G国領ビビッ島の南西部にある港町ブルービーチシティ―。
街の南部にはブルービーチ海峡が広がり、対岸…といっても30キロ先だが、南ビビッ島…通称・七尾島がある。
ここ、ブルービーチシティで、大洋高校の1年生の
七尾人のクレア
は、一人で生活している…。
七尾人とは
ビビッ島の先住民族
である。
今から200年前、ビビッ島はG国人に征服され、七尾人はビビッ島の南にある七尾島に追いやられたのである。
そのため、現在でも、ビビッ島の島民(G国人)との仲は良くない。
また、七尾人とG国人とは、人種が違うことも確認されている。
それも、両島の島民の仲の悪さに拍車をかけている…。
しかし、クレアが住むブルービーチシティは、七尾島に近いせいもあるためか、七尾人に対する感情は悪くない。
ゆえに、七尾人であるクレアも、安心して一人暮らしができる。
しかし、なぜ、まだ16歳のクレアが、ブルービーチシティで一人暮らしをしているのか―?
◇
もともと、クレアは七尾島西部の都市ナガノで、父、母、そして7歳年上の兄ユウキの4人家族で生活していたが、クレアが14歳の時に、両親が交通事故で死亡してしまったのだ…。
現場の状況から、父のスピードの出し過ぎが原因だった…。
遺されたユウキとクレアだったが、不幸中の幸いだったのは、ユウキが成人で、IT関係の企業で働いていたため、若くして高額の収入があったこと…
そして、両親の遺産のおかげで、2人で生活するのに、それほど苦労しなかった事だ―。
2年後―。
クレアは、ビビッ島の南部の都市ブルービーチシティにある大洋高校に入学することになった…
…が…
入学を目前に控えた3月のある日…
ユウキが、信じられないような話を持ち出した…。
「クレア…すまんさ…!!」
と、クレアに頭を下げて謝罪するユウキ。
なぜ、ユウキがクレアに謝罪しているのか…?
それは…
ユウキに彼女ができた…。
交際は、順調にすすみ…
あろうことか、彼女がユウキと同棲すると言い出した…。
だから…
ユウキは、クレアに、家から出てほしいと言い出したのだ…。
クレアも、そんな2人と生活するのは嫌だった。
だから、クレアは家を出ることにした…。
しかし、ユウキはちゃんと、クレアの新しい生活の場を用意していた。
ユウキが用意していた、クレアの新しい生活の場…
それは、大洋高校がある、ブルービーチシティの郊外にある、狭い安アパートだった…。
郊外にあるため学校から遠く、また、周囲にコンビニも無かったので、一人暮らしするには少々不便な場所ではあった…。
ただ、クレアの銀行口座に、ユウキは生活資金を入金していた。
確認しに行くと、たしかに、これからの生活には困らないほどの金が入金されていた。
それが、せめてもの救いだった…。
◇
4月―。
クレアは、大洋高校に入学した。
父もいない…。
母もいない…。
兄もいない…。
ひとりぼっちでの…
新しい生活が始まった―。
大洋高校に入学したクレアは、女子ガンプラバトル部に入部するつもりだった。
クレアがガンプラバトルを始めたのは、5歳の時だった。
きっかけは、ユウキが小学校のガンプラバトル大会で優勝したことだった。
自分も、兄のようになりたい―
そんな思いから、クレアはガンプラバトルの世界に足を踏み入れた―。
クレアのガンプラファイターとしての才能は、瞬く間に開花した。
7歳の時に、近所の商店街で行われたガンプラバトル大会で初優勝し
以後、5連覇を達成し、ナガノ商店街最強のガンプラファイター
と呼ばれた。
しかし、七尾島ガンプラバトル大会では、なかなか活躍できなかった。
それでも、七尾島では、それなりに名の知られたガンプラファイターではあった…。
大洋高校女子ガンプラバトル部に入部したクレアだったが…
同じく、入部した
ルカ
と
フーカ
という新入部員が
厄介な問題
を引き起こしたのだ…。
厄介な問題…
それは
フーカが【サメ軍】なる、新たなガンプラバトル部を設立し、女子ガンプラバトル部の部員数名を引き抜いた
のだ。
一方、元の女子ガンプラバトル部は、顧問が悪ノリしてルカを部長に据え
【イルカ軍】
を名乗って【サメ軍】に宣戦布告したことで、収拾のつかない事態になってしまったのだ…。
そんな、くだらない抗争に巻き込まれてはたまらないと、クレアは女子ガンプラバトル部を早々に退部し
ガンプラバトル同好会【ブルーノア】
に入会したのだが…
【ブルーノア】は、男子ガンプラバトル部…
GUN-PLA
DAISUKI
MEMBERS
通称【
と抗争中だったのである…。
しかも、大洋高校の
ビビッ島ガンプラバトル大会に本校代表として出場できるのは1チームのみ
という方針のせいで
【サメ軍】
【イルカ軍】
【ブルーノア】
【
が
ビビッ島ガンプラバトル大会に出場する大洋高校代表の座をめぐって争っている
状態だったのである…。