目が覚めるたび、自分の身体が“借り物”のように思える。
いまだにこの体の持ち主の親からこの子の名前を呼ばれるのも未だ慣れないし、私はいまだに前世の記憶が名前が私を今の立場に縛り付けて苦しくなる。
登校。授業。笑い声。誰かと交わす他愛もない会話。
でも私は、知っている。
これが“仮初めの平穏”だということを。
力を使わなければ、誰も私を知らない。
けれど、あの日。あの戦場で。
私は確かに、誰かを守るために戦った。
その事実は、私の中に確かな輪郭を残していた。
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放課後の帰り道。夕焼けが照らす商店街の片隅。
ショーウィンドウに映った自分の姿を、私はじっと見つめる。
制服。変わらぬ表情。けれど、瞳の奥には――
「誰も気づかないのよね、私のこと」
呟いた声は、風に溶けて消えた。
まるで、“私”という存在そのものが、世界から切り離されているみたいだった。
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その夜、また夢を見る。
赤い霧の中。乙姫が、こちらを静かに見つめていた。
『あなたはどうして……戦いたいの?』
問いかけは穏やかだった。けれど、その瞳には迷いがなかった。
「……誰かが、泣いてたから」
私は答える。
「誰かが、助けを求めてたから」
『でも、そのために、あなたは壊れていく』
「分かってる。……だから、今は戦わない」
乙姫は目を伏せた。まるで、何かを迷っているように。
『あなたは、“人間のまま”でいたいの?』
その言葉に、私は返事ができなかった。
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翌朝。
ニュースの一節が、ふと耳に届く。
『未確認の戦闘者“unknown”に関する映像が……』
自分のことだと、すぐに分かった。
あの夜の映像が、監視網に残っていたのだろう。
おそらくは政府、国の役人たちは、もう私の存在に気づいている。
だけど、誰も私を“迎え”には来ない。
味方とも、敵とも――決まっていない存在。
それが、“unknown”という呼び名の正体だ。
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教室では、いつも通りの声が飛び交っている。
私を“弓美”として扱う人たちの中で、私は孤独だった。
誰も、知らない。
本当の私も、私が背負っているものも。
私は机に突っ伏しながら、心の奥で静かに問いかけた。
“私は……ここにいて、いいの?”
答えは、誰もくれなかった。
そんな自問自答を繰り返しながら今日一日を過ごし、ノイズが出ればザインを纏って戦いにでる。私は私という存在をノイズとの戦いの中でしか見いだすことが出来ない。
それが例え、周りにいる存在を傷つけることになったとしても。
「私はここにいる。」
生成した武器を構えてノイズ達へと向かっていくのだった。
この主人公にヒロインはいる?
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乙姫
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響
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いらない