処刑人達とありふれた・・・本当にありふれてるのか?転生者の暗躍   作:yuni12

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今回は異世界での茶番回です。
ここで勇者(バカ)の目的が語られます。


第1話 異世界に呼ばれるようです。その五

第1話 異世界に呼ばれるようです。その五

 

 ジェイドさんの纏めで戦争への参加するかは個人の意思で決まった。

 

 セリフの準備をしてた俺の行動は無駄となり、背中に哀愁を漂わせイシュタルさんの先導により俺達は神山を下りハイリヒ王国に向かうこととなった。

 

 聖教教会の正面門にある台座ロープウェイに乗り、雲を抜けてから王都の塔に到着した。

 

 空中回廊を渡り王宮の玉座の間へと案内される。

 扉をあけて中に入ると、真っ直ぐ延びたレッドカーペットと、その奥の中央に豪奢(ごうしゃ)な椅子――玉座があった。

 

 玉座の前で国王と思われる覇気と威厳を纏った初老の男性が()()()()()()待っている。

 

 その隣には王妃と思われる女性、その更に隣には十歳前後の金髪碧眼の美少年、十四、五歳の同じく金髪碧眼の美少女が控えていた。

 

 更に、レッドカーペットの両サイドには左側に甲冑や軍服らしき衣装を纏った者達が、右側には文官らしき者達がざっと三十人以上並んで佇んでいる。

 

 俺達が玉座の手前に着くと、そこからはお約束な展開だったと語ろう。

 

イシュタルさんが俺達に見せつけるように国王の隣へと進んだ。

 

 そこに、手を差し出すと国王は恭しくその手を取り、軽く触れない程度のキスをした。

 

 つまり自分達は愛し合っている関係だと言いたいらしい。

人の趣味をとやかく言うのはどうかと思うけど見せられてるこちらの気持ちにも配慮して欲しいと内心で溜息を吐く。

 

 後はただの自己紹介だ。国王の名をエリヒド・S・B・ハイリヒといい、王妃をルルアリアというらしい。

 金髪美少年はランデル王子、王女はリリアーナという。

 

 後は、騎士団長や宰相等、高い地位にある者の紹介がなされた。ちなみに、途中、美少年の目が香織やアリナさんやシズルさんに吸い寄せられるようにチラチラ見ていたことから彼女等の魅力は異世界でも通用するようである。

 

 その後、晩餐会がスタートした。

 

 ・・・・・・しきりに香織やアリナさんやシズルさんに話しかけているランデル殿下を見て、彼の叶わぬ恋に俺は涙が出そうになったのはここだけの話だ。

 

 親睦が目的の晩餐会も解散になり、自室に案内された。

 最も今日はまだする事はある。

 クラスメイトの皆に集まって今後の事を相談して決める事になる。

 

☆ ☆ ☆ ☆ ☆

 

用意された部屋

 

「よし、全員集まったな。これより『これからの事をどうするか決めるクラス会』を始める」

 

 俺は晩餐会時にクラスメイトに晩餐会が終わり部屋に案内された後重要な話があると伝え今、現在全員が集まり一室に集まった。

 

「ね、ねえ光輝君。いつになく真剣な顔をしてるけどどうしたの?」

 

「香織、いつになくは心外だが今は置いておこう。

 重要なのは俺達の今後の処遇だ」

 

「そうだな。ジェイドさんのおかげである程度の自由があるように見えるけど実際はそうじゃない」

 

 香織の言葉に傷つくも俺はそれを飲み込み今の現状を言うと雄二も同意した。

 

「実は・・・俺、晩餐会の時にイシュタルが俺に否俺達は神の使徒として()()()()()()()()()()()()と聞いてきたんだ。」

 

「「「!!!」」」

 

 俺がそう言うと誰もが息を呑んだ。

 イシュタルは何の躊躇いもなくジェイドさんとの約束を破っているのだ。

 

「・・・・・・あの時ジェイドさんが言ってた約束で重要なのは俺達が戦争に参加・不参加を選択出来るようにした事だ。」

 

 「でも抜け穴はあるんだ。

 俺達が自らの意思で参加すると決まれば誰も文句は言えない。

 例えジェイドさんと言えども文句は言えない。

 文句を言ってもイシュタルは促しはしたが決めたのは俺達の意思だと答えると思う。 

 約束は守ったと答えるさ。」

 

「「「・・・・・・!!!」」」

 

 俺は彼等に地獄に落とす言葉を語りクラスメイト達の間で動揺が走る。

 

「ま、待てよ!それじゃあ・・・天之河はどう答えたんだ?イシュタルの意図が分ってたんだから断ったんだろう」

 

「それは・・・」

 

「参加すると言ったんだろ。そうする他無かったからな?」

 

 クラスメイトの一人の文句に俺が口を開くも坂本デストロイヤーズの一人であり周囲にオタクで有る事を隠す清水幸利が口を挟んだ。

 

「・・・清水の言う通りだ。

 俺達に戦争参加しないなんて選択は・・・無かったんだ。あの時アリナさんが文句言ってた時、イシュタルがどんなツラでこっちを見てたか気付いた奴いるか?まるで『エヒト様に選ばれておいてなぜ喜べないのか』とでも言いたそうな侮蔑な表情を浮かべていた。

 もし戦争参加しないなんて選択した場合の最悪はなにかあると思う?」

 

 「考えられる事としたら・・・・・・良くって追放。

 最悪なのは処刑や奴隷にされることかな?」

 

 俺の質問に南雲はオタク知識を活用して可能性を語った。

 

