代表決定戦開幕
ついに
大洋高校代表決定戦
の日が来た―。
◇
当日の朝、【ブルーノア】のメンバーは部室に集まって、最後のミーティングを行なっていた―。
「とうとう、泣いても笑っても、この日が来たわけだが…。
とりあえず…
試合方式は2対2。
当然だが、向こうの出場選手はわからん。
とりあえず、こっちの出場選手を発表する。
まずは、第1試合…
ケンタとミッツ!!」
と、試合形式の概要と、出場選手を発表するチュージ。
「はい!!」
「おうッ☆」
と、チュージに呼ばれて答えるケンタとミッツ。
「いいか!?
何事も、最初が肝心なんだ!!
お前達が負けたら、全てが終わると思え!!
だから、しっかりと気合入れていけよ!!」
「はい!!」
「おうッ☆」
と、チュージの指示に答えるケンタとミッツ―。
「次、第2試合!!
ヒロとタツヤ!!」
「はい!!」
「はいっ!!」
と、チュージに呼ばれて答えるヒロとタツヤ。
「いいか!?
お前達が勝てば、オレ達の敗北は無い!!
お前達で試合を決めるという気持ちでいけ!!」
「はい!!」
「はいっ!!」
と、チュージの指示に答えるヒロとタツヤ。
「第3試合は…
シンとケイ!!」
「はいッ!!」
「はい!!」
と、チュージに呼ばれて答えるシンとケイ。
「第1、第2試合で勝てば、あとはもう、引き分け狙いでもいい!!
あまり、気負わずにいけ!!」
「はいッ!!」
「はい!!」
と、チュージの指示に答えるシンとケイ。
「最後は…
クレアとショウだ!!
おそらく、向こうもユルゲンスは最後に出してくるだろう。
『ニュータイプ』であるユルゲンスの相手に、お前達を押しつけるのは忍びないが…
立派に散ってほしい…★」
と言うチュージに
「先生…
私…
『ニュータイプ』になりました…。」
と言うケイ。
「今更、何を言って…
…って、何ィッ!?」
というケイの発言を聞いて驚くチュージ。
いや、チュージだけでなく、クレアを除いた全員が驚いた…。
「ど…どういうことなんだ…?」
と訊くチュージに、ケイは、自分が昨日『ニュータイプ』に覚醒した経緯を話した。
「だったら、オーダー変更だな☆
ラストは、クレアとケイだ☆」
と、ケイの話を聞いたチュージがオーダーを変更する。
「ちょっと待ってほしいけん。
同じ『ニュータイプ』でも、ケイじゃユルゲンス先輩には勝てないけん!!」
と、チュージの安易なオーダー変更に、クレアは反対するが
「バカ野郎ッ★
そこは、お前が助けてやれッ★」
と、クレアの反論など、意に介さないチュージ…。
そんなチュージにあきれるクレアだったが
「私も、やれるところまでやってみるわ…!!
だから、力を貸して、クレア…!!」
と、ケイに言われたら、クレアも力を貸さざるをえない。
しかし、クレアは昨日、『ニュータイプ』の実力を目の当たりにしたこともあり、はたして、『ニュータイプ』じゃない自分の力がどこまでユルゲンスに通じるのか、不安であった…。
こうして、第4試合には、クレアとケイが出場することになった。
一方、外れることになったショウは試合出たさに
「ミッツ!!
と、ミッツに交代を要求した。
「えっ、オレと…?
