HG ガンダムビルド…ビビッドアーミー   作:星龜

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メグロの赤い星(2)


 

ステージが海水浴場というだけあって、ステージの西半分は砂浜となっている。

 

東半分の海は非常に浅く、潜ることはできない。

 

そのため、クレアのマリンハイザック・アルフェルグは水中用モビルスーツなのに、水場をいかした戦い方ができそうになかった…。

 

だから、砂浜が主戦場になりそうだ―。

 

 

(アイツは、どこにおるけん?)

 

レーダーを見ると…

 

(2時方向…空から…!?)

 

正面モニターを見ると、海側の上空に小さな黒い影が…。

 

その黒い影が、ライムグリーン色のビームを撃ってきた―!!

 

「なんのぉ!!」

と、ライムグリーンのビームを回避するマリン([クレア])ハイザック・アルフェルグ。

 

上空を見れば、ライムグリーン色のビームを放った黒い影の正体たる、ショウの愛機(ガンプラ)・アンターレスの姿が目視できる距離にまで接近してきていた。

 

正面モニターに、アンターレスのデータが表示される。

 



 

【機体名】

アンターレス

 

【ベースキット】

1/144 HG ゼイドラ

 

【種別】

汎用型モビルスーツ

 

【属性】

空

 

【戦場適応】

宇宙戦 ◎

空中戦 ◎

地上戦 ◎

水中戦 △

 

【得意戦術】

射撃戦 ◯

接近戦 ◯

 

【ファイター】

ショウ

 



 

ショウの愛機(ガンプラ)・アンターレス―。

 

【機動戦士ガンダムAGE】の敵対勢力【ヴェイガン】の機体のプラモデルのパーツをミキシングした、赤い機体(ガンプラ)だ。

 

背中の右側の翼には、ショウが『メグロの赤い星』と呼ばれるきっかけとなった、ショウのパーソナルマーク

Sを図案化した稲妻が描かれた赤い星

が描かれている―。

 

「いけっ!!」

と、マリン([クレア])ハイザック・アルフェルグは、バックパック右側のEQFU-5X 機動兵装ポッドに内蔵されているAGM141【ファイヤーフライ】誘導ミサイルを撃つ。

 

飛んでくる12発のミサイルを、アンタ([ショウ])ーレスは掌のビームバルカンで次々と撃破していく。

 

(やるけん…。)

と、12発のミサイルを全て撃ち落としたショウの腕に舌を巻くクレア。

 

〈そんなモノが、某(ソレガシ)のアンターレスに通用すると思ったケン?》

と、砂浜に着陸したアンタ([ショウ])ーレスは、右手にアンターレスソードを装着し、マリン([クレア])ハイザック・アルフェルグに斬りかかった。

 

マリン([クレア])ハイザック・アルフェルグも右手にヒートトマホークソードを持ち、アンタ([ショウ])ーレスを迎え撃つ。

 

振り下ろされたアンターレスソードを、ヒートトマホークソードで受け止めようとしたら

 

〈アホケンッ☆

ひっかかっとるケンッ☆》

とアンタ([ショウ])ーレスは、胸部中央にあるビームバスターを放った!!

 

「うわあああ…ッ!!」

 

マリン([クレア])ハイザック・アルフェルグは、アンタ([ショウ])ーレスのビームバスターを至近距離から…

それも真正面から撃たれたため、回避もできず、まともにくらってしまった。

 

正面モニターにも

CRITICAL DAMAGE!!

と標示される。

 

(さすが…

ジュニア大会を三連覇しただけあるけん…!!)

と、クレアも、ショウの実力に畏怖するしかなかった…。

 

◇

 

見ている【ブルーノア】のメンバー達も、ショウの実力に驚愕していた…。

 

「な…なんて強さだ…!!

あのクレアが押されているなんて…!!」

と、驚愕するシン…。

 

「近距離射撃戦(アサルトファイト)か…。

あれが、ショウのバトルスタイルか…。」

とつぶやくヒロ。

 

「近距離射撃戦(アサルトファイト)

って…?」

と訊くケイに

 

「接近戦の一種で、近距離からの射撃による戦い方だ。

銃器による攻撃だから、刀剣類よりも攻撃範囲が広い。

一方で、敵は近距離からの射撃だから、回避が困難だ。」

と教えるヒロ。

 

「でも、味方でよかったよ…。

あれで敵だったらと思うと…。」

と言うケンタ。

 

「だが、近距離射撃戦(アサルトファイト)が得意ということは…

逆に言えば

通常の射撃が苦手

ということだ。」

と言うヒロ―。

 

◇

 

「うわあああああ…ッ!!」

 

またしても、近距離からのビームバスターの直撃をくらい、マリン([クレア])ハイザック・アルフェルグの耐久値は、47パーセントにまで減ってしまった。

 

コクピットルーム内には、耐久値が50パーセントを切ったことを報せる警報音が鳴り響く。

 

(近距離射撃戦(アサルトファイト)…

たしかに厄介じゃけん…。

でも…!!)

