僕がVRの姫プと女装にのめり込んでリアルでメス堕ちして男装女子に喰われるまで。~男がことごとく女の子になるVRなチャットという魔境~   作:あずももも

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57話 進化するメス堕ちとメス堕ちと

「レイさん、今日もかわいいですね!」

「あ、新作衣装早速買ったんですか? かわいいです!」

 

「俺の推しが、貢いだ服を……ふぅ」

「レイさん、VTuberでもYouTuberでもやればいいのになー」

 

「んっ……」

 

ぞくぞく。

 

全身の毛穴が、かすかに蠢く感覚。

 

――こんなのは、もう慣れていた。

 

もちろん言われるたびに嬉しくはなるけども、バーチャルの僕を見られて「かわいい」とか「可憐」とか「エロい」とか「好き」とか「プラベ行かない?」とか「リアルの連絡先教えてよ」とか。

 

ありとあらゆる、僕を「女」または「女かもしれないけど男でも良いや」とか「男だから良いんだ」とか「男でも好き」とか「女装子だから好き」とか――実に様々な感想を、直接に聞いている。

 

それでもバーチャルな直接だから――意識のどこかで「このかわいい理想の女の子なシアノちゃんアバターに入った僕の外見」を褒められているんだって、だから、どこか一線を引いた外から聞いていた気がする。

 

けども――今は。

 

「やっぱフルトラだと良いよなぁ」

「動きがわかるもんな」

「まるで生きてるみたい……いや、バーチャルでな」

 

「リアルでも、レイさんが今見てるように動いてるって分かるし」

「良いよな」

 

――ルーチェさんとの一件で、僕の中でバーチャルとリアルが――一部ではあっても、繋がってしまった。

 

クラスの中で男装も女装も日増しに増えていく中、異性装してることに抵抗が減って行っている。

 

「みんな、もっと似合う髪型とか話し方にすればいいのに」って――数ヶ月もバーチャルと、リアルの自室内でしてきた経験から、上から目線で考えてしまう。

 

――「みんなよりかわいい女子で登校できるのに」って。

 

非常に危険な考え。

 

だけども――。

 

「レイきゅん、すっかり人気者だねぇ」

「あ、ヒカリ」

 

「『ちゃん』、でしょ?」

「あ、うん、ごめんヒカリ――ちゃん」

 

ずいずいと入ってくるのは、もはや僕たちがセットで覚えられているヒカリ。

 

「あの2人、良いよなぁ」

「姉妹みたいだよな」

「2人とも銀髪だし……」

 

――悔しいけども、ヒカリのアバターもまたかわいい……のはもちろんだけども、偶然か狙ったのか、彼女のアバターも改変もまた僕と同じく銀髪系統。

 

……これもまた悔しいけど、リアルのコイツもバーチャルのコイツも、ほぼ同じくらいの付き合い。

 

時間差は、新学年で同じクラスになってからVRなチャットを布教されるまでの、ほんの数週間。

 

「?」

 

「……なんでもない」

 

正直――こういう、僕好みの銀髪少女……ちょっと意地悪で押しつけがましくていつも急に焦らせてくる、女の子。

 

そう、見えてしまう。

 

「………………………………」

 

……しかも、リアルでは僕のベッドに座りながらだし。

 

「レイきゅんがますます姫プを極めつつあるようだね」

「そんなことは……ない、かも……」

 

「――こうやってみんなにちやほやされるのって、キモチイイでしょ?」

「……っ!」

 

こつん。

 

ヘッドセット同士が軽く接触する距離で――僕の耳元で、そうささやく彼女。

 

「ちょ、ちょっと!?」

「あはは、ごめーん。 VRだと体めり込んじゃうねぇ」

 

そう言って笑いながら離れるヒカリ。

 

中村でも光でもなく、ヒカリ。

 

ヒカリ――ちゃん。

 

「……もう、ヒカリちゃんってば」

 

「!?」

 

その瞬間に、僕の中で同級生の光とフレンドのヒカリが分裂したような感覚。

 

そうなると途端に心臓が跳ね――彼女できたことない男が、バーチャルであってもすぐ近くでくっつくようにしてきて、からかってきて笑ってきていたずらをしてくるんだ。

 

正直心が動いてもしょうがないだろう。

 

うん、しょうがない。

 

「……? ヒカリちゃん……?」

 

「     」

 

顔のエモーションを笑っているのに固定している彼女は――なんだか止まっている。

 

あれ?

 

トラッキング消えてる?

 

「……おーい。ヒカリちゃーん」

 

ふりふりと手を動かしてみるけども、反応はなし。

 

「?」

 

一瞬、なにかが起きたのかと思ってヘッドセットを外そうとしたけども――僕は理解した。

 

これもまた、普段のいたずらだ。

 

きっと、今の僕の声の調子からヒカリにときめいたって勘づかれてからかおうとしているんだろう。

 

ぎりぎりだったけども――僕は、リアルで光にバカにされる未来を回避できた。

 

「    」

 

ふぅ、危ない危ない。

 

コイツ相手では油断しちゃいけないんだ。

 

 

 

 

「その調子だと……やられちゃった?」

 

「……お義母さん、どうしましょう」

 

その場をこそこそと抜け出した光は――すぐさまトイレへと避難し、スマホで最寄りの信頼できる相談相手に電話していた。

 

「レイきゅん――完全に、悪女に目覚めてますぅ……」

 

「――妊は……って、あら、そっちの方。意外と手が遅いのね?」

「いえ、一気に詰める予定だったんですけど……その、いきなり覚醒して……」

 

「男の子だもの、ふとしたきっかけで男になるのよ? この場合は女の子の本能的なものに目覚めたみたいだけど」

 

「……どうしましょう……」

 

めそめそ。

 

光は――玲が見たら目を疑うように、さめざめと泣いている。

 

「……もう、攻略できない……」

「大丈夫よ。玲ったら、なんだかんだ自分の部屋に光さんが入り浸っても嫌な顔してないもの。ね?」

 

 

 

 

光、遅いなぁ。

 

トイレが長い……そうか、あれか。

 

最近便秘だって言ってたからな。

きっと今、トイレの中で格闘しているんだろう。

 

なんなら泣きながら神にでも祈っているかもしれないし、そっとしてやろう。

 

うん、そうだ。

 

僕の悪友の中村はヒカリちゃんとは違ってトイレにも行くし、下品な話もする。

 

うんうん、良かった良かった。

 

これでヒカリちゃんにときめいたりしても問題ないよね。

 

……ん?

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