いいけど。」
と、ショウの要求に応えるミッツ。
この時
ケンタが嬉しそうな笑顔をしていた
ことに、誰一人、気づいていなかった…。
こうして、代表決定戦1回戦に出場するメンバーが決まった―。
第1試合の出場選手
ケンタ
ショウ
第2試合の出場選手
ヒロ
タツヤ
第3試合の出場選手
シン
ミッツ
第4試合の出場選手
クレア
ケイ
◇
そして―
11時45分―。
「よし、行くぞ!!」
と、チュージを先頭に、【ブルーノア】のメンバー達は試合会場となる
校内のガンプラバトルスタジアム
に向かう―。
ガンプラバトルスタジアム―。
そこで、ビビッ島ガンプラバトル大会に出場する大洋高校の代表チームを決めるためのガンプラバトル
大洋高校代表決定戦
が行われる。
しかも、大洋高校の生徒は1000人弱だが、全員を収容できるほどの、巨大な施設である―。
◇
スタジアム内の観客席は、すでに全校生徒で埋まっていた。
そして、午後0時―。
突如、スタジアム内の証明が全て消えた―。
急に真っ暗になったため、観客席に座る生徒達がざわめく…。
しかし、ざわめいているのは1年生達だけであり、2年生、3年生はおとなしくしている。
なぜなら
こうなることを知っている
からだ。
そして…
スタジアム中央に鎮座しているガンプラバトルステージの中央に、スポットライトが当てられた。
スポットライトが当てられたステージの中央には、いつの間にか
赤いスーツ姿の1人の男
が、
黒く刈り込んだ丸い頭―。
蓄えた口髭は、丁寧に揃えられている。
左目は黒い眼帯に覆われているが、健在な右目は、愛敬が感じられる、くるりとした碧眼だが、しかし、その目の輝きは、力強さを感じさせる…。
彼は、物憂げに目を伏せながら、低く、しかし、よく通る声で話し始めた―。
「みなさん…
いよいよ、この日が…
大洋高校代表決定戦
の日がやってまいりました…!!
例年なら、3チームで行われるこの大会も、今年は…
なんと!!
4チームによるリーグ戦で行われるのです…ッ!!」
と男が言うと、スタジアム内の照明がついて明るくなり、観客席からは、怒涛のような大歓声がわきおこった。
「それでは、出場チームの紹介いたしましょう!!
まずは、昨年の当校代表となった、男子ガンプラバトル部―
【
顧問の先生を先頭に入場してきた【
「続いては、女子ガンプラバトル部ルカ派―
【イルカ軍】ーッ!!」
顧問の先生を先頭に入場してきた【イルカ軍】を、観客席からの大歓声が迎える。
『そして、同じく女子ガンプラバトル部フーカ派―
【サメ軍】ーッ!!」
こちらは、顧問の先生がいないため、フーカが先頭に立って入場してきた。
それでも、観客席からは大歓声があがる。
「最後は、ガンプラバトル同好会【ブルーノア】ーッ!!」
チュージを先頭に入場してきた【ブルーノア】だったが、観客席からの歓声や拍手はまばらだった…。
「以上の4チームが、戦って…
戦って…
戦い合わせ…
1位になったチームが、大洋高校の代表として、今年のビビッ島ガンプラバトル大会に出場することができるのですッ!!」
と男が叫ぶと、観客席からは、怒涛のような大歓声がわきおこった―。
『それでは、選手宣誓を行います。』
と、放送部の女子部員の声でアナウンスが流れた。
選手宣誓は、【
『続きまして、、校歌斉唱を行います。
全員、ご起立をお願いします。』
観客席の生徒全員が起立し、大洋高校の校歌を斉唱する―。
校歌斉唱が終わると…
ガンプラバトルステージの中央に座っている男が
「それでは、今年の代表決定戦ッ!!」
と言って立ち上がり、赤いスーツの上着を脱ぎ捨てて、ピンク色のワイシャツ姿となり、両腕を突き上げる。
高く掲げられた左手には、左目を覆っていた眼帯が握りしめられ…
高く掲げられた右手には、どこからともなく取り出したマイクを、小指を立てて握っている―。
「レディ…ゴォォォォォッ!!」
と、男が叫ぶと、観客席から、怒涛のような大歓声がわきおこった。
そして、男は脱ぎ捨てた赤いスーツを拾い、座っていた椅子も持ってステージから降り、どこかへと走り去っていった―。
「あの人は、誰じゃけん?」
と、チュージに訊くクレア。
「さあな。
誰なんだろうな…★」
と答えたチュージに、絶句するクレア…。
その後のチュージの話によると、毎年来るものの、どこの誰かはわからないとのこと…。
(そんな人を学校に入れていいんけん!?)
とクレアは思ったが、クレアじゃなくても、誰だってそう思うだろう…。