僕がVRの姫プと女装にのめり込んでリアルでメス堕ちして男装女子に喰われるまで。~男がことごとく女の子になるVRなチャットという魔境~   作:あずももも

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16話 メス堕ちの暴露

「え、レイさんって女子じゃなかったんですか!?」

「マジ!?」

 

「てっきり、男の口調してるローテンションな女子かと……」

「男のフリしてトラブル回避してる女子だとばかり……」

「だよな……?」

 

「えぇ……」

 

週7、3~5時間インしていると、自然、顔は広くなっていく。

 

VRなチャットっていう世界は特殊だ。

 

フレンド登録をすると、相互に相手がオンラインかどうか、どこのワールドに居るか――誰と一緒かまでが分かる。

 

ツールを使えばもっとくわしく、それこそ分刻みの行動履歴が分かるまである、ある意味ストーカー量産態勢だ。

 

普通のSNSとも違ってリアルタイムで誰がどこに居るか分かるってことで、つまりは顔見知りで頻繁にインしていると、気軽に挨拶だけとか話しかけてきやすい仕組みなんだ。

 

実際、寝る前の挨拶だけ来るって文化もあるくらいだしな。

 

もっともリアルでもこれに近い機能持つアプリとか、女子同士入れてる人たちは居るらしいけど、僕はそういうのに縁がなかったしなぁ……正直怖いって思ってたけど、VRなチャットっていうバーチャルな世界ならそこまでじゃない感じ。

 

なにより「場所」って言っても、オンライン上の居場所だし?

 

ステータス画面で「誰でもウェルカム」から「今はちょっと……」ってのもできるし?

 

なによりも――リアルの肉体からワンクッション置いたバーチャルの存在だから危険な目には遭いにくいし、いざとなったら別のアカウントでさくっと再出発できるっていう気軽さがあるからな。

 

まぁそれを悪用するやばいのも居るんだけど――幸いにして僕は引っかかったことないし。

 

「……これ、つくづく人間関係複雑骨折させたいかのような仕組みだな……」

 

そう現実逃避してたけども、僕が暴露をしたフレンドさんたちはざわざわしていた。

 

「レイさんって、そうやって女子が男っぽく話してるだけかと……」

「なぁ……?」

「知り合いのネナベ女子も、男を強調するの間近で見てきたから……」

「だからみんなで、追求しないようにって……」

 

どうしてそうなる……?

 

特に最初のころは……いや、そのころからのフレンドと言えばヒカリくらいか。

アイツに連れ回されていたからか、親しいフレンドさんはいなかったからな、最初は。

 

リヒターさんとかルーチェさんとも、僕が1人で出歩いてちょっと自己変容したあとで出会った気がするし。

 

「はぁ……」

 

と吐くため息は、女の子。

 

けど、声は特に高くしていない気がする。

口の形を変えているだけだ。

 

「……ほら。声、男ですよね?」

 

「いやー、まぁ」

「うちの学校、レイさんより声も低くて男っぽいしゃべり方する女子居ますし……」

 

「うちの姉ちゃんとかが素を出してるときの声に近くって……」

「なんでもいい……普通に優しければ、もうなんだって……」

「レイさんって騙して笑うタイプじゃないのは知ってますし……」

 

もじもじと――何人かは僕と同じくフルトラで、ちらちらこちらを見ているのが丸わかりな「男たち」。

 

ああ。

 

「かわいいはね……作れるんですよ……こうやって……ね♥」

 

「う゛っ」

「ヴッ」

「かはっ」

「エンッ」

 

一瞬で声帯を調整、フルトラッキングの全身を余すところなく動かし、きゃるんとした女の子の振り付け。

 

「レイさん……ダンス動画とか上げてましたよね……」

 

「はい、もう……なんかこう、吹っ切れてきたので」

 

「……これが、男……?」

「だって言い張ってる女子だって信じて良いですか」

「男? 女? 男? 女? どっちどっち……」

 

「信じるのは勝手です。ただしお砂糖とかリアルはNGですけど」

 

もはやここが、絶対防衛ライン。

 

男から仮想空間上での仮想恋愛関係に誘われる悪夢は可能な限りに減らしたいし、それでぞくぞくするあの感覚ももう二度と味わいたくないっていうか次味わったら戻れなくなりそうだし。

 

戻れなくなったら?

 

光のヤツに責任取ってもらうしかないんだ……本当に悲しいことに。

 

「っていうことで。僕のこと知ってるフレンドさんの知り合いが居て、僕の話とかに万が一なったら広めといてください。誤解は解いておきたいので」

 

「……分かりました……」

「けど……」

「なぁ……?」

 

「?」

 

目の前で――僕の悲しい告白を聞いたフレンドさんたち――もちろん10割が男だ――戸惑っている。

 

「そこまでナチュラルに女子やれるんなら、女子扱いされて楽しめば良いんじゃ……?」

「そういうの、快感だって言うし……?」

 

「正直羨ましい……血が出るほどに……」

「そうですよ、俺だって女声とかチャレンジしても野太すぎて……オェッ」

 

あ、僕に似た人を発見。

 

けども通常ボイスが明らかにバリトンだからなぁ……そりゃあさすがにかわいい声は無理だよね。

 

「ま、まあ良いじゃないですか! ここはVRなチャット!」

「そ、そうですよ! リアルの追求はしないってお約束ですし!」

 

「……まぁ、そうなんですけどね……最近、こう……フレンドさんの1人から、お砂糖、誘われましてね……仲が良かっただけに、断るときの気まずさが……」

 

正確には断ってないんだけどね……まだ心まで、男相手にメス堕ちが発動する可能性がゼロじゃないから……。

 

あれだ、親友レベルで仲良かった男友達から、いきなり「お前のことが好きだったんだよ!」って抱きつかれて思わずでビンタしたレベルの気まずさだから。

 

「あー」

「ああ……」

 

とりあえずで、最近よく会う、それなりに仲が良いはずの人たちには言ってみた。

 

「……ま、まぁレイさんはレイさん! フレンドさんなのは変わりませんよ!」

「だ、だよな!」

 

ここの文化圏的に、即座に「キモい」とかそういうのはなかったのにはほっとする。

 

……けども、あとでこっそりフレンド解消されてたり、悪いように言いふらされてる可能性はある。

 

そうしたら――もう、やめよう。

 

すっぱりとアカウントを消そう。

それでダメージ受けた状態なら、きっとできるはずだ。

 

このゲームはSNSでもあって、実際のSNSとも同名で活動してる人が多い。

ゆえに悪評が立てば――青い鳥だったSNSでも爆発炎上するだろうし。

 

そうなったら、悲しい顔をしてアカウントを消去する。

 

それで、新しいアカウントではヒカリとだけフレンドになって、プラベに籠もる。

 

そこの中だけで存分にかわいいを堪能すれば良いんだ。

 

大丈夫、アイツは僕をメス堕ちさせた罪悪感から拒否できない。

存分に後遺症の治療に付き合ってもらえば良いんだ。

 

「……お、22時からおもしろそうなイベントありますよ」

「……お、おー、これ行きません?」

「良いですね! レイさんはどうします?」

 

「……ですね、行きましょっか」

 

それまでのあいだ。

 

僕が致命的な心の傷を負うまでのあいだは――もう少し、このままで居よう。

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