神にチート能力を貰った俺は、最強の力を駆使して成り上がる。   作:ウルトラ暇人

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第2話

「俺のターン、ドロー…マナ…セット?」

 

「おう、マナセットじゃなくて正確にはマナアップだ!このカードゲームはマナを増やして強力な魔法を唱える魔法使いとして戦うゲームだからな!」

 

フレーバーにも詳しい謎の奴隷商を無視して手札を見る。

 

「マナを1つ使って…このカードを使う。」

 

【活路への航路】コスト1 マジック

デッキの上のカードを三枚墓地へと送り、その中の【マジック】カードの枚数だけドローする。

 

「ほう!マジックカードか!それは効果を適用するだけして墓地に送るカードだ!遊戯王でいう魔法カードだな!」

 

他社製品の名前を出してくる危険な奴隷商に眉を顰める。

奴隷商や魔王よりも、集英社に訴えられたら勝てないだろう。

 

「デッキから墓地に送られたカードは2枚がマジック、2枚ドローする。」

 

「ドローだけじゃ勝てねえぜ!!俺のターン!マナアップ!!くらえ!必殺コンボだ!!【共鳴する宿敵】!!」

 

【共鳴する宿敵】コスト2 マジック

自分のマナゾーンに存在するカードを1枚選び、表側にすることでコストを支払わずに場に出しても良い。その後、自分は手札を全て捨てる。

 

「これで出すのはこいつだ!!【ウルトラスーパードラゴン】!!ターンエンドだ。」

 

【ウルトラスーパードラゴン】コスト7 パワー9 タフネス10

めちゃくちゃ強いドラゴン。スギ花粉によるくしゃみで世界を滅ぼした。

 

フレーバーが雑すぎるドラゴンが現れる。

2ターン目にしてはゲームエンド級のカード出て着すぎなようにも思える。

俺のカードも1マナ2ドローだし、相当な馬鹿が作ったカードゲームであることは察するに難くなかった。

 

「ドロー、マナアップ。2マナで【覚醒するマジック】」

 

【覚醒するマジック】コスト2 マジック

自分の墓地のカードをモンスターとして場に出す。それはパワーとタフネスが1である。

 

「対象はさっき落ちた【真理】」

 

【真理】コスト10 マジック

このカードが場に出たなら、自分は勝利する。

 

「ば、馬鹿な!!!リアニメイト真理だと!?!?あれは使いこなせる人間がいないはず!!!俺の…負けだ…」

 

寧ろライフ削らなくていい分初心者向けだろうというのは黙っておいた。メルシー。

 

「奴隷は持っていけ…」

 

そう言えば奴隷解放のために戦ってたんだった。

奴隷を見るとめちゃくちゃ綺麗なワンピースに着替えてこちらを見ていた。

 

「助けてくれてありがとうございます!!本当に…辛い生活でした…」

 

雪のように綺麗で真っ白な肌をしている奴隷が言う。

嘘つけ。絶対丁寧に扱われてただろ。

 

「しかし、気をつけてください、ゆうた…勇者様!ここを解放したことは裏の組織【ねこちゃんファンクラブ】に報告がいくはずです。」

 

名前教えてないのにゆうたとか言い出したのは八百長だろうからさておき、そのねこちゃんファンクラブというものに俺は目を付けられてしまうらしい。

猫カフェの系列店か何かだろうか。

 

「あっ!あれはーーー!!!!!」

 

奴隷がわざとらしく叫ぶと、黒い甲冑を身に纏った騎士が現れる。

 

「お前がゆうたか。」

 

まだ名乗ってないのに一さも当然のように下の名前で呼んでくる男が飛び降りてくる。

こういうの普通は二つ名とかで呼ぶものだと思っていたが、どうやら違うらしい。

 

「私はねこちゃんファンクラブ、四天王が一人、肉球のタカヒロ」

 

中世ヨーロッパ風なのにも関わらず純日本人すぎる名前の男、肉球のタカヒロは剣を抜いた。

 

「奴隷市を解放したのは貴様だな。闇に葬ってやろう。」

 

タカヒロの剣の柄には猫の肉球のようなマークが描かれており、なんともやる気を失くさせる。

俺剣持ってないんですけど。

 

「ゆうた様。これを。」

 

奴隷が剣を差し出してくる。

先程までゆうたを誤魔化すために勇者様とか言ってた癖にこの始末である。諦めるのが早すぎる。

 

「さあ!!行くぞ!!ゆうたああああああ!!!!」

 

よくわからないまま戦闘に入る。

 

タカヒロが剣を薙ぐように斬りつけてくる。

単調な剣筋だ。初の戦闘であるのにそう思った。

 

これがチート能力か…?動体視力の向上が見て取れる。

剣を沿わせるようにかち合わせ、薙ぎの勢いを弱める。

 

「まだだ!!」

 

タカヒロは戸惑う事なく、腕の力だけを使って剣の慣性の方向を止め、すかさず切り上げてくる。

 

人外みちたその動きに対応が遅れるが、俺は先程のデッキ入れる変な機械で切り上げをガードし、後ろに後退する。

 

「流石だな。ゆうた。」

 

構え直す。こちらが初心者であることは見抜いてるようだが、しかし彼には油断というものが見られなかった。

 

「次はお前が打ってこい!!」

 

言われるがままに、俺は剣を振り、タカヒロの胴を狙う。

タカヒロは応ずるように剣先で弾き、軌道を逸らすようにしてそのまま突きを繰り出す。

膝蹴りで浮いた腕を蹴り上げ、突きをいなすと、突如として俺たちの動きが止まる。

 

「な、何故だ…ゆうた…貴様…なにをした…!」

 

いや俺も動けないです。

 

意味の分からぬまま見合っていると、突如としてタカヒロの胸がハッチのように開く。

 

そこにはスマホをいじる小さなタカヒロ、ミニタカヒロがいた。

 

「湧かねえよ〜!湧かねえよ〜!!戦闘描写のアイデアが湧かねえよ〜!!」

 

悲しいことに制作側の技量が追いついてなかった。

ハッチが閉じ、ミニタカヒロが見えなくなると、俺たちが持っていた剣が消滅する。

 

「どうやら…違う方法で決着をつける必要があるな。ゆうた。」

 

ごくり、と唾を呑み込む。

一体何を…!?

 

「カードバトルだ!!貴様もカードバトラーだろう!?来い!!」

 

天丼だった。

俺はタカヒロを無視して先に進むことにした。

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