と、迫り来るアンタ([ショウ])ーレスに、マリン([クレア])ハイザック・アルフェルグはサブロックガンを撃つ―。

 

◆

 

「そんなモノッ☆」

と、アンタ([ショウ])ーレスは、マリン([クレア])ハイザック・アルフェルグからの攻撃を回避したのだが…

 

そのせいで、ビームバスターの照準がズレてしまった。

 

「ぬぅ…ッ!?」

 

再び、マリン([クレア])ハイザック・アルフェルグがサブロックガンを撃ってきたので回避するが…

 

「ち…ちくしょう…ッ!!」

 

マリン([クレア])ハイザック・アルフェルグからの攻撃を回避すれば、ビームバスターの照準がズレてしまう…。

 

(ちくしょう…ッ!!

だったら…ッ★)

 

サブロックガンを撃ってくる、マリン([クレア])ハイザック・アルフェルグ。

 

しかし…

 

アンタ([ショウ])ーレスは…

 

回避することなく、そのまま突進していった―!!

 

◇

 

(思ったとおりじゃけん☆)

と、ほくそ笑むクレア。

 

近距離射撃戦(アサルトファイト)でのビームバスターは、たしかに厄介だ…。

 

しかし

ビームバスターは胸部の固定兵装

つまり

正面にしか撃てない

のだ。

 

だから

自分から撃って、軸線をズラせば、ビームバスターを撃つことはできないし、撃たれても当たることはない

のだ。

 

アンタ([ショウ])ーレスが、手持ち火器を持っていないことからしても

ショウが近距離射撃戦(アサルトファイト)に依存しきっている

ことが、まるわかりだ。

 

相手の機体(ガンプラ)の弱点と、相手の戦法がわかれば、対策をたてることなど簡単

だ―。

 

◇

 

見ている【ブルーノア】のメンバー達も、クレアの動きの違いに気づいてきた。

 

「さすが、クレアだ☆

ショウの戦法の弱点に気づいたんだ☆」

と、ヒロが笑みを浮かべる。

 

「ショウの戦法の弱点?」

と訊くケイに

 

「一気に敵に接近し、至近距離からビームバスターを撃ち込む…というのが、ショウの戦い方だが…

射撃武器は直線的な攻撃しかできない

から

射線をズラせば、ショウは攻撃することができない

んだ☆」

と教えるヒロ。

 

「ショウの技を見切ったのなら、これでクレアの勝ちだな☆」

と喜ぶシン。

 

「どうやら、そのようだな。

見ろ☆」

と言うヒロ。

 

アンタ([ショウ])ーレスが、マリン([クレア])ハイザック・アルフェルグの攻撃をくらいながら突進していっていた…。

 

「あれは

自分の攻撃が見切られたから、ヤケになって突っ込んでいってるだけ

だな…★」

と、ヒロは肩をすくめた…。

 

◇

 

(おっ?

とうとう、ヤケをおこしたけん…☆)

と、マリンハイザック・アルフェルグが撃ったサブロックガンを回避することなく、そのまま突進をしてくるアンタ([ショウ])ーレスを見たクレアがほくそ笑む。

 

無謀な突進をしてくるアンタ([ショウ])ーレスに、容赦無くサブロックガンを撃つマリン([クレア])ハイザック・アルフェルグ。

 

しかし…

 

(むむ…っ!?)

 

それでも

アンタ([ショウ])ーレスは回避することなく、攻撃をくらいながらも突進してくる!!

 

そして、ビームバスターを撃った…

 

…が!?

 

「ムダじゃけん☆」

と回避するマリン([クレア])ハイザック・アルフェルグ。

 

「お返しじゃけん☆」

と、サブロックガンを撃つマリン([クレア])ハイザック・アルフェルグ。

 

近距離からの攻撃だったので、回避することができず、被弾してしまうアンタ([ショウ])ーレス…。

 

しかも、運の悪いことに、その内の1発が頭に命中した。

 

アンターレスの頭は、コクピットになっている。

 

コクピットが破壊されたとコンピューターに判定されたアンターレスは、耐久値がゼロになり、両膝をついてうつ伏せに倒れ、爆発のエフェクトにつつまれたあと、退場ゲートへと向かっていった…。

 

◇

 

コクピットルームから出てきたクレアとショウ―。

 

 

ショウが、クレアのそばに来る。

 

「約束じゃったケン…。

某(ソレガシ)は出ていくケン…。」

と、うつむくショウ。

 

「いや…

その…ごめんなさいけん…。

ちょっと、調子に乗りすぎたけん…。」

と、クレアは、ショウに頭を下げて謝った。

 

「・・・・・・★」

と、ショウは顔を赤くして、そっぽ向きながらも、右手を差し出した。

 

クレアは微笑んで、ショウと握手した―。

 

◆

 

【ブルーノア】の練習場から少し離れた場所に

へーゲラー

と

ユルゲンス

という、二人の男がいた。

 

へーゲラーとユルゲンスは、大洋高校男子ガンプラバトル部・通称【G.D.M.(ゴドム)】のエースファイターだ。

 

【ブルーノア】に、新たなメンバーが加入したと聞いて、偵察に来たのだ―。

 

 

「あの新入り…ショウとかいったな。

どう見る、ユルゲンス?」

と訊くへーゲラーに

 

「非公式の大会とはいえ、七尾島のガンプラバトルジュニア大会を三連覇したという実力は、ウソではないようだ。

だが…

今のバトルを見る限り

脅威ではない

な☆」

と言うユルゲンス。

 

「そうだな☆」

と、微笑むへーゲラー。

 

 

ショウの実力を見定めた二人は、【ミッド】から出ていくのだった…。

 

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