キヴォトスに流れ着いた少女が先生に拾われ世話になる話 作:ゴンザレス渡辺
少女を担いだ状態で皆と歩いてもうすぐ校門前に着くぞというタイミング。
私達と校門を挟んだ向こう側にヘルメット団の少女が一人見えた。
「あそこにいるのってヘルメット団じゃない。また私たちを襲おうって魂胆ね。」
「おじさんが話をしてくるから皆はここで待っといてね~」
そう言ってホシノはヘルメット団の少女に小走りで駆け寄って行った。
ヘルメット団の面々はホシノが近づいてるのに気が付いたのか警戒しているようだった。
数分話しているかと思うとホシノは戻ってきてヘルメット団の少女は向こう側へと去って行った。
「特に害はないかな。ただ噂のシャーレの先生を一目見に来ただけみたい。」
「へぇ~そうなんだ」
「噂の張本人さんは興味なさそうじゃない。」
「そうなんだよね、あんまり興味ないんだよね。っとそんなことより早く中に入ろう。」
「そうですね☆」
私は校内に入って少女をベッドに寝かせ、彼女の傷を確認しようとした。
そのタイミングで彼女は目を覚ました。
「あ、目を覚ました。」
「ここはどこですか。」
「ん、ここはアビドス高校。私たちの学校。」
「そうなのですね。それでは私は行かせてもらいます。」
救急箱をシロコから受け取りこの場を去ろうとする彼女を引き留める。
「待った。あなたは今から病院に行くんだから。患者は大人しくしなきゃ。」
「私は大丈夫です。「ダメ。病院には必ず来てもらうから。大人しくね。」………わかりました。」
彼女をベッドに戻らせ傷もとに包帯を巻いていく。
「そういえば、あなたの名前は。」
「私の名前は………『木下 ロト』」
「よろしくね、ロトちゃん。」
「………よろしく」
先生は挨拶を交わすとロトに包帯を巻いていく。
「これでヨシ。それじゃ今から出発するけどいいかな。」
「構わない。」
「んじゃ、行こうか。」
そうして二人はアビドスを出発した。
トリニティ総合学園某所
「というわけなんだよ。診察をお願いできないかな。」
私はロトを見つけてからのこと(銀行襲撃を除き)を話した。
話している間、セリナは真剣に聞いてくれていた。
「はい、わかりました。それでは彼女をベットの上まで運びますね。」
「ありがとうセリナ。私は外で待っているから、聞きたいことがあったら何でも聞いてね。」
そう伝え、私は保健室のドアから外へ出た。
外へ出ると近くの目についたベンチに腰を下ろす。
どうしてロトちゃんはあんな所にいたんだろ。………それに服装もどの学園の制服のものとは似ても似つかないデザインだったな。一体彼女はどこから来たんだろう。
「すいません、先生。」
一人ベンチで考え事をしているとセリナに声をかけられる。
「どうしたの。」
「しばらく彼女の様態を確認したんですが、こちらでは治せないです。」
「え⁉そこまで傷が酷かったの?」
「いえ、傷が治せないというより故障を直せないといったほうがいいでしょうか。とりあえず彼女の傷口を見たほうがいいかと思います。」
私はセリナに言われるがまま保健室に入りロトの傷口を確認する。
「え、これって。」
彼女の傷口からは生身の傷から見える赤色ではなく茶色の混じった灰色が見えた。
「だから言ったでしょ、大丈夫だって。」
ロトはそういうとベッドから立ち上がり部屋から出て行った。
数刻経った後ハッとした私はセリナにお礼を告げロトの後を追った。
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