※ゲームバランスの都合上。とあるカード群が出てくるまでは、戦闘をダイジェストにすることがあります。ご注意ください。
※ライフ描写の差し替えをしました。
あの後、僕は普通に負けた。
すごい勢いでふき飛ばされ…
保健室送りになって…
念のため、病院に寄って早退することになってしまった。
「「 あーもー!わけわかんないよ! 」」
そんなこんなで、病院のかえり道。
今回のバトルを見直そうと、公園でデッキを開いた僕が思わず上げた言葉に、どこからか声がかぶさり、驚いてそちらへ視線を向ける。
そこには、青いチョッキに金のバッチ。
僕と同じく驚いた表情のまま、地図を片手に額に手を置き固まる。
カードポリスの制服を着たお姉さんと、視線がバッチリ合ってしまった。
「あ、ごめんね?うるさくして。」
「あ、いえ。こっちこそ。」
いやいや。
いえいえ。と奇妙な譲り合いに。
クスッと笑ったお姉さんが「お互い様だね?」と微笑んでくれる。
…きれいな人だなぁ。
「それで、何か困ってたの?」
「あ、いや、大した事じゃないので…」
「もー。ダメだよ。頼れる時に頼らないと、立派な大人になれないんだから!」
「う、じゃあ少しだけ…」
そうして僕はお姉さんと、世間話も交えながらお話しをした。
カードポリスのお姉さんの名前は『
なんでも、パトロールであの辺りを見て回っていたところだったらしく。
キラキラと光る真新しいバトルバンド。
…カードポリスの特注品だ…
を自慢げに見せてくれた。
そうして、話題は僕の悩み事に切り替わり…
「そっか…じゃあキズナくんは、迷い込んできたカード達を使って、その子に勝ちたいんだ。」
「うん、せっかく、僕の所に来てくれたんだ。ならきっと、師匠みたいにじょうずに使えば…」
「バトルに勝てるって?…うーん。そうかもしれないね…」
5枚にも増えてしまった《ケムリ》のカードを見ながら、首を傾げるコトネさん。
当たり前だ。笑われないだけマシだと思う。
『
ーーきっと普通は、使おうと思わない。
それでも、僕は師匠の弟子だ。
そんな常識に縛られなくっても戦える…そう信じていたい。
そんなふうに考え込む僕が見えたからか、コトネさんは笑顔で口を開く。
「よし。せっかくだから…やろっか。カードバトル!」
ーーーー
「「バトルスタート!」」
公園の中心。
カードバトルをするために作られた、フィールドスペースに立った僕たちは、高らかに宣言を上げる。
柔らかい光が辺りを包み、戦闘衣に姿を変えながら軽く深呼吸。
戦いに向け、意識を切り替える僕に、対戦相手の声が聞こえる。
「今回は先を譲ってあげる。君のやりたい様にやってみて」
「い、行きます!」
コトネさんの言葉に、少し緊張しながらカードを装填。
そのままフェーズを移行し、バトルフェーズ。
トリガーにかけた指に意識を集中させて、カードスロットに視線を向け…
「
ーートリガーを軽く引き、数秒のズラしをした後。
強くトリガーを握り込んだ。
《ボム》と《ケムリ》の多重換装。
授業のバトルの繰り返しの様に、なんとか多重換装を成功させた僕は。
その場で爆発したボムに巻き込まれて煙の中に消える。
「へぇ、『
煙の向こうで感心した様子で頷く声。
少し照れ臭くなって頬をかく僕の耳に、続けてコトネさんの声が聞こえる。
「けど…動いてないのはポイント低いかな。
パシュっと言う僅かな音と共に、肩のあたりに走る衝撃。
目を白黒させている僕に畳み掛けるように、額に衝撃がはしる。
「く、
それでも、煙を絶やすわけにはいかないと、《ケムリ》を換装した僕は、せめて被弾を避けようと煙の中を移動する。
「うんうん、初志貫徹。その決断ができるのも強みかな。だけど…
辺りを覆う煙の中から、剣の切先が現れる。
ゴウジくんとは違い、単調じゃない太刀筋が、右へ左へ。
煙の中を少しずつ、押し込まれるようにあとずさる。
「その強みは、使いこなせてこそ!だよ!」
「く、チャージイン!そして
そうして選択したのは、盾。
振るわれる一撃を盾で受け、吹き飛ばされると同時に、煙の外に脱出する。
「
そして同時に『キャノン』を換装。
しかし煙の中のお姉さんは追いかけて来ず、躊躇しながら、2発。煙の中に光弾を撃ち込む。
「そこだね?
ーー返答は1発の光弾。
煙を突き破って現れた光弾が僕の胴体に命中し。
黄色く変わるエナジースフィア。
焦りながら回避を選択した僕の足元に、続けて2発目も命中する。
「なんで、見えて!」
「んー理由は色々あるけど…。一番は…音かな?」
「音…ですか?」
コツコツと靴のかかとを響かせて、煙の中から現れたコトネさんは、新たに引いた3枚のカードを確かめながら言葉を続ける。
「そう。地面を蹴る音。弾丸が物にぶつかる音。そして煙が弾に弾かれる音。」
指で数えるように、言葉に合わせてカードを装填するコトネさん。
それを見た僕は、チラッと装填されているカードを確かめながら、防御のために姿勢を低くする。
「知ってる?強度値の無いカードは、私達にとってはただのホログラムだけど…」
コトネさんがゆっくりと腕を上げ、トリガーを引き、換装が始まる。
その手のひらには小さな《コイン》。
高く弾かれたその金貨に視線を奪われそうになった僕は慌ててコトネさんに目を向け。
その手に構えられた《キャノン》に向けて、盾を展開する。
「カードにとっては違うんだよ?」
そして放たれる1発の光弾。
明らかに狙いがズレ、当たるはずもない弾丸は無視し、次の一撃を意識した僕は。
後ろから聞こえたパキンと言う音と共に、後頭部に衝撃を受ける。
「なに…が?」
続けて、姿勢が崩れた所に1発の光弾。
役目も果たせず消える盾はもはや気にもならず。思わず、後ろを見るが何も居ない。
「《キャノン》だよ。キズナくん。」
「《キャノン》って、あれはまっすぐしか…」
「そうだね…確かめてみる?」
そうして、再び換装される《キャノン》。
こちらも合わせて盾を展開。その弾丸は通常のもので…
コトネさんに翻弄された僕は、じわりじわりとライフを削られていくのだった。
「ようこそ!カードショップ『炎剣』へ!」
「私?私は町のカードポリス!」
「コトネさんって呼んでもいいよ!」
「今回は、私が基本カードについておさらいするね!」
「まずは『ソード』!強度値2の剣を換装するよ!」
「基本的には、手首より先が、ホログラムの剣になるんだけど…」
「物によっては、手に持てる剣になるみたい。」
「店長さんの木刀とかがそうだね!」
「次に『キャノン』!強度値1の弾を2発撃てる銃だよ!」
「基本的には、腕ごと換装するエネルギー砲が主流かな」
「チャージすると、2点を一気に撃てるみたいだねー。」
「最後が、『ボム』!強度値1〜3の爆発を起こす爆弾を換装するよ!」
「最新型のバトルバンドだと、敵の頭上に換装したり、いろいろ便利みたいだね。」
「あと、距離によって威力が変わるのも特徴かな。」
「この3枚はそこのスタートデッキに入ってるから、後で買ってみてね!」
「それでは、次回もバトルスタート!」