15代目ライドウ 葛葉桜   作:ARice アリス

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15代目ライドウ 桔梗桜

 

 

 

艶めいた悲鳴。かき消すように血糊を消してゆく緑色の粒子。討伐対象の完遂だ

 

チン、と刀が鯉口を切る。収めると

可憐な桜髪の少女は振り返り床にうずくまっている一般人に手を伸ばす

「失礼しました。ウチの者が」

少女の傍、黒猫をクロックスの脇でツンと当てる

「ひぃぃぃい!?あんたもその悪魔やらなんだろう!?」聞くまでもなく疑心暗鬼……

超常的なもの。それを見るとだいたいはこんな反応だ

そこ転がってあった女子高生の……女子高生に擬態した悪魔の残した学生カバンを探り。

「これ、何だと思います?」一本のペンを男に見せる

「映画で見た!アナライザーとかいうやつだろう!記憶を失わせるやつだ!」そうそれ。

芝居がかって云って聞かすか

「あなたはこれで今までの悪夢を失います。正常な現実に戻ることでしょう。1・2…」ぱん

 

 

 

 

 

 

『ふん、たわいもない。腰を抜かした上に小娘の拍手で気を失うとは……』

彼女の連れていた黒猫が男性の声を発した

「…ゴウト…次言ったらここから空の旅だからね。」

 

『ふん、どのみちこのトウキョウエアツリー展望台からはエレベーターが使えぬのだ。仲魔を頼るだろう』

間違いなく彼も彼女の常識外れの一つだろう

 

「ま、そういうこと」

彼女は天井を見つめ

 

「おいでませ、最上階へ」展望台の天井パネルを蹴り開け乗りあがると強風が吹き荒んでいた

かつて帝都と呼ばれた街はビルが生え並ぶ国際的大都市となった

 

今回、国際的な厄介事である海外の悪魔のやらかしを日本の彼女の組織の依頼により

首謀犯を討伐したのであった

 

「ガイアの悪魔からたっぷりMAGも貰ったことだし。ホウオウ。お願い」

朱い羽根の中国の伝説に登場するホウオウは彼女のかざしたスマートフォンから赤い粒子を形作り立体となり。

彼女にしがみついている者を鼻で笑うと

風で少女を包み込み《アサクサ・ビル工事現場》まで一瞬の風となり

一般人に知覚すらせずアサクサに降り立った

 

工事現場の中から銀色のドアを開け出るや否や。救急車両が目の前の道路を数台駆け抜けて行く

 

少女がロングの後ろ髪を撫でるとブラウンの濃い黒い髪になっていた

 

スマホからは彼女の所属する霊的国防組織ヤタガラスの使者からのメッセージが届いていた。

内容は要約すると「被害を抑えよくやりました。エレベーターを落とすのはスポンサーに悪いからもうちょっとなんとかしてね」とのこと

 

んー、と片手伸びを斜めに済ませると。よし、両頬を揉み

「さて、今日は洋食「タイヨウ」のランチでも食べようかな」雰囲気も一般的な女学生である

 

『ふん、さっさと済ませよ』

どうにも先ほどから失礼だと少女は考え

 

とっさに少女は黒猫をつかみ

 

「正直じゃないネコチャンにはハオシュールを」ニャンがムチューな棒おやつをポケットから一本取り出した

 

『にゃ、にゃにー!?』渋い声でテンション爆上げであった

 

 

 

 

気が付かれず彼女の背後のビルの屋上から白い羽根が舞っていた

 

 

 

 

 

 

 

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