神にチート能力を貰った俺は、最強の力を駆使して成り上がる。 作:ウルトラ暇人
「たけし!!たけしィィイイイ!!!」
「嘘だろ…!?女の子を庇って…!!」
サイレンが鳴り響く。
俺は…一体…ああ…女の子を助けようとしたら…車に撥ねられて…
―――
「と、いうわけなので、貴方にチート能力を与えて転生させます。」
嫌に神々しい女が口を開く。雲の上みたいな場所で、全裸の赤子みたいな天使が女の周りで小躍りしている。
「いや、俺たけしじゃなくてゆうたです。あと死因も階段から転げ落ちて死んだだけです。」
「知りません。チート能力を与えて転生させます。」
「はあ、具体的にどんな能力なんですか?」
「めっちゃ強くなれます。」
「めっちゃ強くなれる。」
「はい。なので貴方は負け無しです。異世界に転生したら。負け無しです。よかったですね。負け続きの人生が変わって。」
「すいません、チート能力無くてもいいので一発殴らせてください。」
「無理です。いってらっしゃい。」
俺は無情にも飛ばされた。シル・ブ・プレ。
目が覚めると、俺は街にいた。
こういうのって必ず森とかで目を覚ますわけじゃないんだ。
とりあえず歩いていると、何故か奴隷市へとたどり着く。
奴隷市では、奴隷たちがなんかたくさん売られており、ちょっと嫌な気持ちになる。
ただ、所詮は異世界で、そういう文化があると思えばなんとでもない。ここで力に任せて奴隷解放したとして、街の治安が悪くなるだけだし。
そう思いながら奴隷市を抜けて歩いてると、また奴隷市へとたどり着く。
抜ける。同じ奴隷市にたどり着く。抜ける。同じ奴隷市にたどり着く。
これはまさか…
「ゲエッヘッヘッヘ!!!ほら!泣き叫べ!!」
周りを見ると、露骨に人相の悪い男が、露骨に奴隷女にムチを振るっていた。
しかもよく見ると鞭ではなく釣り竿だった。釣り糸が女のケツに当たっているだけだ。
「痛い!痛い!」
痛いわけねえだろ、糸だぞ。お肌敏感すぎるだろ。
「誰か助けて!!黒髪で転生してきて間もなくて奴隷に少し抵抗がある人助けて!!!」
具体的すぎるだろ。黒髪俺しかいないし。
「ゲエッヘッヘッヘ!!そんな黒髪の男なんて中々いないぞ!!女神からチート能力を貰っている男なんてなあ!!!」
言ってない言ってない。奴隷はそこまで言ってない。八百長にもほどがあるだろ。
仕方ないからとりあえず話しかける。
「あの…」
「うおっ!!黒髪でチート能力がありそうな転生してそうなやつ!クソ!奴隷を解放しに来やがったか!!」
まだ何も言ってねえよ。
「ククク、だがな、奴隷を解放したきゃ俺と勝負してもらうぜ、来い!!」
そう言うと奴隷商はポケットから紙束を取り出す。
「お前もデッキを出せ。カードバトラーなら持っているはずだ…」
ポケットを探ると、確かに紙束が何故か入っていた。紙束を取り出すと、奴隷商は高らかに笑う。
「ゲエッヘッヘッヘ!!やはりお前もバトラーか!!面白い!!勝負だ!カードセット!!GO!バトル!!」
奴隷商は腕についた変なのにデッキをセットする。
俺そんなの無いんだけど…と思ってたらさっきまで釣り糸でケツを叩かれてた奴隷が同じのを持ってくる。
窪みにデッキを嵌めると、空中にライフが映し出される。
LP:20 LP:20
「言っておくが、先にライフを0にしたら勝ちだぜええええ!!」
当たり前だろ。そこまで鈍くねえよ。
「先攻はいただくぜ!!手札からマナをセット!1ターンに1度、手札のカードを裏向きに出すとマナとしてセットできる。カードの左上に書いてある数字がマナだ。マナを使うことでその使った数字と同じカードを出せるぜ!」
敵に向かって説明しすぎだろ。親切だなこいつ。思ったよりもゲーム性あるし。
「俺はマナ1つ使って【ゴリラゲリラ】!」
ゴリラゲリラ 1コスト パワー1 タフネス2
強力な拳で相手を制圧するゴリラ。
その速さから、ゲリラと呼ばれる。
そしてゴリラなのかゲリラなのかはっきりしないカードを出される。
「ターンエンドだ。」