試合開始前のミーティング
午前10時30分―。
クレアは、ケイとシンと一緒に登校する―。
「昨日の夜、ヘンな夢を見たけん…。」
と切り出すクレア。
「どんな夢?」
と訊くケイに
「八乙女 撫子に刺される
夢だったけん…。」
と答えるクレア。
「えっ?
何?
その…
ヤオ…なんとかって…?」
と訊くケイに
「八乙女 撫子。
『悠久の地』八戦神の一人
じゃけん。」
と教えるクレア。
「『悠久の地』って…
たしか
11月に行われるガンプラバトルの大会
よね?」
と訊くケイに
「そうけん。」
と答えるクレア。
「そうか…
ケイは初めてだったな。」
と言うシン。
「シンは知っているの?」
と訊くケイに
「ビビッ島でガンプラバトルをしている者なら、必ず経験することだ。」
と答えるシン。
「楽しそうね。」
とケイは言うが
「そんな楽しい話じゃないけん。」
と、ケイを諌めるクレア。
「ま、11月になればわかるさ。
もっとも、それに参加するってことは、オレ達はビビッ島ガンプラバトル大会に負けたってことなんだけどな…。」
と言うシン。
「どういうこと?」
と訊くケイに
「11月といえば
ガンプラバトル世界選手権
がある。
オレ達が『悠久の地』に参加するってことは、世界選手権に出ていない…
つまり
G国のガンプラバトル大会に参加できなかった…
すなわち
ビビッ島のガンプラバトル大会で優勝できなかった
ってことだからな。」
と言うシン。
「そうなんだ…
…って、そもそも、私達、代表戦に勝てるの?」
と言うケイ―。
□
今日の代表決定戦…
第1試合は
女子ガンプラバトル部フーカ派【サメ軍】(1勝)
対
男子ガンプラバトル部【
第2試合は
女子ガンプラバトル部ルカ派【イルカ軍】(1敗)
対
ガンプラバトル同好会【ブルーノア】(1敗)
つまり、第1試合で勝った方が、大洋高校代表の座に大手をかけることになる。
そして、第2試合に負けた方は、事実上、代表決定戦敗退となる…。
□
「な…何言ってやがる!!
戦う前から、諦めてどうする!!」
と、ケイを叱責するシン。
「シンは、勝てる自信あるの?」
と訊くケイに
「もちろんだ!!」
と即答するシンだったが
「昨日の戦いぶりを見ていたら、説得力無いわよ…。」
と、シンはケイにツッコまれてしまった…。
「うっ…。」
と、反論できないシン…。
昨日の男子ガンプラバトル部【
シンは【
これでは、如何に彼氏とはいえ、ケイがシンを信用しないのも当然である…。
「と…とにかくよ…
まだ負けたと決まったわけじゃないんだ…。
全力で勝ちにいこうぜ…!!」
というシンの言葉が、むなしく響いた…。
◇
部室に集まった、【ブルーノア】のメンバー達―。
「現在、オレ達がおかれている状況は、少々、厳しい…。
第1試合で、【サメ軍】と【
オレ達としては、【イルカ軍】にパーフェクト勝ちして撃破ポイントを稼いで、第3戦に望みをかけたい。」
と、抱負を語るチュージ。
続けて
「【イルカ軍】のメンバーは7人だ。
試合方式は
第1試合は3対3
第2試合も3対3
ラストは部長対決だ。」
と、試合方式の説明をするチュージ。
この後、チュージは意外なことを言った。
「ケイ。
お前を
臨時のキャプテンに指名する!!」
というチュージの言葉を聞いて、驚くケイ。
「ど…どうしてですか…!?」
と訊くケイに
「だって、お前
『ニュータイプ』
だろ☆
だから、お前がルカをぶちのめしてこい☆」
と、笑顔で言うチュージ。
「ま…待ってくれ、チュージ先生!!
ケ…ケイに、そんな大役は…!!」
と言うシンに
「バカ野郎ッ!!
