僕がVRの姫プと女装にのめり込んでリアルでメス堕ちして男装女子に喰われるまで。~男がことごとく女の子になるVRなチャットという魔境~   作:あずももも

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43話 強制外出女装

「な、なぁヒカリ……」

「なぁに?」

 

「今の僕、やっぱり変みたい……」

「なんで?」

 

「いや、だって……」

 

僕は――目を上げると、途端に何人かと目が合って――慌ててヒカリのつむじあたりに落とす。

 

「なんか、やけにじろじろ見られるし……」

「レイきゅんがかわいいからでしょ?」

 

「かわっ!? ……い、いや、変だからじゃ……?」

「いやいや、よく考えてみなよレイきゅん」

 

しばらく体重を預けていたヒカリが立ち止まり、振り向いてくる。

 

「まずさ、変な人がいたら、レイきゅんならどうする?」

「え?」

 

「じっと見る?」

「……いや、怖いから見ない……」

 

「でしょ? 今どきはなにされるか分からないし、ふつーは避ける。だから、変なわけじゃない」

 

こういうとき――冗談じゃなく、本気で困っているときに話しかけたときのこいつは、存外に真面目だ。

 

「で、特段に目を引くわけでもない見た目なら?」

 

「……見ない……」

「から、これも除外。なら、もう決まってるじゃん?」

 

なぜか呆れたような顔をした悪友が――難しい公式を教えてくれるときに「なんでこんなこともわかんないのかねぇ」とか言いながら1行ずつ解説してくれるときみたいに、言う。

 

「レイきゅんが、かわいい女の子に見えるからよ?」

 

「……でも、変だし……」

「少なくとも、レイきゅんのことレイきゅんって知らなければ……そうねぇ」

 

僕が捕まっていた、やつの両肩がすっと離れ――1歩2歩離れたところからじろじろと見てくることしばし。

 

「……背の高いスレンダー美人系のミディアムヘア――まだまだセミロングには遠いけど、充分伸ばしてる方だよね――で、染めてもいないしネイルもしてなくって、服もおとなしめで……うん。やっぱ清楚系美人――シアノちゃん系統の、モデル体型ってやつかねぇ」

 

「……カタカナが多くてよく分からない……」

 

「で、へっぴり腰で、レイきゅんより背の低い俺ちゃんにへばりついてる、見るからに気が弱そうな印象の子ね。だから男からは余計に見られるんでしょ、おどおどした清楚系美人とか格好の獲物だから」

 

「……獲物?」

 

「そ。 ナンパして連れてって、そのまま頂きたいってこと」

 

「!?」

 

ばっ、ともう一度目を上げると――うわ、チャラそうな男の人と目が合った!?

 

「おっと」

「わっ」

 

ぽふっ。

 

両肩を軽く押されたから少しだけしゃがむと、そのまま頭を抱えられる僕。

 

「!?!?」

 

「ま、とりまで俺ちんのカノジョって主張しとけば、強引に話しかけてくるこたぁないでしょ」

 

「か、かかかかかっ!?」

「おーおー初心いねぇレイきゅんは」

 

中途半端に屈んでいるからか、力が出ず、ただただヒカリの胸元にぎゅうううと押し付けられる僕の頬。

 

な、なんだこいつ……なんでこんな往来で、ぼ、僕を抱きしめたりして!?

 

「……そんなんだから、俺ちんも我慢するの大変……」

「……?」

 

「いや、なんでもなーい☆ チャラ男は別の獲物見つけたからもう大丈夫よん」

 

ぱっと拘束が解かれ、ようやくに新鮮な空気を吸える。

 

「………………………………」

 

……ヒカリ。

 

今日もお姉さんの服を持って来たからだろうけども、妙にいい匂いが――

 

「レイきゅん、お義母さんのシャンプーとトリートメント、ちゃんと使ってるのね」

「え? う、うん……」

 

「女の子のいい匂いの正体の8割は髪の毛に残ったそれらの成分だから、ちゃんと続けなよ? 髪質とか、サボるとすぐ分かるんだから」

 

「……僕、男なんだけど……」

 

「と主張してる、外で女装して快感を得ている男の娘ですが?」

「お前のせいだろ!?」

 

こいつ!

 

こんなに恥ずかしくて、どきどきして、手も足も背中も汗だくだくなのは誰のせいだと思ってやがる!?

 

「いやまぁ、男としての記号は傍目には皆無だし? あるにしても――」

 

――じっ。

 

ヒカリが落とした視線の先は――

 

「!?」

 

「そ。そこだけど、おぱんつも女物だし……ふつうに事故でスカートがめくれるとかしない限り、男の娘の証の盛り上がりは確認できないから大丈夫よ?」

 

「な、な……!?」

 

思わずでそこを抑え、後ずさる。

 

こいつ……公衆の面前で、堂々とセクハラかましてきやがる!?

 

「あ、ごめんごめん。そこまで困らせようとしたわけじゃないのよ? ふつーにかわいい女の子にしか見えないって言おうとして……てか顔真っ赤なの、早く鎮めないと……」

 

赤くなったのは誰のせいだと思ってるんだ!?

 

……待って、ていうか本当に、今さらながらに恥ずかしさが吹き出してきたんだけどどうしようこれ。

 

ざわざわ。

 

じろじろ。

 

――急に、世界のすべてから、抑えたままになっているスカートの内側を透かし見られ、「女装だ」「変態だ」「キモい」「通報しないと」って思われているような気がしてくる。

 

「……うぇ!? あ、ちょ、泣かすほどとは!?」

 

ああ。

 

そうだ――なぜかはわからないけども、そういえばVRなチャットで「女の子」な練習をし始めたときから、なんだか無性に喜怒哀楽――あと涙が出やすくなった覚えがあって、だからしょうもない番組とかでもうっかり涙ぐんだりしちゃうとか、まるで僕の母親みたいに――

 

「あの……大丈夫ですか?」

「気分悪い? それとも……」

「あ、そこ! 公衆トイレ、すぐ近くにあります!」

 

――数人の気配が、僕を囲む。

 

「や、ちょ、待っ――」

 

「痴情のもつれ?」

「よくわかんないけど隔離ー」

「あれ? この子、どっかで見たような」

 

「……ていうか中村さん!? いっしょにいるのはもしかして――!?」

 

「待って待って、これは正直予想外で――」

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