ようこそ雪のいる教室へ   作:きーちゃん

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6話

「堀北生徒会長、ですよね……?」

「君は……」

 

 星之宮から説明を終えた後は入学式が行われたら昼で解散になった。

 クラスの人から買い物を誘われたが俺は断り職員室に向かった。朝に星之宮から受けた説明の疑問点を解消しようと思ったのだ。クラスメイトとの交流は仲を深めるまたとないチャンスだったが疑問をそのままにしておく方が怖かったからこっちを優先した。

 そして一人で向かったのだが、ちょうど職員室から出てくる男子生徒を見掛けた。

 

「1年Bクラスの椿雪と申します。先輩は入学式で祝辞を読まれてましたよね」

「あぁそうだな。しかしそうか。君が椿か……」

 

 生徒会長は意味深に俺の名前を呟いたと思ったら顎に手を当てて思案しだした。

 

「私がなにか?」

「……いや。すまない、気にするな」

 

 いやいや。そんな態度取られちゃ怖いんだけど。なんだ、俺は精神崩壊した経験のある問題児だと学校中に伝わっているのか? もし名前も知らない先輩に突然「きみが精神崩壊したっていう椿さんなんだー」なんて言われてみろ。泣くぞ。

 そんなことを考えていたら、生徒会長が用は済んだとばかりに立ち去ろうとしているから慌てて引き留める。

 

「あ、ちょっ待ってください。悪いと思ったんなら一つ教えてほしいんですが」

「なに?」

「先輩が今月支給されたポイントっていくらですか」

「……ほう?」

 

 どうやら興味を持たせることには成功したらしい。しかしこの人貫禄あり過ぎて高校生って感じしないな。就職したら即刻役員になってても俺は驚かんぞ。

 

「何故そんなことを聞く?」

「今後のポイント運用の参考にしたいと思いまして」

 

 最初は沢山ポイントを配るが月日が経つにつれ減らされる可能性もあるからな。卒業間近になれば寺のお坊さんのような生活をしていてもおかしくない。

 

「……」

 

 謎の沈黙。いや、こちらを観察するように見る彼にはお見通しか。伊達に知的な風貌していない。

 

「いえ、忘れてください。すみません。引き留めてしまって」

 

 彼のもったいぶるような態度や反応からポイントの増減があることは把握できた。増減に関して具体的なものはわからないが、もしかしたら上級生はポイントについて口封じされていてもおかしくない。

 

「椿……お前には期待しているぞ」

 

 生徒会長は今度こそ帰って行った。置き土産を残して。

 

「生徒会長はお金配りお兄さんだった……?」

 

 別れ際にスマホを出すよう指示されたから出したら会長は自分のスマホをポチポチとしていた。バトルを申し込まれるのかと身構えていたら、ただポイントが送信されただけだった。

 送られてきたポイントは13万と少し。中途半端な数字だと思ったがこれが俺の問いかけに対する答えなのだろう。なんともキザな人である。それと同時にこの学校にいたら金銭感覚が狂うことを悟った。期待しているからとこんな10万をポンと渡してくるのはおかし過ぎる。

 

 

 

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