皆さんはエーリカ好きですか?
「うわっ、近い!」
僕は思わずのけぞった。
エーリカは僕の目の前、あと数センチで鼻が触れそうなくらいの距離で、ニヤリと笑っている。
「あれあれー、もしかしてドキドキしてるのかな?」
僕の反応を楽しむように、彼女はさらに顔を近づけてくる。その金色の髪がふわりと揺れ、碧い瞳がキラキラと輝いている。
「まぁ、こんなに可愛いセクシーギャルのお顔がこんなに近くにあったら仕方ないか♡」
「お、お前なぁ……」
「んふふっ♪ ねぇ、こういう時って、どうするんだっけ? 真面目な君にはわからないか。」
いたずらっぽい笑みを浮かべるエーリカ。僕をからかっているのは明らかだが、この至近距離でそんなこと言われたら、さすがに意識するに決まってる!
(こっちは耐えるのに必死なんだぞ……!)
彼女の顔がさらに近づく。挑発的な視線。俺の心臓が、まるで爆撃を受けたみたいにドキドキと跳ね上がる。
「……だったら」
気づいたら、僕はエーリカの頬に手を添え、勢いよく唇を重ねていた。
「んっ……!」
エーリカの瞳が一瞬だけ大きく見開かれる。まさか本当にキスされるとは思っていなかったのか、それとも、からかい返されるのが予想外だったのか。
数秒後、僕はそっと唇を離した。
「……こういう時は、こうするんだよね」
エーリカは呆然とした表情のまま、指で自分の唇を触れていたが——
「ふぇぇ……///」
突然、顔を真っ赤に染めて、僕からバッと距離を取った。
「な、な、何するんだよ!? バカァ///」
「そっちから誘ったんだろ」
「ち、ちがっ、そ、それはあたしが……え、えぇ~……///」
さっきまでの余裕の表情はどこへやら。エーリカは髪をバサバサと振り乱しながら、床をじたばたさせていた。
「も、もぉ~~~っ! ま、負けた気がする!」
「ははっ、そんなこと言ってる時点で負けてると思う」
「うるさいっ!」
ぷいっとそっぽを向くエーリカ。けれど、その耳はまだ真っ赤だ。
僕は思わず笑ってしまった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「も、もう知らないっ!」
エーリカは顔を真っ赤にしたまま、ぷいっとそっぽを向いてしまった。
「そんなこと言って、本当はドキドキしてるんだろ?」
僕がニヤリと笑いながらそう言うと、エーリカはバッと振り向いて僕を指さした。
「う、うるさいっ! これはその……なんというか……不意打ちがずるいの!」
「でも、エーリカが仕掛けてきたんじゃないか」
「そ、それはそうだけどっ! でも普通、ああいう時って男は照れてしどろもどろになるもんだろ!? なんで即キスなんだよ!?」
エーリカはバタバタと足をばたつかせながら、じたばたと悔しがっている。そんな彼女の様子が可愛くて、僕は思わず肩をすくめた。
「いや、あんなこと言うから、僕も乗ってみただけだよ」
「くぅぅぅ……!///」
エーリカは唇を噛みしめ、どうにか反撃の言葉を探しているようだった。しかし、真っ赤になった顔と耳を見る限り、彼女の中での動揺はまだ収まっていないらしい。
——これはチャンスだな。
いつもいたずらされている恨みをここで果たしてやろう。
「じゃあさ」
俺はエーリカの目をじっと見つめた。
「もう一回、してみる?」
「っ!!?」
エーリカの動きがピタッと止まった。
「え……えぇぇ!?///」
「さっき言ってたよね? こういう時どうするのって。だからキスしよ、さっきよりもディープなやつ」
「う、うそでしょ……? な、なんか余裕そうなのムカつく……!」
「僕は大人の男だから」
僕が余裕の笑みを見せると、エーリカはぐぬぬ……と悔しそうに唇を噛む。そして——
「……いいもんっ! こうなったら、もっとすごい仕返ししてやるんだから!」
そう言い残し、エーリカはバタバタと部屋を飛び出していった。
僕はその姿を見ながら、くすりと笑い、
「EMTだな...」
自分の耳を赤に染めながら、僕はそう言った。