『現実換装!カードバトラーズ!』   作:学び手

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お待たせしておりました。第5話になります。
対戦よろしくお願いします。

※お気に入り評価、励みになっています。ありがとうございます。
※今回は一部ライフ描写だけ残して、編集しました。


5話「リベンジマッチ!vsゴウジ!」前編

 

師匠がいなくなった翌日。

僕とゴウジくんは再び、バトルカードをする為に向かい合っていた。

 

「カリンさん!本当にコイツを倒せば挑戦を受けてくれるんだな!?」

「ええ。勝てれば。ね?」

 

ここはカードショップ『炎剣』のバトルスペース。

昨日、夜ご飯の時に授業で負けた話しをしたところ。

目を鋭くしたカリンさんに、ショップへ来るように約束させられて。

来るなりコレ。だ。

 

「か、カリンさん〜!まだ無理ですよ!」

「嘘言いなさい。アンタとその子達なら負けるはずないわよ」

「そんな〜」

「くっ!舐めやがって!準備しろキズナ!」

 

カリンさんの言葉にか、それとも情けない様子の僕に対してか。

怒り心頭といった様子のゴウジくんが、こちらを睨みつける。

同年代と思えない迫力に一歩足を引きつつ、震える指がデッキへ向かう。

 

…そして。

 

「へっ、意外とやる気じゃねえか。」

 

デッキに触れて、震えが止まる。

脳裏に浮かぶ、カードと戦略が不安を押し流し。

僕を一人の戦士に戻してくれる。

 

「…もちろん!負けてばかりじゃ、いられないからね!」

 

そうだ、負けてられない。負けたくない。

なんたって僕は。師匠の弟子なのだから。

 

ーーーー

 

「「チャージエンド!」」

 

「っしゃいくぜ!換装(コンバート)!」

 

スタンバイフェーズを終了すると同時に、俺は走り出す。

…アイツの戦略はわかってる。

《ケムリ》を使って武器の換装時間を終わらせ、コストで消耗させる臆病な戦略。

つまり、最初はあの妙にデカい《ケムリ》だ!

なら、簡単。そのガラ空きの腹をぶん殴ればいい!

 

「《グレートソード》!いくぜぇ!」

「っ。換装(コンバート)!《ケムリ》!」

 

前回と同じ…いや違う。

ゆっくり広がり始める煙。多少の違和感を覚えながらも、それは無視して全力で踏み込む。

 

…中途半端じゃ足りねぇ、あの煙全て吹き飛ばすくらい全力で!…

 

そう筋肉に力を入れ、振り切ろうとしたその時だった。

 

換装(コンバート)!《ボム》!」

「んなっ!?」

 

視界を遮る煙の先から、聞こえた言葉に足を止める。

しかし、振るわれた武器の遠心力は止められず。

武器に振り回されるように、俺は人一人分の煙に突っ込んだ。

 

瞬間。襲いかかる閃光と衝撃。

堪えきれずに、吹き飛ばされて尻餅をつく。

 

「ぐ…ぁ!いってえ!!」

 

…一気にライフを削られたのを感じる。

同時に、剣の換装時間もスカされ。いい事なしだ。

それなのに。思わず、口元が緩んでいく。

 

「なんだよ、なんだよ!ヤレるじゃねぇか!」

 

きっと、前回は布石だったのだ。

この一撃を叩き込み、安全に煙を展開させていくための。

 

換装(コンバート)《ケムリ》」

 

ほら、そうだ。

俺はこのターン。コストを抑えるため『グレートソード』しか、装填しなかった。

故にこうして、危険もなく《ケムリ》を発動できている。

 

「くぅ!憎いなぁ!最初からお前の手のひらって事かよ!」

「はは、まさか。偶然だよ?」

 

煙の中からは、余裕そうなキズナの声が聞こえる。本当に前回とは大違いだ。

 

「「チャージイン!」」

 

頬を両手で打ちすえ、カードを引き抜く。

…目ぇ、覚めたぜ。ここからは油断もしねー。そう決めた。

新たに引き抜いたのは、《グレートソード》。

先程のターンに使用しなかった《グレートソード》《ボム》と含めてちょうど3枚だ。

その中で使用できるのは、アーツ《グレートソード》そして、《ボム》の2枚。

この2枚で次に繋ぎ。最後の《グレートソード》を《現実加工(リアリティコーティング)》へ持っていく!

 

「チャージエンド!」

 

ーーーー

 

「チャージエンド!」

 

まずは1ターン。想定通りの動きができて確信する。

…やっぱりそうだ。前回も、デッキは勝てる様に導いてくれてたんだ…

 

今度引いたのは、《ソード》《キャノン》《ケムリ》の3枚。これも、前回の試合とほぼ同じ引きである。

違っているのは、僕の戦い方だけ。

それだけなのに、驚くほど戦いやすくなっている。

 

…《ボム》を警戒して、今度は正面から来ないはず。なら…

 

「換装《キャノン》!」

 

煙を挟んだ向こう側。ゴウジくんの姿をイメージして、音に集中する。

次の手がなんであれ、換装はするはず。

その声を頼りに《キャノン》を放とうとして…

 

「…。く、当たれ!」

 

何も聞こえない。どんな意図があったのかはわからないが、ゴウジくんは換装をしなかった。

故に《キャノン》が消える前に2発の弾丸を放ち。

1発だけ、着弾する音が聞こえた。

 

「当ててんじゃねぇか!」

 

晴れる視界の先、腕の痺れを取るようにバタバタと揺らすゴウジくん。

彼は楽しそうに笑いながら、その腕を前に。言葉を続ける。

 

「なぁ、そろそろやろうぜ?」

 

彼の手元に換装されるのは、両手剣。

奇しくも同じタイミング…いや、合わせてきたのか…。

なんにせよ、同じタイミングに《ソード》を換装した僕は口を開く。

 

「いいけど、手加減はしないよ?」

「上等ッ!」

 

《グレートソード》を手に駆け抜けてくるゴウジくん。

対する僕は《ソード》。打ち合いには負けるだろう。

かわし切るのも難しい。なら…

 

腰を低く、右足を後ろへ。

鞘は無いから力は溜めきれない。

それでも、コレは最も慣れ親しんだ型の一つ。

その速度は、師匠に及ぶものではないけれど。

 

ーーこの一刀は、次元を割く最初の型。

 

「らァアア!」

「はぁァアア!一の型!『木の葉斬り』」

 

振り下ろしより早く、僕の居合がゴウジくんの胴を打つ。

あまりの衝撃に《グレートソード》を取り落とした彼から、離れて《ケムリ》を使おうとして。

 

「捕まえたぜぇ?換装」

 

そのまま、腕を掴まれる。

グンっと身体を引かれて体勢を崩す僕とは逆に、流れるような拳が迫り。

 

「(ボム》!」

 

拳の衝撃と同時に、眼前で荒々しい爆発が巻き起こった。

 

 





「ようこそ!カードショップ『炎剣』へ!」
「俺か?ゴウジってんだ、よろしくな!」
「ん?いつもはここで説明を聞いてるって?」
「なら!『現実加工』について教えてやるよ!」
「『現実加工』はロマンカード研究所が生み出したレアカードだ。」
「その効果は強力で、アーツカードに5点の強度値を与えるだけじゃなく。」
「カードによる破壊以外で、解除されなくする事ができるんだ。」
「あまりにも強すぎて、数千枚しか作られなかったらしいぜー」
「え?なんでそんな詳しいのかって?」
「…ナンデダロナー」
「んじゃ、次回も!バトルスタート!」
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