「そうだ・・・南雲の言うように異端者として処刑もしくは神への帰依と言う名の奴隷だってあり得る。

 正直まだ王国から追放されるとかだったらまだマシだが、それでも俺達はこの世界の事を全く知らない。」

 

 「おまけにこの世界の人々よりも強いなんて言われたが俺達は自分がどの程度強く、どの程度やれるかの把握すらも出来ていない。」

 

 「それにジェイドさん達は参加する以上場合によっては教会や王国の意向で敵になるかもしれん。

 これらの理由から今の現状では教会や王国に協力するしか道は無かったんだ。」

 

 南雲の答えに俺は両手を強く握り今、自分達に置かれている状況を語った。

 

「それに俺達を召喚してみせたエヒトって神のことにも俺は疑っているんだ。」

 

 「本当にこの世界の人々を救う意志があるならわざわざ俺達を召喚なんてせず直接自らの手で乱世を収めるんじゃないか?」

 

 「仮に理由があって直接的に干渉できずに異世界の住人である俺達に頼らざるを得ないにしても、前もって了承すらもせず、誘拐同然に異世界召喚するような神を。」

 

「そんな一方的な神を俺は信用出来ない。

 皆はどう思う?」

 

「「「・・・確かに・・・言われてみれば・・・」」」

 

俺は胸の内を語り神への不信を伝えるとクラスメイト達も改めて思い返し疑心の表情を浮かべた。

 

「これからが重要なんだ。本音を言うと、俺はこの世界を救うつもりはない。(俺の狙いは南雲とユエのイチャつきを特等席で見守りたいからだ。)

 誘拐同然に召喚し、俺達に謝罪もしない。」

 

 「挙げ句の果ては俺達を戦争に勝つための道具くらいにしか見てない連中の為に戦うほど俺は善人じゃない。」

 

「皆、改めて聞く・・・本気でこの中で、この世界の為に命を掛けたい、人々を救いたいと思う奴・・・・・・手を上げてくれないか?」

 

 俺がそう言うが、誰も手を挙げなかった。

 

「そうか。皆の意思は決まった。

 ならばこのクラスの総意ってことでいいな!」

 

俺は皆の目を見てクラスの皆の目標が一致した事を確信した。

 

 「よし、それじゃあ今後の方針を話す。

 俺達は戦争に参加し教会や王国に協力する。」

 

 「でもそれはあくまでも表向きだ。

 俺達の真の目的は地球への帰還。」

 

「その為の方法を見つける必要がある。

 方法は現時点では不明。」

 

「然し手掛かりは必ずある。

 それを手に入り次第、さっさと帰る。

 その為には皆がそれぞれ協力する必要がある。」

 

 「でも無理に出来ない事をするんじゃない。

 皆がそれぞれ出来る事をやっていけばいい。

 出来ないものがあればそれを他の誰かがフォローすればいい。」

 

 「それと明日になれば俺達に適性のある天職?って奴が判明するから、その時に役割分担しよう。

以上で終わりと言いたいがそれは後だ。」

 

俺は今後の方針を語り終えると皆の前に立つと全員に頭を下げた。

 

「俺の考える最悪を回避するためとはいえ、俺はイシュタルの前で戦争参加を表明し皆を戦争に巻き込んでしまって、本当にすまなかった」

 

そんな俺の姿にクラスメイト達は頭を上げるようにいう

 

「や、やめてよ光輝君!光輝君のせいじゃないから!!」

 

「そ、そうよ!天之河がああ言わなかったら私たちはどうなっていたか」

 

「そうだぜ光輝。俺達の事を思っての行動なんだろう。

ならば今度は俺達が答える番だ!」

 

「皆、だが事前に相談する事なく参加を決めたんだ。

 俺が巻き込んでしまったことには変わりない。

 やりたくもない戦争に参加すれば・・・ここにいる誰かは死ぬかもしれない。

・・・もしかしたら・・・全員帰れないかもしれない・・・・・・」

 

「「「・・・・・・」」」

 

「俺は正義の味方じゃない。俺が絶対に守るから大丈夫。・・・なんて口が裂けても言えない。

 それでも俺を否皆で生きて地球に帰ろう!

 笑顔で家族や友人にただいまって伝えよう!

 この世界の人々を見殺しにしても誰一人欠けることなく地球へ帰還させるまで、戦い続ける!!だから皆も、希望を捨てず、生き抜いて欲しい!!この残酷な世界を!!俺と一緒に!!」

 

「「「おう!」」」

 

 俺の演説を聞き、クラスメイト達から歓声とともに賛同の声が並ぶ。

 

「正直勇者になって世界を救うのも選択としてありだが・・・天之河の言うように異世界を救う為でなく帰還するための一致団結か。・・・まぁそれも悪く無い。

 世界見捨てることになるけど全員がそうなら怖く無いな」

 

 「エリリン!やろうよ一緒に!!」

 

 「そうだね。僕としては家族には興味は無いけど雄二君の家族に未来の僕の義理の両親になるんだし挨拶と考えるならありだね」

 

 「外堀を埋めるつもりか恵里?!」

 

 「光輝君!!頑張ろう!私も挨拶する為に!!地球に帰ろ!」

 

「そうね!家族への挨拶は必須よね!。地球に帰ったら実行しないとね!」

 

「そうだな。中村さんはともかく香織や雫が挨拶か。

 うんうん、確かにそれは大事だ。(まだフラグは立って無いと思ってたが以外と早く立つんだな。

 南雲ハーレムをニヤニヤと特等席で見守るとしよう)」

 

こうして、彼らは戦争に参加しつつも地球へ帰るための方法を見つける為一致団結するのだった。・・・とあるバカの目的以外である。




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