HG ガンダムビルド…ビビッドアーミー   作:星龜

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ケイ、覚醒(3)


 

イートインスペースに来た、クレアとケイ―。

 

「それにしても、本当にいいタイミングだったけん☆」

と、ケイの復帰のタイミングを称賛するクレア。

 

「うん…。

それでね…

ちょっと、気になることがあるんだけど…。」

と言うケイ。

 

「何じゃけん?」

と訊くクレア。

 

「私が攻撃する時…

相手の動きが止まって見えた

の…。」

というケイの発言を聞いたクレアは

 

なんと…!?

と驚く。

 

「それって…!?」

と訊くクレアに

 

「うん…。

たぶん…

私…

『ニュータイプ』になった

んだと思う…。」

と言うケイ…。

 

(・・・・・・。)

 

言葉を失うクレア…。

 

「それでね…

本当に私が『ニュータイプ』になったのかどうかを確かめたいの…。」

と言うケイ。

 

「どうすんじょ?」

と訊くクレアに

 

「私と戦ってほしいの…。」

と言うケイ。

 

「わかったけん…。」

と答えるクレア。

 

 

その後、クレアとケイは、再び受付に行き、バトルステージの利用手続きをした―。

 

 

12時30分―。

 

4番ステージのコクピットルームに入る、クレアとケイ―。

 

コクピットルームに入ったケイは目を閉じた―。

 

 

そもそも、1年前までは、ケイはガンプラバトルとは、まったく縁が無かった。

 

中学3年の時にシンと付き合うようになってから、半ば強引にガンプラバトルの世界に引きずり込まれた。

 

それでも、初めて勝利を飾った時の、あの興奮と喜びは、今でも忘れていない。

 

しかし、それは、自分自身の力で勝ったのではなく、シンに助けてもらえての事…。

 

自身の力で勝ったことは、一度もない…。

 

 

そんな、ガンプラバトルを始めて、まだ1年たらずの自分が…

 

これから…

 

自分よりも、はるかに強い(ガンプラバトル歴11年の)相手と戦おうとしている―。

 

 

『GUN-PLA Battel, Stand up.』

 

システムが起動し始めた。

 

 

『Please set your GP base.』

 

GPベースを、スロットにセットする。

 

 

『Begining Plavsky particle dispersal.』

 

ステージからプラフスキー粒子があふれ出し、バトルフィールドを形成する。

 

形成されたバトルフィールドは、雪原。

 

 

『Please set your GUN-PLA.』

 

ガンプラを、カタパルトデッキにセットする。

 

 

コクピットルーム内に、ホログラフィーで再現された球体操縦桿と正面と左右のカメラモニターや、残弾数や各部のダメージ表示を示すメモリなどが映るモニターが現れる。

 

球体操縦桿を握り、そして―

 

 

『Battel start!!』

 

バトルスタートの合図が鳴り響く―!!

 

 

「クレアッ!!

マリンハイザック・アルフェルグ、出るけん!!」

 

 

「ケイ!!

シグー、出ます!!」

 

 

両者のガンプラが発進した―。

 

 

吹雪く雪原に降り立つマリン([クレア])ハイザック・アルフェルグ―。

 

吹雪のせいで、視界は非常に悪い。

 

しかも、雪原なので、スラスターを噴かすと、雪煙が上がって、ケイに居場所を知られてしまう…。

 

もっとも、この条件はケイにも当てはまるので、デメリットにはならない。

 

「行くけん…!!」

と、マリン([クレア])ハイザック・アルフェルグは、スラスターを噴かして、雪原を進んだ…。

 

 

吹雪く雪原に降り立つシグ([ケイ])ー―。

 

吹雪のせいで、視界は非常に悪い。

 

しかし、クレアにとっては、吹雪による視界の悪さなど、苦にならないだろう…。

 

 

まもなく、レーダーが2時方向に、雪煙をあげて迫り来るマリン([クレア])ハイザック・アルフェルグを捉えた。

 

(来たっ…!!)

と、腹をくくるケイ。

 

しかし…

 

もし、本当に自分が『ニュータイプ』なら…

 

(勝てる…はずだよね…?)

と、ほのかな期待を抱くケイ。

 

ターゲットカーソルがマリン([クレア])ハイザック・アルフェルグを捉えた…

 

次の瞬間!!

