「えっ!?」
と、飛んでくるミサイルを見て、驚くエル。
まさか、自分が撃たれるなどと想像もしていなかったため、ガズLリベイクはまったく対応できず、マリンハイザック・アルフェルグが撃った12発のミサイルが、次々とガズLリベイクに命中していった…。
「エル!!」
と、ガズLリベイクが被弾したのを見て、激昂するアル。
「よくもエルを!!」
と、ガズRリベイクはハンマープライマーを振りかざし、マリンハイザック・アルフェルグに突進するが、マリンハイザック・アルフェルグは上に移動する。
「逃がすか!!」
と、マリンハイザック・アルフェルグを追うガズRリベイク―。
◇
マリンハイザック・アルフェルグは、廃墟の住宅街に着地し、バックパック左側のEQFU-5X 機動兵装ポッドから魚雷を射出した。
宇宙で魚雷は使えないが、しかし、機雷として使うことはできる。
暗い廃棄コロニー内に黒い魚雷は、目視が困難だ…。
案の定、マリンハイザック・アルフェルグを真っ直ぐ追ってきたガズRリベイクは、魚雷に当たってしまった…。
それでもなお、ガズRリベイクはハンマープライマーを振りかざし、マリンハイザック・アルフェルグに迫る。
その姿から、もはや、アルが冷静さを失っている様子が見て取れた。
レーダーを見れば、ガズLリベイクが来ていた。
(どれ…
ガズLの方にちょっかい出してみるけん☆)
と、マリンハイザック・アルフェルグはガズLリベイクに向けて、サブロックガンを撃った―。
◆
「きゃあああ!!」
と、自分が撃たれるなどと想定していなかったため、マリンハイザック・アルフェルグからの攻撃をまともにくらってしまうガズLリベイク…。
「キサマ、よくもぉぉぉっ!!」
と、アルの雄叫びとともに、ハンマープライマーを振りかざして突進するガズRリベイク。
しかし、マリンハイザック・アルフェルグは、なんなく右にかわす。
体勢を立て直したガズLリベイクは、大口径榴弾砲を数発撃つ。
だが…
その内の1発が…
あろうことか、ガズRリベイクに当たってしまった…。
◇
「あっちゃ〜★」
と、ガズRリベイクとガズLリベイクの同士打ちを見て、あきれるクレア…。
そんな、哀れなガズRリベイクに向けて、AGM141【ファイヤーフライ】誘導ミサイルを撃つマリンハイザック・アルフェルグ。
マリンハイザック・アルフェルグが撃ったミサイルは、ガズRリベイクに全弾命中した…。
見物客からは、【Le Couple】へのブーイングがおきていた。
なにしろ、2人がかりなのに、クレア1人に翻弄され、圧倒されているのだから…。
◇
「はぁ…はぁ…。」
突然の頭痛にみまわれたケイだったが、ようやく、頭痛が治まってきた。
1人で戦っているクレアの援護に向かうため、レーダーでクレアの居場所を確認する。
(急がないと…!!)
と、シグーは廃ビル群から飛び出した―。
クレアと【Le Couple】が戦っている場所には、すぐにたどり着いた。
ちょうど、マリンハイザック・アルフェルグが撃ったミサイルが、ガズRリベイクに全弾命中したところだった。
見た限りでは、クレアはあまり苦戦していないようだった。
むしろ、圧倒しているようだ。
(やっぱり、クレアはすごいわ…。)
と、ケイはあらためて、クレアの実力に目をみはった。
しかし、感心してばかりもいられない。
明日に向けて、自分自身の練習に来ているのに、クレア無双で終わったら本末転倒だ。
余計な手出しでもいいから、自分も戦闘に加わらなければと思い、正面モニターを見ると…
ガズRリベイクから離れた場所に、ガズLリベイクがいた。
おそらく、ガズRリベイクを援護しているのだろうが、ちょっと、距離が開いているように見えた。
しかも、こちらを警戒しているような様子も見えない。
(よし…
赤い方を攻撃しよう…!!)
と、ケイはロックオンカーソルをガズLリベイクに合わせる…
…と、ここで、ケイは
ある違和感
を感じた。
(え?
あの赤い機体…
動いていない…?)
そう…
まるで
静止画のように、ガズLリベイクが動いていないように見える
のだ…。
とりあえず、射程圏内なので、ガズLリベイクを撃つ―。
ケイは、愛機のMMI-M7S 76ミリ重突撃機銃をビーム兵器に設定している。
ビーム兵器に設定されたMMI-M7S 76ミリ重突撃機銃の銃口から発射されたライムグリーンのビームが、ガズLリベイクに向かって飛んでいく―。
◆
「きゃあああ…!!」
と、突如、何者かに撃たれてしまうガズLリベイク…。
そういえば、対戦相手は2人だったことを思い出すエル。
どこかに隠れて、機を覗っていたのだろう。
敵ながら、見事なタイミングでの登場だ…。
しかし、感心している場合ではない。
今、自分は敵からの攻撃をくらっているのだ。
マリンハイザック・アルフェルグからの攻撃もくらい、耐久値が減っているこの状態で、これ以上の被弾すると撃墜されてしまう…。
そうならないためにも、今、自分がすべきことは、敵からの攻撃を回避するか、防御することだ。
エルは、回避することを選んだ。
しかし…
「な…何で…!?」
どういうわけか
敵からの攻撃を回避できない
のだ…!?
まるでシャワーのように降り注ぐライムグリーンのビームが、次々とガズLリベイクに命中する…!!
「ア…アルゥゥゥ…!!」
シグーからの攻撃をくらい続けたガズLリベイクの耐久値はゼロになり、爆発のエフェクトにつつまれたあと、自動的に退場ゲートへとむかっていった…。
「エ…エルゥゥゥ…!!」
と、ガズLリベイクが撃破されたことを知り、妻の名を叫ぶアル―。
◇
「ケイ、ありがとうじゃけん☆
頭は、もう大丈夫じゃけん?」
と、ケイに礼を言った後、頭の具合を案じるクレア。
《うん。
もう大丈夫☆
心配かけさせて、ごめんなさい。〉
と、クレアに謝るケイ。
「よかったけん☆」
と、ケイの無事を喜ぶクレア。
「さぁ、あとはお前だけじゃけん☆」
と、ハンマープライマーを振りかざして迫ってくるガズRリベイクを見据えるクレア―。
クレアは、アルがどんなファイターなのか、完全に見切っていた。
また、【Le Couple】の戦い方も、夫婦で連携しているといえば聞こえはいいが、実際には、ガズRリベイクが勝手に突撃している後ろから、ガズLリベイクが榴弾砲を撃っていただけにすぎなかった…。
ハンマープライマーを振り上げるガズRリベイクに、マリンハイザック・アルフェルグは
逆に一歩踏み込んで
「スキだらけじゃけんッ☆」
と、ヒートトマホークサーベルのビームサーベルでガズRリベイクのコクピットを刺し貫いた―!!
ハンマープライマーを持つ両腕を振り上げていたため、ガズRリベイクの胴体は完全に無防備だった…。
コクピットを破壊されたガズRリベイクは、耐久値はゼロになり、爆発のエフェクトにつつまれたあと、自動的に退場ゲートへとむかっていった…。
『Battle Ended.』
クレアとケイの勝利に、見物客達から拍手喝采が起こった―。