試合前のミーティング
午前10時30分―。
クレアは、ケイとシンと一緒に登校する―。
「クレア。
聞いてほしいことがあるんだ。」
と切り出すシン。
「何じゃけん?」
と訊くクレアに
「昨日の夜、オレのところに
八乙女 撫子が来た
んだ。」
と言うシン。
「それで、どうなったけん?」
と訊くクレア。
「刺されたよ…。」
と言うシン。
「それで、強くなれたとでも言うんじゃけん?」
と訊くクレアに
「もちろん、今日の試合で確かめる。」
と言うシン。
その後、3人は他愛もない話をしながら、学校に向かうのだった―。
◇
部室に集まった、【ブルーノア】のメンバー達…
…だったが…
「まず…
悲しい報せがある…。
本日、朝早くに
ケンタが退会
した…。」
と言い出すチュージ。
たしかに、部室内にケンタの姿が無い…。
「オレも粘り強く説得したんだが、ケンタの退会の意志は変わらなかった…。
こんな大事な時に、貴重なメンバーがいなくなるというのは大変だが、やむをえん。
残ったメンバーで、退会したケンタの分も戦っていこうと思う!!」
と言うチュージ。
続けて
「昨日、【イルカ軍】に勝ったとはいえ、依然、オレ達がおかれている状況は厳しい…。
第1試合で、【サメ軍】に勝利して…
【
と言うチュージ。
実際には、【ブルーノア】と【サメ軍】に敗れている【イルカ軍】が【
ましてや、【イルカ軍】には『ニュータイプ』がいないのだ。
勝てる確率が低いどころか、ほぼゼロである…。
続いて、試合方式の説明をするチュージ。
「【サメ軍】のメンバーも7人だ。
試合方式は、昨日と同じ
第1試合は3対3
第2試合も3対3
ラストは部長対決だ。
勝利を確実なものにするためにも、ケイ、今日こそお前を、臨時のキャプテンに指名する。」
というチュージの言葉を聞いて
「はい!!」
と、昨日とは打って変わって、元気よく答えるケイ。
どうやら、昨日の試合で自信を得たようだ。
「それで先生に、お願いがあるんですが…。」
と言うケイ。
「何だよ?」
と訊くチュージに
「シンを試合に出してください。」
と言うケイ。
「何だって…!?」
と、ケイの頼みに難色を示すチュージ。
「先生…
オレ…
試合に出たいです…ッ!!」
と、頭を下げるシン。
「チュージ先生…
私からも、お願いするけん!!」
と、クレアも頭を下げる。
「待てよ★
シンはともかく…
クレア。
何で、お前まで頭を下げるんだ?」
と、首を傾げるチュージ。
「そ…それは…
その…。」
と、答えに困窮するクレア…。
「ようするに…
『ニュータイプ』である私と、【ブルーノア】のエースであるクレアからの頼みなんです。
聞き入れてもらえませんか?」
と、言い繕うケイ。
「まぁ…
そういうことなら、聞き入れてやらんこともないが…。」
と渋々ながら、ケイの頼みを聞き入れるチュージ。
そして
「おい、シンッ!!
ケイとクレアから推挙されたんだッ!!
みっともねぇザマ見せんなよッ!?」
と、シンに檄を飛ばすチュージ。
「あぁ…
まかせてくれ…!!」
と答えるシンを見たチュージは
「よし!!
その意気だッ☆」
と、シンを激励した。
その後、チュージは第1試合と第2試合の出場メンバーを発表する。
【第1試合】
ミッツ
ヒロ
タツヤ
【第2試合】
クレア
ショウ
シン
【第3試合】
ケイ
「このメンバーで行くぞッ!!」
とチュージが叫ぶと
「「はいっ!!」」
と答える部員達。
やがて、試合開始時間となり、チュージを先頭に、【ブルーノア】のメンバー達はガンプラバトルスタジアムに向かった―。
◇
スタジアム内の観客席は、すでに全校生徒で埋まっていた。
午後0時―。
突如、スタジアム内の照明が全て消えた―。
そして…
スタジアム中央に鎮座しているガンプラバトルステージの中央に、スポットライトが当てられた。
スポットライトが当てられたステージの中央には、昨日と同じく、赤スーツ姿の男が、
彼は、物憂げに目を伏せながら、低く、しかし、よく通る声で話し始めた。
「みなさん…
大洋高校代表決定戦の第3戦の日がやってまいりました…!!