 

あぁ…!!

 

マリン([クレア])ハイザック・アルフェルグが…

 

まるで静止画のように、止まって見える

のだ…!!

 

 

(間違いない…

私は…

『ニュータイプ』になった

んだ…!!)

 

 

まるで静止画のように止まって見えるマリン([クレア])ハイザック・アルフェルグに向けて、シグ([ケイ])ーは、ビーム兵器に設定されたMMI-M7S 76ミリ重突撃機銃を撃った―。

 

 

なんとぉッ!?

と、突如、右方向から飛んできたライムグリーンのビームを被弾するマリン([クレア])ハイザック・アルフェルグ。

 

それも、1発や2発ではない。

 

何発も飛んでくる。

 

うわぁッ!?

 

マリン([クレア])ハイザック・アルフェルグに次々と命中する、ライムグリーンのビーム…。

 

(おかしい…!?

回避できん

けん…!?)

 

どういうわけか、シグ([ケイ])ーの攻撃を回避できないため、マリン([クレア])ハイザック・アルフェルグは、バックパック右側のEQFU-5X 機動兵装ポッドから、ビーム撹乱粒子を内装したミサイルを発射した。

 

発射されたミサイルは上空で破裂し、金色に輝くビーム撹乱粒子を放出した…。

 

 

マリン([クレア])ハイザック・アルフェルグがビーム撹乱粒子を展開したため、シグ([ケイ])ーの攻撃は通じなくなった。

 

相手が静止画のように止まって見えても、防御装備で防御されては、如何に『ニュータイプ』といえども、手を出せない…。

 

「あっ…!!」

 

ケイが攻撃の手を止めたため、体勢を立て直したマリン([クレア])ハイザック・アルフェルグが、バックパック右側のEQFU-5X 機動兵装ポッドからAGM141【ファイヤーフライ】誘導ミサイルを撃ってきたのだ。

 

(この攻撃…

知ってる…!!)

 

上空に撃ち上げられたミサイルを回避すれば、回避中をサブロックガンで狙い撃つ…

 

クレアの常套手段の1つだ―。

 

しかし、そうだとわかっていても、突っ立っているわけにもいかない。

 

サブロックガンで撃たれるのは必要経費と割り切って、ミサイルを回避することにしたら…

 

あぁっ!?

 

飛んでくるミサイルすらも、まるで静止画のように止まって見える

のだ―!!

 

(これなら…!!)

と、シグ([ケイ])ーは左腕に装備されているM7070 28ミリ バルカンシステム内装防盾の28ミリ バルカン砲で、止まって見えるミサイルを次々と撃墜していった―!!

 

 

そんな…ッ!?

と、シグ([ケイ])ーが、左腕に装備されているM7070 28ミリバルカンシステム内装防盾の28ミリバルカン砲でミサイルを全て撃墜したのを見て、驚愕するクレア…。

 

(まさか…

これほどとは…。)

と、『ニュータイプ』の実力を思い知るクレア…。

 

(・・・。)

 

クレアは、正面モニターの右脇にある『降参』のパネルをタッチする…。

 

すると、マリンハイザック・アルフェルグは両手を挙げた…。

 

 

見物客からすれば、あまりに一方的な戦いにしか見えず、しかも、マリン([クレア])ハイザック・アルフェルグが降参したため、試合後は多少のブーイングが起こった…。

 

 

「ま…負けたけん…。」

と、クレアが肩を落として、コクピットルームから出てきた。

 

「うん…。」

と、クレアを迎えるケイの表情は、とても暗かった。

 

「どしたんけん?

ケイは私に勝ったんだから、もっと嬉しそうな顔をしたらいいけん。」

とクレアに言われたが

 

「無理…。

喜べない…。」

と、ケイの表情は暗いままだった…。

 

 

『ニュータイプ』に覚醒したこと…

 

そして、強大な力を手にしたことを、なかなか受け入れられないのだろうと、クレアは思った。

 

 

一方で、クレアの心中に

ケイに対する嫉妬心

が芽生え始めた…。

 

ガンプラバトル歴11年の自分が『ニュータイプ』になれないのに

なぜ、ガンプラバトル歴1年たらずのケイが『ニュータイプ』になれた

のか―?

 

 

それは…

 

とても悔しかった…。

 

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