僕がVRの姫プと女装にのめり込んでリアルでメス堕ちして男装女子に喰われるまで。~男がことごとく女の子になるVRなチャットという魔境~   作:あずももも

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21話 学園祭で女装  なんで……?

「大丈夫よ! やるからには、男子には女子がつきっきりになってお化粧まで教えるわ!」

「ああ……俺も恥ずかしいけど! 恥ずかしいけどがんばるわ! 化粧も!」

 

「うんうん! 被害者同士、がんばるしかない!」

「そうだそうだ! だから仕方ないよな! な!」

 

「……そう、なのか……?」

 

分からない。

 

理解できない。

 

このクラスが、どうしてここまで――それも急にできた自習の時間に、急にずいぶん先の文化祭について話し始め、圧倒的多数で即決したのか。

 

「大丈夫大丈夫、俺ちゃんも完璧に着こなしてみせるから!」

「お前には羞恥心というものが……ないんだろうなぁ……」

 

「玲きゅんとお揃いだし!」

「きゅん言うな」

 

「だって、クラスのみんなに強制されてるし、クラスのみんながするから。――そう、みんながさ? ……なぁ?」

 

「おう!」

「……の女装を見るためなら……」

 

「男子ー? メイクとか脱毛とか教えたげるー!」

「そうそう、恥ずかしいのは中途半端ってやつだから!」

 

わいわいと元気そうなクラス。

 

いいなぁみんなは……僕は絶望しているよ。

 

「良いじゃーん、玲きゅーん」

「耳元でささやかないでくれ……」

 

「――VRなチャットでかわいくなる時間、最近短くて欲求不満でしょー?」

 

「………………………………」

 

「かわいい自分、褒めてくれる相手。……朝から放課後まで長ーい学校でなら……もーっと、楽しいぜぇ……?」

 

「………………………………」

 

……僕は男子僕は普通の男子女装癖はなかったはずのごく普通のノーマル。

 

今のこの気持ちはただの気の迷い、絶対にそうだ。

 

メス堕ち?

 

あれはきっとただの一時的なものだ。

 

「せんせー、決まりましたー」

 

「おお、そうか。俺にはよくわからんが、保護者が怒らなくてネットが炎上しない範囲なら好きにやって良いぞ」

 

事なかれ主義の体育教師を兼任している担任が、つまらなそうに事務作業をしながら、目も上げずに承認している。

 

……いやいや、性的マイノリティーがどうとかいう授業してたその本人がその反応するのか……?

 

女装と男装ですよ?

 

変なアカウントに目を付けられたら炎上しますよ?

今のうちに無難なのに変えろって言った方が良いと思いますよ?

 

そんな期待を込めて先生を見ていたら――ふと、彼のごつい顔が、僕を見る。

 

「………………………………」

 

「………………………………?」

 

一瞬で目を逸らした角刈りの彼は……頭をポリポリと、しょうがなさそうに掻き。

 

「……学生生活は1度きりだ。お前らに楽しんでほしいから、学園祭用の予算の他に、俺からのポケットマネーも少し、やる。金をかけないんなら男子と女子、お互いの制服交換すれば良いだけだろうが、女子が男子のを着るのはともかく、その逆はサイズがないだろうからな。化粧だって金がかかるだろう」

 

「「「「おお……!」」」」

 

え?

 

なんかやけに具体的なんだけど?

 

「あー。特に3年のバレーとかバスケ部の女子たちには、俺から聞いてみる。けど背の高さと体格的に無理な男子、何人か分の制服を……レンタルとかできりゃ、不公平さもなくなるしな」

 

「「「「おおおおお――――!」」」」

 

え、何この盛り上がり具合……ちょっと怖い。

 

「あと、うちのクラスがそういうのやるっての、周知しとく。そうだな、『練習』のために早めに試して、廊下に出たり移動教室でも咎められないよう、他の教師にも言っておく。大丈夫だ、ちょうど今年から男子でも女子でも、一応反対の……あー、男がスカートでも女がスラックスでもOKってなってるからな、生徒指導的にも問題は無い」

 

え?

 

なんか先生が……普段は口数少ないクセに体育のときだけやけに元気な先生が、まるで雨の日にスポーツの解説する授業のときみたいにすらすらとしゃべっている。

 

「とりあえず、当日までそういう服装とか、ネットに上げるな。過激なことはするな。それさえ守るんなら、好きにしろ」

 

「「「「おおおおお――――っっ!!!」」」」

 

「……えぇ……」

「やば、まさかのセンセまで乗り気じゃん?」

 

もはや先生がいないときの自習中の盛り上がり並みになっているクラス。

 

その内容が、よりにもよってだなんて……。

 

「玲きゅん」

「……なんだ」

 

がっし。

 

肩を掴まれて、顔が引き寄せられて。

 

「――みんなと一緒に、かわいい、しようね♥」

 

「………………………………うん」

 

そう、答えるしかなかった。

 

うん。

 

仕方がない。

仕方がないんだ。

 

この国は同調圧力がものすごく強いから、ここでひとりだけNOっていう選択肢は存在しないんだから。

 

「じゃあ男子ー? 脱ごっかー」

「そうそう、女子の制服はね、男子よりも測る場所が多いの!」

 

「大丈夫、優しくしたげるからげへへへ」

「あ、女子は大丈夫だから気にしないで? 後日に制服のサイズ教えてくれたら着れるのすぐ分かるし」

 

強制的に学校で女装させられるっていうのに、何のためらいもなくそれに応えて立ち上がっていく男子たち。

 

……少しは躊躇しようよ……女装だぞ……?

 

「ほらほら、玲きゅんも。俺ちゃんが測ったげる♥」

 

「やめろ」

「えー」

 

「お前、ふざけて変なとこ触ってきたりくすぐってきたりするに決まってるもん。……普通に女子にしてもらう」

 

「そんなー」

 

そうだ。

 

もう逃げ場はないんだ。

 

強制なんだ。

 

だから今朝、僕はこの事態を想定して母さんに脱毛とか聞いたんだ。

 

そうだ、全ては収束するんだ。

 

……そう、で、良いんだよな……?

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