泣いても笑っても、今日で、ビビッ島ガンプラバトル大会に出場する、大洋高校の代表チームが決まります…!!」
と男が言うと、スタジアム内の照明がついて明るくなり、観客席からは、怒涛のような大歓声がわきおこった。
「それでは、出場チームの紹介いたしましょう!!
まずは、第1試合…
ガンプラバトル同好会【ブルーノア】ーッ!!」
チュージを先頭に【ブルーノア】のメンバーが入場すると、昨日と打って変わって、観客席から大歓声が起こった。
どうやら、昨日の試合で、【ブルーノア】の実力が認められたようだ。
「続いて、女子ガンプラバトル部フーカ派―
【サメ軍】ーッ!!」
フーカを先頭に入場してきた【サメ軍】を、観客席からの大歓声が迎える。
「第2試合に出場するのは…
男子ガンプラバトル部―
【
顧問の先生を先頭に入場してきた【
「最後は、女子ガンプラバトル部ルカ派―
【イルカ軍】ーッ!!」
顧問の先生を先頭に入場してきた【イルカ軍】を、観客席からの大歓声が迎える。
「それでは、代表決定戦第3戦ッ!!」
と男は言って立ち上がり、赤いスーツの上着を脱ぎ捨てて、ピンク色のワイシャツ姿となり、両腕を突き上げる。
高く掲げられた左手には、左目を覆っていた眼帯が握りしめられ…
高く掲げられた右手には、どこからともなく取り出したマイクを、小指を立てて握っている―。
「レディ…ゴォォォォォッ!!」
と、男が叫ぶと、観客席から、怒涛のような大歓声がわきおこった。
そして、男は脱ぎ捨てた赤いスーツを拾い、座っていた椅子も持ってステージから降り、どこかへと走り去っていった―。
◇
『それでは、1時より第1試合を開始いたします。
出場する選手は、準備をお願いします。』
というアナウンスが流れ、第1試合に出場しない【イルカ軍】と【
そして、試合に出場する
ミッツ
ヒロ
タツヤ
が、バトルステージ前に向かった―。
◇
バトルステージ前に並ぶ、両チームの出場選手。
【サメ軍】の出場選手は
コーデリア
アンカ
マディ
の3人。
タツヤとコーデリアが握手した後…
両チームの出場選手は、コクピットルームへと入っていった―。
◇
『GUN-PLA Battel, Stand up.』
システムが起動し始めた。
『Please set your GP base.』
GPベースを、スロットにセットする。
『Begining Plavsky particle dispersal.』
ステージからプラフスキー粒子があふれ出し、バトルフィールドを形成する。
形成されたバトルフィールドは、山岳地帯。
『Please set your GUN-PLA.』
ガンプラを、カタパルトデッキにセットする。
コクピットルーム内に、ホログラフィーで再現された球体操縦桿と正面と左右のカメラモニターや、残弾数や各部のダメージ表示を示すメモリなどが映るモニターが現れる。
球体操縦桿を握り、そして―
『Battel start!!』
バトルスタートの合図が鳴り響く―!!
「タツヤ!!
シュヴァルベグレイズリッター、行くぞ!!」
「ヒロ!!
グレイテストサーペント、出るぞ!!」
「ミッツ!!
ジムスペシャル、出るぜッ!!」
「コーデリア…
ジェノアスカスタム、行くからね…★」
「アンカ…
イフリート・アンカー、出ます…。」
「マディッ!!
ザクハッカー、行くぞぉぉぉ…ッ★」
両チームのガンプラが発進した―。