頭上に降伏を示す白い長方形のエフェクトが出現し、退場ゲートへと向かっていった
「フンッ★
逃げ出すとは、他愛もないヤツじゃケンッ★」
と、鼻で笑った。
そして、次の標的である
「さぁ、次はお前の番」
と、
レーダーが敵機を捉えた。
「何奴じゃケンッ!?」
とレーダーを見れば、敵は11時方向から来ている。
正面モニターに、敵機のデータが表示される。
【機体名】
バスタードカラミティガンダム
【戦場適応】
宇宙戦 ◎
空中戦 ✕
地上戦 ◎
水中戦 △
【得意戦術】
射撃戦 ◎
接近戦 ◯
【ベースキット】
1/144 HG カラミティガンダム
【種別】
汎用型モビルスーツ
【属性】
陸
【アビリティ】
フェイズシフト装甲
【ガンプラファイター】
ユルゲンス
なんと、乱入してきたのは、大洋高校男子ガンプラバトル部のエースのユルゲンスだった。
「クレア、退がれ!!
ヤツの相手は俺がする!!」
と、クレアに呼びかけるユルゲンス。
《わ…わかったけん…。〉
と、クレアは降伏ボタンを押した。
すると、
◆
〈貴様か…。
他人のガンプラバトルに乱入してまわっているという男は?》
と、ユルゲンスからの通信が入る。
「お前、誰じゃケン?」
と訊くパトリックに
〈大洋高校2年…
男子ガンプラバトル部のユルゲンス!!》
と答えるユルゲンス。
(ヤツの動きが止まって見えん…
つまり、ヤツは『ニュータイプ』じゃケェ!?)
とビビるパトリック…。
「フンッ★
お前も
と、リニアライフルを撃つ
「な…何でじゃケンッ!?」
と驚くパトリック。
〈俺の
フェイズシフト装甲を装備
している!!
実弾兵器は効かん!!》
と叫ぶユルゲンス―。
ユルゲンスの
物理攻撃のダメージを無力化するフェイズシフト装甲
が装備されている。
そのため、実弾射撃武器であるヴァンディッツのリニアライフルでは、バスタードカラミティガンダムにダメージをあたえることはできないのである―。
◇
クレアがコクピットルームから出てくると、ミモザ、ケイ、ユイ、そして、へーゲラーもいた。
「災難だったな、クレア。」
と言うへーゲラー。
「いや…
助けてくれて、ありがとうけん。」
と、頭を下げるクレア。
「あの…
どうして先輩がここに?」
と訊くケイに
「ただの偶然だ。
たまたま通りかかって見ていたら、クレア達の様子がおかしかったからな。
余計な手出しだとは思ったが…。」
と答えるへーゲラー。
「クレア、その人は?」
と訊くミモザ。
「この人は、大洋高校の男子ガンプラバトル部のへーゲラー先輩じゃけん。
ついでに、今、乱入者と戦っているのも、男子ガンプラバトル部のユルゲンス先輩じゃけん。」
と、ミモザとユイにへーゲラーとユルゲンスを紹介するクレア。
「あぁ、どうも…。」
と会釈するミモザとユイ。
「こちらは、ミモザさんとユイさんじゃけん。」
と、へーゲラーにミモザとユイを紹介するクレア。
「このあたりでは、見かけない顔だな?」
と言うへーゲラー。
「クレアと対戦するために、アスマンから来ました。」
と言うミモザ。
「大会が近いというのに、プライベートマッチとは、ずいぶんと余裕だな?」
と言うへーゲラー。
「いや…誘ったのは私じゃけん。
大会とかは関係無いけん。」
と言うクレア。
「そうか。
それよりも…。」
と、へーゲラーはステージの方に振り向いて
「決着がつきそうだな…☆」
と、ほくそ笑んだ―。
◇
カーボンブレイドは実体剣…すなわち、物理攻撃なので、これも
(こうなったら、プラズマソードで…ッ!!)
と思ったら…
「あ…あれっ?
プラズマソードが無いケンッ!?」
と驚くパトリック。
〈探し物はコレか?》
と、プラズマソードのグリップを見せる
「いつのまにッ!?」
驚くパトリックに
〈貴様がカーボンブレイドで斬りつけてきた時に失敬した。》
と、プラズマソードのグリップを投げ捨てる
これでもう、
そうなると、パトリックの取る道は1つ…
「今日は、これで勘弁してやるケンッ★」
と、
◇
ユルゲンスは、この不毛なバトルを終わらせるため、降伏ボタンを押した。
すると、
結果的に、このバトルは
逃走したパトリックの勝利
となった…。
◇
パトリックは、コクピットルームから出てきたところを見物客達に捕まえられ、事務所に連行されていった…。
「ユルゲンス先輩。
へーゲラー先輩。
ありがとうけん。」
と、ユルゲンスとへーゲラーに頭を下げるクレア。
「気にするな。
相手は『ニュータイプ』だったんだ。
お前が勝てなくて当然
だ。」
と言うユルゲンス。
(勝てなくて当然…
…か…。
悔しいけど、その通りじゃけん…。)
と、悔しさをにじませるクレア…。
◆
夕刻―。
ガンプラバトルアリーナ【ミッド】の裏口から、放り出されるようにパトリックが出てきた…。
このパトリックという男、七尾島東部出身の七尾人の男性であり、『ニュータイプ』と呼ばれる特殊能力を持ったガンプラファイターなのだが…
それゆえ、特殊能力を持たないガンプラファイターを見下し、他人のガンプラバトルに乱入してまわるという、自称
迷惑系ガンプラファイター
を名乗る、悪質なガンプラファイターである…。
「ちくしょう…★
と悪態をつく、【ミッド】から出禁にされたパトリック…。
そんな彼の前に、一人の女子高生が現れる。
「出禁にされたんケン?」
と、パトリックと同じ、七尾島の東部訛で話す少女。
彼女の名はセナ。
親子ほどの歳の差がある、パトリックの彼女である。
「フン…★
と言うパトリック。
「これで、もう出禁にされたんは、何軒目じゃケン?」
と笑うセナ。
「そんなことは、どうでもいいケン…★」
と、セナに抱きつくパトリック。
「あン♡
もう、パトったらァ♡」
と、パトリックとキスをするセナ。
「セナァ♡
セナァ〜♡」
と、セナの顔を舐めまわすパトリック。
「あン♡
パトぉ…
クサぃ…★」
と、パトリックの唾液や息のニオイに顔をしかめながらも、何ら抵抗しないセナ。
「
と、パトリックを誘うセナ。
「うん、行くケン♡」
と、パトリックとセナは、肩をよせあい…
夜の闇の中に消えていった…。