僕がVRの姫プと女装にのめり込んでリアルでメス堕ちして男装女子に喰われるまで。~男がことごとく女の子になるVRなチャットという魔境~   作:あずももも

33 / 82
33話 クラスの様子がおかしい

「……お、おはよう……」

 

「お、佐々木、おは――!?」

「!?」

「!?!?」

 

あー、匂いがする。

 

美容院で洗ってもらったシャンプーとトリートメントの匂いがする。

いつもの床屋では使わないような、きっと高いやつの。

 

動くたびに香ってくるし、座ったりしてもやっぱり香ってくる。

 

……女子の近くで良い匂いがする正体って、これなんじゃ……?

 

ほら、完全に男な僕からでさえ、香水とか付けてないのにこんなにいい匂いしてるし。

 

「……佐々木が……」

「ついに……!」

「来たわね……!」

 

昨日の夕方に2回もシャンプーしてもらったからお風呂で洗い直さなかったんだけども、やっぱり匂うなぁ……。

 

……でも、やっぱり恥ずかしいかも。

 

だって、昨日までは床屋代――美容院代ってごまかして多めにもらってたお金をVRなチャットに注ぎ込んで伸び放題だった髪で。

 

「切ってないならしょうがない」から「切ったのに整えただけ」になってるもんなぁ。

 

まぁ見た目はほとんど変わらないはずだし、床屋に行くときと比べて床に落ちる髪の毛の量が圧倒的に少なかったし、本当、大差ないはずだし。

 

クラスの中はともかく、学年とか学校全体なら何人か髪伸ばしてる男子も居た気がするし、僕だけおかしいわけじゃないにせよ。

 

……匂いがしてるのは……うん、ちょっと恥ずかしいな。

 

「佐々木から……」

「女の子の匂い……」

 

「――やあやあやあレイきゅん今日はいっそうに良い匂い振りまいてるねぇ!!」

 

「うるさい」

 

――恥ずかしいって気持ちは、早速に飛びついてきた中村で吹っ飛んだ。

 

「くっつくな! 離れろ!」

「やーん、良いにおーい!」

 

クラスの中で平然と抱きついてくるとか、普通にやばいやつだよなぁコイツ。

 

「良いわね……」

「いい……」

 

ほら、クラス中から見られてるし。

 

「普段から良い匂いさせてるけど、今日はなおのこと素晴らしいね!」

 

「いや、そんな……待て、僕、臭いのか……?」

 

不意打ちでショックすぎる言葉が放たれる。

 

「? いや、普通に良い匂いよ?」

「……そうか、僕の体臭が……」

 

すんすん。

 

制服を嗅いでみるけども……もちろん自分のだから分からない。

 

「体臭っていうかフェロモンだと思うけどなぁ俺ちんは」

 

中村がなんか言ってるけどそれどころじゃないんだ。

 

……臭かった?

 

僕が?

 

え、でも、昨日だって女の人が相手だったけど、臭そうな顔とか1度も……いや、あれは仕事だからだったのか……?

 

母さんだって……これまでの同級生の女子たちでさえ、そんなこと、ひと言も……。

 

「だいじょーぶよレイきゅん!」

 

「……きゅん言うな」

 

「将来独り身だったら俺ちんが娶ったげるから!」

「要らない」

 

「俺ちんのかわいいお嫁さんに」

 

「お前のになるくらいなら独り身の方が万倍マシだよ……」

「あぁん、いけずぅ」

 

どうにか全力で引き離し、まとわりついてくるのを無視しながら席へ。

 

「……佐々木が……」

「お嫁さん……」

「うっ……」

「分かるわー……」

 

「あ、そういやレイきゅん、――さんの制服、サイズ合ってたよね!」

 

中村、お前!?

 

こんなとこで大声でそんなこと言うなよ!?

 

だからデリカシーないって言われるんだよお前は!!

 

「!?」

「!?」

 

……もうバラされたものはしょうがない、怒りを抑えてうなだれよう。

 

少しでも、少しでもクラスのみんなからの僕への憐憫の情を増やすんだ。

 

「……それ、クラスで言うことか……?」

 

「だって、もう何人か、サイズが合ってる男女で予備の制服交換したりしてるし。まぁレイきゅんは姉ちゃんのお古着てるけど……でも、なぁ?」

 

「う、うん! 私も男子の制服着たわ!」

「お、俺も、女子のを……」

「致命的に似合わなかったけどな……」

「女子はともかく、男子はねぇ」

 

「……そうなのか?」

「そうそう、別にレイきゅんだけが特別じゃないからさ!」

 

……そういや、このクラスは最初からコスプレ喫茶に乗り気だったな……。

 

なら、嘘じゃない……のか?

 

………………………………。

 

少しだけ安心してきた……気がする。

 

「俺ちんが手取り足取り腰取り胸取りで着せたげてねぇ」

「セクハラで訴えてもいいか?」

 

「レイきゅんってばインドアだからお肌白くってすべすべで、ほどよくもっちりしてて」

「太ってはいないぞ」

 

「腰は細くって、それでいてふとももにお肉ついてるから絶妙に女装向けでねぇ」

「太ってはいない……ぞ?」

 

体重も標準よりやせてるし……太く、ないよな?

 

「うっ……」

「男の娘のふとももはね、筋肉質でもお肉ついててもやせてても、運動してなくて女の子みたいでもなんでもおいしいのよ」

「分かる」

「佐々木くんは下半身の肉付きがいい……と」

 

「ブラとシャツ、スカート姿でも似合ってたのに、今日は美容院で女子のカットしてもらってて、もう最高ー!」

 

「……お前……はぁ……」

 

もう帰りたくなってきた。

 

なんで僕の個人情報がクラスで暴露され続けているんだ。

 

こんなのおかしいだろ……。

 

「なるほど……」

「他の男子たちも、髪の毛伸ばしてみない?」

「そうよ? ウィッグでも良いけど、あれ、蒸れてかゆくなるし」

「それも、いいかもな……佐々木と同じなら……」

 

ああ。

 

ちらりと見てみると――なにやらもじもじとしている男子が目に着く。

 

……コスプレ喫茶とか決めたせいで、クラスの雰囲気がおかしい。

 

なんでだろうなぁ……ついこの間までは普通のクラスだったのになぁ。

 

いつからおかしくなったんだっけ?

 

………………………………。

 

ちょうど、僕がVRなチャットでいつもの美少女アバターにハマり始めた、あのころからなぜか空気がおかしくなってた気がしてきたよ……。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。