ガンプラバトルアリーナ【ミッド】のイートインコーナーに来た、クレア、ケイ、ミモザ、ユイは、注文したストロベリーパフェを食べながら、談笑していた―。
「さすがに、こっちのレーダーレンジ外から撃たれた時は焦ったけん★」
と言うクレア。
「私も、あの距離からクレアに当てたのを見て、驚いたわ。」
と言うケイ。
「そのためのガンダムデュナメスだからね☆」
と自慢するミモザ。
「たしかに『射撃絶対命中』という能力は厄介じゃけん。
でも、逆に言えば
対処も楽
じゃけん☆」
と言うクレア。
「どうして?」
と訊くケイに
「射線が絶対に自分に向けられているから、シールドで防げばいいけん☆」
と答えて、パフェを食べるクレア。
「ぐっ★」
と、絶句するミモザ…。
「じゃ、どうすればいいの?」
と訊くケイ。
「私だったら、防御が間に合いにくい、近距離で撃つけん。」
と言ったところで…
(やばっ★
私は何を言ってるけん!?)
と、後悔するクレア…。
もうすぐ、ビビッ島ガンプラバトル大会だというのに、もしかしたら対戦相手になるかもしれない人物に、戦い方をアドバイスしてしまったのだ…。
もっとも、大会レギュレーションを考えたら、島の東部に住んでいるミモザと対戦することになるとしたら、決勝大会となる。
【ブルーノア】の現状を考えると、【ブルーノア】が決勝大会に出場することはないだろうから、ミモザと対戦することも無いだろう…。
「ぉとーさんは、射撃が得意なら、遠距離から撃てって言ってたから…。」
と言うミモザ。
「ミモザさんのお父さんは、ガンプラファイターじゃけん?」
と訊くクレア。
「20年前だけどね★
『
と笑うミモザ。
「お母さんの方が有名ね☆
ミモザのお母さんは、『蒼空の隼』と呼ばれたリンスさんなの☆」
と言うユイ。
「あぃやぁっ!?」
と驚くクレア。
「何者なの?」
と訊くケイに
「20年前の世界チャンピオン
じゃけん★」
と教えるクレア。
「すごい…!!
じゃ、ミモザさんは、お母さんからガンプラバトルの英才教育を受けて…?」
と訊いてきたケイに
「まさか★
ぉとーさんもお母さんも、結婚してからガンプラバトルからは完全に引退しちゃったから…。
だから、私も、ユイと付き合い始めた中3の頃までは、全くガンプラバトルをしたこと無かったの★
だから、始めて、まだ半年ほどね。」
と答えるミモザ。
「でも、その頃から、すでにミモザは『カテゴリーF』だったの。」
と言うユイ。
「私に似ているわね★
私も、ガンプラバトルを始めて1年くらいなんだけど、ついこないだ『ニュータイプ』になったの。」
と言うケイ。
「『ニュータイプ』って…
本当に、相手の動きが止まって見えるの?」
と訊くミモザ。
「うん…。
正直…
ちょっと怖い…。」
と言うケイ。
「本当に恐いのは、撃たれる側じゃけん★」
と言うクレア。
クレアは、ケイと、先ほどのパトリックとの戦いで、『ニュータイプ』の恐ろしさを思い知っている。
ユルゲンスが助けに来てくれなかったら負けていた…。
その後、他愛もない会話で談笑した後、クレアとケイは、ミモザとユイと別れたのだった―。
◇
家に帰ってきたクレアは横になって、ミモザとパトリックのことを思い出していた…。
パトリックとの戦いで、自分は全く手も足も出なかったのに
ミモザはパトリックに攻撃を当てていた…。
それは、ミモザの『カテゴリーF』の能力によるものだった…。
ミモザの話によれば、『カテゴリーF』に覚醒したのは半年前…。
そして、ケイが『ニュータイプ』に覚醒したのは、ガンプラバトルを始めて1年ほど…。
『カテゴリーF』と『ニュータイプ』の違いはあれど、ケイとミモザの共通点は
ガンプラバトルを始めて1年ほどで能力に覚醒した
ことだ…。
対する、クレアはどうか?
11年も戦ってきたのに、『ニュータイプ』にも『カテゴリーF』にも覚醒しなかった…。
八乙女 撫子に刺されても、何も起きなかった…。
当の撫子からは
「伸び代が無い」
「これ以上、強くなれない」
と言われた…。
(それでも…!!)
クレアは戦い続ける決意をするのだった…。