマ…スタート…」
(その終わり方だけはさせねぇよ…絶対…!)
飛水はそう心に誓い、デッキを取り出すのだった。
〇〇と!△△の!今日のカード紹介!
「今日のカードは…」
「「超重竜 ゴルファンタジスタ!」」
「コスト5以上のジャイアントから革命チェンジできる大型クリーチャーだな、登場時にコスト6以下のジャイアントを呼び出し、ジャイアント全てにブロックされないを与える強力な切り札だな」
「終極宣言を使えば手札とマナを倍にできる強力な効果が使えるよ!増えた手札でゴルファンタジスタをサポートして、ゴルファンタジスタを中心にしたブラックホールに相手を引き摺り込むんだ!」
「緑、このカード好きか?」
「うん、とっても!!」
「というわけで次回、『その音は鳴り止まない』」
「「お楽しみに!」」
「次はひすい、頑張って!」
「あぁ、あいつに絶対に負けてたまるかよ」