僕がVRの姫プと女装にのめり込んでリアルでメス堕ちして男装女子に喰われるまで。~男がことごとく女の子になるVRなチャットという魔境~   作:あずももも

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58話 リアルでもイケメンだったリヒターさん

「ほ、ほんとぶ……ほんどに……」

 

「落ちついてください、大丈夫ですから」

 

「あ……あ……」

 

「だから男です! リヒターさんの平気な男ですって!」

 

僕の目の前には――どう見ても周囲の女性から引っ張りだこで、彼女さんなんか切らしたことがないどころか過去進行形とか現在進行形で何人でも囲っていそうな男の人。

 

精悍な顔つきに細い目、体も細いけど体幹がしっかりしてるとか安定感のある――細マッチョってやつかも?

 

そんな印象の大学生の人――ひとことで言うとイケメンさんが居た。

 

……第一印象は、誠実そうではあるけど遊んでそうな印象あったのになぁ……。

 

「そ、そうだ……レイさんは女性……」

 

「男ですからね、男」

 

「………………………………?」

 

「確かめさせて落ちつくんなら確かめても良いですけど……」

 

「た、確かぬとぉ!?」

 

ばふばふ、と、僕の偽乳を軽く押して聞いてみる。

 

いや、僕たち同性だし……ルーチェさんにも揉まれたし。

まぁその下は虚無で、パッドと肌が擦れてくすぐったいだけなんだけどね。

 

「「「………………………………」」」

 

そして――彼は、注目されている。

 

今の流行りな――僕ならまずやらないマッシュ系とか言うんだろうか、そういう髪型で背も高くって、服もたぶん以前の僕みたいに安物じゃなくって普通に高いやつを着ていて、おしゃれな好青年。

 

正直、この店に来てる女性がみんな見て――んで、対面の僕を見ていて。

 

「「「はぁ……」」」

 

「……?」

 

ため息をつくほどの見た目らしい。

 

なんで僕を見てからそうなるのかは分からないけども。

 

「……ふぅ、落ちついたでござる。貴殿は拙者の知るフレンドさんのレイ殿でござるな」

 

「え? はい、そうですね」

 

急に真顔になった彼。

 

……たぶんとっさに脳内でVR空間構築してるんだろうなぁ……目の焦点とか合ってないし……うん、触れないであげよう。

 

こんなイケメンさんが一人称も定まらない侍口調とか、ちょっと残念な感じがするけども、それ言ったら外に女装して――しかもネットで知り合った男の人のところに行ってる時点でいやいや考えちゃダメだやめておこう。

 

「……いやはや、さすがはレイ殿。バーチャルと寸分違わぬ美しさでござる」

 

「あはは、ありがとうございます。そういうリヒターさんも、格好良いですよ?」

 

「うっ……」

 

「……自分で褒めといていざ褒められたら傷負うの……どうにかなりません……?」

 

うん、彼はVRだろうと初対面の「女子の疑惑のあるアバター」に近づかれただけでこうなる人だからね……慣れてるよ。

 

そういうダメなところも込みで、彼は僕のフレンドさん――友人なんだ。

 

 

 

 

「そうでござるか……ルーチェ殿と、本当に」

「はい。本当に偶然で同じ店の隣のテーブルだったので」

 

いやぁ、あれはすごい偶然だった。

 

……実はその前から彼女との会話で、なんとなく生活圏が近いのかなとは思ってたんだけどね……まぁ首都圏への通勤通学に便利な場所だし。

 

「……運命を感じたりはしないでござるか?」

 

「? いえ……すごい偶然ですけど、あの店、女性に人気ですし……あの店のある駅が通学圏、通勤圏なら別にばったり会うことも不思議じゃないかなって」

 

「……そうでござるか……」

 

なにやら深くを考え込んでいるらしいリヒターさん。

 

……普通にしていたら本当にかっこいいんだけどなぁ……。

 

というか、彼にその気があればバーチャルなんかやってないで普通に顔出し配信とかすれば、あっという間に人気者になれるだろうに……女性が苦手ってのも、イケメンなら許されるどころか喜ばれるだろうし。

 

ほら、童――こほん、っていうのも奥手っていうのも、すべては顔が良くって背が高くって細マッチョならすべてが肯定されるっていうし。

 

人って、欲しい特徴と持ってるそれとが一致しないことが多いから苦労するんだろうね。

 

僕?

 

……メス堕ちしてることを除けばたいしたことはないはずだから。

 

「しかし、見事な変装でござる。本当に、本当にどこからどう……はっ、はっ……」

 

「意識しないで良いですから。わざわざ褒めてくれようとしなくて良いですから」

 

ああ、これは残念美人ならぬ残念イケメンだ。

 

なまじイケメンだからこそかわいそう、けれどもイケメンだからこそ、これでも様になるんだよなぁ……。

 

「今すぐにメジャーデビューしても大人気でござる!」

「あはは、学園祭が終わったらやめますから……」

 

「………………………………へ?」

 

「あ、はい……実は最近、そろそろやめとかないと危ないかなって……」

 

主に僕のメンタル面で。

 

……だって、悪友どころか同級生に見つかっただけで町中で子供みたいに泣いちゃうとか、やけに甘いものが好きになっちゃってるとか。

 

やけに顔とかの肌がつるつるしてきてるとか、髪の毛が長いのに違和感がなくなってるとか、ごく自然に道行く女性と自分を比べたりしてきているとか、その他いろいろがね……。

 

最悪は中村に責任取ってなんとかしてもらえば良いんだろうけども、そこは男として自力で男に戻りたいところだし。

 

「そんなのはもったいないでござる!!」

「こ、声が大きいですよリヒターさ――」

 

「レイ殿なら! そっ、某が惚れたお相手が居なくなるなど人類の大きな――はっ!?」

 

「こ、声! 声抑えてください!」

 

ざわざわざわ。

 

なにかのスイッチ踏んじゃったのか興奮しちゃった彼による――無駄にイケボな彼から発せられた声で、店中の女性客たちが振り返ってきている。

 

なんかきゃーきゃー言ってる……ま、まあ、喧嘩とか思われてなさそうで助かった……?

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