処刑人達とありふれた・・・本当にありふれてるのか?転生者の暗躍   作:yuni12

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次回からオルクス迷宮に行けるかな?


第1話 異世界に呼ばれるようです。その八

第1話 異世界に呼ばれるようです。その八

 

図書室

 

 訓練を開始してから2週間はたった。

 俺、坂本雄二は勇者(笑)もとい天之河に渡す資料を纏めていた。

 

「以上が、僕と南雲君と清水君が調べたこの世界の宗教についての報告書だよ」

 

「あぁ、助かる」

 

 恵里は俺が南雲達に頼んだ『この世界の仕組みや宗教、更には神について地球での知識やオタク知識を交えた考察とまとめ』を記述した報告書を渡してきた。

 

 俺達には不満しか無い天職だったが、幸いクラスメイト達はまともだった。

 

 天之河はそれを見てクラスメイト達に役割を言い渡した。

 

 天之河をリーダーとするこの世界で何かあったときの為に資金集めと前線で戦うメンバー。

 

 俺、坂本雄二をリーダーとする世界の事を調べるメンバーと別れた。

 

 南雲や幸利といったオタク達には地球に居たときに見ていた異世界転生や異世界転移などのラノベ知識を元にこの世界の知識とともに調べるよう言い渡した。

 

 俺は恵里から渡された報告書を読んでいくうちに表情が険しくなっていった。

 

 気分を変えるために隣の恵里を見ると何故かスーツを着て秘書の真似事をしてる事について思う事はあるが似合っているから構わない。

 

「異世界あるあると言えるが・・・・・・正直頭が痛くなるな。

 読めば読むほど余計きな臭くなってくる。

 この世界や神に対して・・・」

 

「うん。僕もそう思う。

 雄二君に会わしてくれた女神に感謝はするけど加護は不要だよ。必要なのは僕と雄二君の愛だよ。

 そういう意味では信仰する神がエヒトだけって言うのもね」

 

「色々ツッコミたいが問題は絶対的一神教って奴だな。

 俺達のいた地球でもそういう宗教的な理由で争いがあったな」

 

「でも地球じゃ色んな神の存在や考えの違いがたくさんあったしこの世界と違って人間すべてが神に対して強い信仰心持ってるわけじゃないこともあって世界規模の争いになってなかった・・・・・・でもこの世界じゃ」

 

「信仰する神が一人・・・それゆえ他の神の存在を認めないことによる争い・・・・・・信仰する神が一つしかないってことはそれを信仰する人間たちの意識の統一もとい考え方も皆同じようになる・・・・・・この世界の人達が信仰する神はエヒトのみ・・・・・・余計な思考を放棄させエヒト神を信仰する教会とエヒトに従う存在になる・・・・・・」

 

「しかもそれ以外の考えは認められず異端者扱いされるし、エヒトを崇める人達が多すぎて中にはエヒトや教会が正しいと思う人達も多くいるだろうね」

 

「・・・・・・改めて・・・俺達はとんでもないところに呼ばれたな・・・・・」

 

「・・・・・・全くだね」

 

 書かれた内容に頭を痛めながら自分達が置かれてる状況を把握し地球に帰還するにはやはり王国から離れ単独で探す方が賢明かもしれんと結論がついた。

 

「念の為に聞くけどこの情報はジェイドさん達に流れ「勿論さ」なら問題ない」

 

 愛子先生の経由で実力派のジェイド達と繋がりを持てたのは僥倖だった。

 彼等も情報を得て精査して動くだろう。

 彼等が動けは確実に王国の目を引き付けてくれる。

 その分こちらが手薄になればこちらにとっても(プラス)だからだ。

 

「さて、訓練に行くか。真面目にやっとかないと怪しまれても困るからな」

 

「そうだね。一応僕達は神の使徒だからね」

 

 恵里と話しながら俺達は訓練室に向かった。

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 

訓練室

 

俺達は訓練室に着くと目を大きく見開いた。

ハリネズミ状態の檜山達小悪党組が壁にめり込んでいたのだから

 

「・・・何があった?」

 

「何時ものお約束にアリナさんを怒らせて結果そのザマだな」

 

 俺は近くにいた幸利に話を聞くと小悪党組の自業自得と分かりため息をついた。

 

「したくもない訓練してる中で自分よりも弱い子をよってたかってイジメをするような奴も止めようともしない連中も同罪よ」

 

「アリナさんの言うようにそれに関しては同意見なのです」

 

「そうだな。こいつらは典型的な存在だ。

 力を手に入れた事で力に酔いしれて自滅するそんな連中だ」

 

「厳しい事を言うけどその程度の力で対処出来る程世の中甘く無い!」

 

 アリナさんは不機嫌に周りに聞こえるように怒っていた。

 それに同意するルルリに忠告を入れるロウとジェイド。

 

「「「・・・・・・」」」

 

 誰もが反論出来なかった。

 力に酔いしれて無いとどう言える。

 誰もが南雲に対する感情も相まって無視していたのも事実だ。

 

「だからと言って光輝まで壁にめり込ませる必要は無いでしょう!」

 

「しっかりして光輝君。今、回復させるから」

 

 重い空気の中、八重樫の反論と白崎が天之河を壁から引き剥がそうとして苦労していた。

 

 誰もがそう言えばと思い壁を見ると()()()()()()()()()()()がめり込んでいた。

 

「あ、そう言えばイジメを止めようとしていたわね(ポン)」

 

「急いで救出しないといけないです!」

 

「アリナ、やり過ぎだろう!」

 

「彼はあの三人組や小悪党組と同じ耐久とは限らないだろう!」

 

 ポンと手を叩くアリナに慌てて天之河に回復魔法をかけるルルリ。

 壁から引き剥がすロウとジェイド。

 

 補足するが助け出された天之河は瀕死の状態でジータがジョブチェンジして帽子をかぶり露出の少ない修道士スタイルの衣装のプリーストになってヒールオールをかけルルリも始めは回復光(ヒール)をかけてたが効果が薄いと判断すると不死の祝福者(シグルス・リバイブ)をかける。

 白崎も出遅れたと慌てるも治癒魔法をかけた。

 

 息を吹き返すのを確認するとルルリは危うくアリナさんが勇者を殺した背教者になるところでしたと一息ついてホッとしていた。

 

 八重樫と白崎が抗議するも勇者なら1発くらい耐えないと生き残れないと言い切る始末だった。

 

 その言葉に誰もがジェイド達白銀の剣を信じて良いのか不安になった。

 

 後に息を吹き返した天之河はこう語った。

あのクソ女神アクアに再会するもこっちに戻って来るなと蹴り返されたと言った。

 

 それとアリナさんに対しトラウマが出来たのかクロバー様とかアリナ様呼びになった。

 

 アリナさん本人はそう呼ばれるのは嫌らしいが罪悪感があるのかスルーしている。

 

☆ ☆ ☆ ☆

 

 騒動があったものの訓練が終了した後、いつもなら夕食の時間まで自由時間となるのだが、今回はメルド団長から伝えることがあると引き止められた。何事かと注目する生徒達に、メルド団長は野太い声で告げる。

 

「明日から、実戦訓練の一環として【オルクス大迷宮】へ遠征に行く。必要なものはこちらで用意してあるが、今までの王都外での魔物との実戦訓練とは一線を画すと思ってくれ! まぁ、要するに気合入れろってことだ! 今日はゆっくり休めよ! では、解散!」

 

 そう言って伝えることだけ伝えるとさっさと行ってしまった。ざわざわと喧騒に包まれる生徒達の最後尾で俺は天を仰ぐ。

 

(・・・・・・本当に前途多難だ)




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