お前がルカに勝てるわけないだろッ!!」
とチュージに突き放され、愕然とするシン…。
「先生…
やはり、部長対決というのなら、シンが出るのが筋かと…。」
と固辞しようとするケイだったが
「勝利を確実にするためだ☆」
と言うチュージ。
「ようするに…
私自身じゃなく
『ニュータイプ』の
わけですか?」
と言うケイに
「そうだ☆
お前のその
【
だ☆」
と言い放つチュージ。
(何…それ…?)
と、チュージの言葉に、愕然とするケイ。
そんなケイを見たクレアが
「先生!!」
と、挙手する。
「どうした!?」
と訊くチュージに
「私が…
キャプテンになるけん…!!」
と言うクレア。
「何でだ?」
と訊くチュージに
「ケイよりも…
私の方が強いけん…!!
それに、ルカは『ニュータイプ』じゃないけん。
『ニュータイプ』じゃない相手に『ニュータイプ』をぶつけるなんて、いくら勝つためとはいえ、卑怯じゃけん!!」
と言うクレア。
「まぁ…
そりゃ…
そうだな…。
わかった…。
頼むわ…。」
と、クレアの立候補を認めるチュージ。
・
その後、チュージは第1試合と第2試合の出場メンバーを発表する。
【第1試合】
カツ
ヒロ
タツヤ
【第2試合】
ケイ
ショウ
ミッツ
「あ…あの…
先生!!」
と、挙手するケンタ。
「何だ?」
と訊くチュージに
「お…おれ…
第2試合に出たいです!!」
と言うケンタ。
ケンタの発言には、チュージだけでなくその場にいた全員が驚いた。
「何でだ?」
と訊くチュージに
「き…昨日の
汚名挽回
をさせてくださいっ!!」
と言うケンタ。
「ケンタ…
それを言うなら
汚名返上
だ…。」
とツッコむカツ。
「そうだな…。
たしかに、お前は最近、力つけてきているからな。
いいだろう。」
と、ケンタの出場を認めるチュージ。
「オ…オレも…!!」
と、シンが言うが
「お前はダメだ!!」
と却下するチュージ。
「なんでだよッ!?」
と、食い下がるシンを
「お前、弱すぎるんだよッ!!」
と突き放すチュージ。
「先生!!
いくらなんでも、それは言い過ぎです!!」
と、ケイはシンをかばったが
「だったら、シンと戦ってみろ!!」
と言い放つチュージ。
「そんな…。」
と、愕然とするケイ。
ケイは、【ブルーノア】の中では、一番ガンプラバトルの経験が浅い。
しかし、『ニュータイプ』であるため、その強さは
【ブルーノア】の中で最強
である。
シンなど瞬殺
だろう…。
「いいよ、ケイ…。
先生の言う通りだ…。」
と、引き下がるシン。
「そうだ。
自分を見つめ直せ。
そして、オレやみんなを見返してみせろ。」
と言うチュージ。
「さて…
そうなると、誰を抜くかだが…。」
と言うチュージ。
「
と、ケンタとの交代を願い出るショウ。
「ど…どうして!?」
と、なぜか驚くケンタ。
「ん?
と言うショウ。
「そ…そんな…!?
困るよ!!」
と、なぜか、やたらと困惑するケンタ。
「何だよ、ケンタ?
オレとコンビじゃ不服か?」
と言うミッツ。
「えっ?
そ…そりゃ…」
と言いかけて
「いや…
いいよ…。」
と、しぶしぶ、ミッツと出場することを受け入れるケンタ…。
ということで、第2試合に出場するのは
ケイ
ケンタ
ミッツ
となった―。
「先生。
そろそろ時間です。」
と言い出すヒロ。
「ん?
おぉ、もうこんな時間か…。
行くぞ!!」
と、チュージを先頭に、【ブルーノア】のメンバー達はガンプラバトルスタジアムに向かう―。